前回からの続きでの後編です。
A氏は「自分が降りるN停留所迄どの位時間かかるだろうか?」
と尋ねた様だ。
その質問にB氏は「そうだなあ、C停留所だろ、D、E、・・・。
だからN停留所は・・・。」という具合に答えた様だ。
その返答をA氏は理解できず、「私はしゃべれません」になった訳である。
これではB氏の返答を理解できないだろう。A氏とB氏の会話を仲介した。
A氏には「私はしゃべれません!!ではなく
一つずつカードを使ってゆっくりしゃべって!!とお願いしてネ」
とメモ、カードを併用して話した。
B氏はA氏と私のやり取を黙って見ていた。B氏には「スミマセンが短文で、
メモ書きを併用しながらお話して欲しい」とお願いした。
私の「注意障害」も二つのことを同時に行うことが難しい後遺症であるが、
失語症にはその傾向が顕著に表れる。
セミナーを受講した経験により私は対応出来たが、
失語症に対して殆どの方は私の受講前と同じ認識しかないと思う。
予定通りA氏はN停留所で降り、その後、私はB氏の隣に移った。
B氏は声高を詫び、ヘルプマークを解って貰い、
私からは改めて対応頂いたお礼を申し上げた。
失語症は解りにくい病気である。
ヘルプカードで相手の気持ち・立場に寄り添ってあげたいと思う。
今回のエッセーはこれで終わります
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