1 事件番号等
平成25年(行ケ)第10227号
平成26年09月17日
2 事案の概要
本件は、特許無効審判請求の不成立審決に対する取消訴訟です。争点は、〈1〉進歩性判断の誤りの有無及び〈2〉明確性要件(平成6年法律第116号による改正前の特許法36条5項2号)違反の有無です。
3 特許請求の範囲
本件訂正後の特許請求の範囲の記載は以下のとおりです . . . 本文を読む
1 平成20年(ワ)第8486号不正競争行為差止等請求事件2 本件は、原告が、不正競争防止法3条1項に基づき被告商品1及び被告商品2の製造販売等の差止め並びに同条2項に基づく同商品及び製造用金型の各廃棄等を求めたものです。3 争点は、商品形態の周知表示性の有無です。4 本判決は、「商品の形態は,それ自体として,直ちに当該商品の出所を表示するものではないが,当該商品の形態が他の商品とは異なる独自の特 . . . 本文を読む
サトウの切り餅事件についての若干の考察(1)
1 事案の概要
原告は、切り餅に関する特許(以下「本件特許」といい、この特許権を「本件特許権」)を有しているところ、被告は、切餅等の製品(以下「被告製品」)を製造、販売及び輸出していました。
原告は、被告が被告製品を製造、販売及び輸出する行為が、本件特許権の侵害に当たると主張して、被告に対し、特許法100条1項、2項に基づき、被告製品の製造、 . . . 本文を読む
「塾なのに家庭教師」商標侵害事件
東京地方裁判所平成20年(ワ)第34852号
請求棄却
争点は商標的使用の有無です。
本判決は、被告各標章について、その具体的使用態様を認定した上で、被告チラシに接した学習塾の需要者である生徒及びその保護者においては、被告標章の「塾なのに家庭教師」の語は、チラシ中央部の集団塾の長所及び短所と家庭教師の長所及び短所を対比した説明文や、チラシ右側の「東京個 . . . 本文を読む
喜多方ラーメン審取
平成21(行ケ)10432号 審決取消請求事件
請求棄却
争点は「喜多方ラーメン」の周知性の有無です。
本判決は、まず、一般論として、「7条の2が定める地域団体商標の制度が設けられたのは、その立法経緯にかんがみると、地域の産品等についての事業者の信用の維持を図り、地域ブランドの保護による我が国の産業競争力の強化と地域経済の活性化を目的として、いわゆる「地域ブランド」とし . . . 本文を読む
スーパー分解剤審取
平成22年(行ケ)第10256号 審決取消請求事件
請求認容
争点は用途発明における新規性の有無です。
本判決は、まず、一般論として、「公知の物は、特許法29条1項各号に該当するから、特許の要件を欠くことになる。しかし、その例外として、〈1〉その物についての非公知の性質(属性)が発見、実証又は機序の解明等がされるなどし、〈2〉その性質(属性)を利用する方法(用途)が . . . 本文を読む
内燃機関審取
平成22年(行ケ)第10345号
請求認容
裁判所の判断は15ページ以下。
争点は容易想到性です。
本判決は、まず、引用発明の認定に関し、「本件補正発明の「加熱装置」は、機関の排気側の管路において圧力波機械に流入する排気を外部の熱源又は電気エネルギー源(以下「熱源等」という。)により加熱することで特に圧力波機械のコールド・スタート特性を改善するものである一方、引用例2に . . . 本文を読む
PC樹脂営業秘密控訴審
平成22年(行ケ)第10296号
請求認容
裁判所の判断は28ページ以下。
本判決の概要は以下のとおりです。
1 営業秘密性
本判決は、まず、「秘密管理性」の要件について、工場内への入構の制限、「立入禁止の表示」などを根拠として、「外部者・従業員のいずれにとっても、本件図面図表及びその電子データが記録されたフロッピーディスクが秘密として管理されていることは . . . 本文を読む
鼻用軟膏審取
平成22年(行ケ)第10296号 審決取消請求事件
請求棄却
裁判所の判断は13ページ以下。
本件は拒絶査定不服審判不成立審決に対して取消を求めるものです。
争点は容易想到性です。
本判決は、相違点1について、「飽和炭化水素の少なくとも1つの混合物が、本願発明は、DIN51 562法による8mm2/秒(100℃)以上の粘度を有するものであるのに対し、引用発明は、室温に . . . 本文を読む
法面加工機械特許侵害
平成21年(ワ)第44954号
請求認容
裁判所の判断は13ページ以下。
本判決は、無効の抗弁に関し、本件発明1の容易想到性について、「乙1記載の方法と乙2記載の巻上装置を使用した法面処理作業の方法は、法面に対する作業内容が、法面の破砕であるのか、法面に対するアスファルト舗装であるのかという違いはあるものの、ウインチとワイヤーとを用いて傾斜面上の「加工機械本体」( . . . 本文を読む
成形金型制御装置審取
平成22年(行ケ)第10404号
請求認容
裁判所の判断は16ページ以下。
争点は容易想到性です。
本判決は、まず、相違点2に関し、「周知例1ないし3並びに本件審決が指摘した甲12及び13のいずれにも、パンチのみの成形位置を変更、補正するものが開示され、ダイの成形位置を変更、補正することの記載はない」と述べ、想到性を否定した上で、さらに、「引用発明は穴明機の制御 . . . 本文を読む
ブルーノート商標審取
平成23年(行ケ)第10086号 審決取消請求事件
請求棄却
裁判所の判断は13ページ以下。
本件は無効審判不成立審決に対して取消を求めるものです。
争点は4条1項15号該当性です。
本判決は、本件商標に係る指定役務が小売り等役務である点をとらえて、「「本件商標に係る指定役務は、〈1〉「衣料品、飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の . . . 本文を読む
フラットパネルディスプレイ審取
平成22年(行ケ)第10302号 審決取消請求事件
請求棄却
裁判所の判断は18ページ以下。
本件は拒絶査定不服審判不成立審決に対して取消を求めるものです。
争点は容易想到性です。
本判決は、まず、概ね、オフセット領域を具備した薄膜トランジスタにおいて、オフセット領域の不純物濃度が低く電気抵抗が高いと、オフセット領域のない薄膜トランジスタと比べて、薄 . . . 本文を読む
平成21(行ケ)10361:
本件は拒絶査定不服審判不成立審決に対する取消を求めるものです。
争点は、容易想到性の有無です。
裁判所の判断は15頁以下。
引用発明Aについては、主引例適格性を否定したものと思われます。
また、平易な構成からなる発明の進歩性を判断する際の留意点を述べている部分が参考になります(24頁)。
次の進歩性論文で取り上げたいと思います。 . . . 本文を読む
東京高裁平成13年5月24日判決(平成10年(行ケ)第267号審決取消請求事件)
(判時1777号130頁)
本判決の事実の概要は以下のとおり。
X(原告)は、発明の名称を「複合シートによるフラッシュパネル用芯材とその製造方法」とする特許発明の特許権者である。Y(被告)はXの発明は特許法29条の2・29条2項・36条5項に該当し特許を受けることができないとの理由で無効審判の請求をした . . . 本文を読む
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