約40年前に私を詩吟の世界に誘って頂いた
故古角安祥師匠の二十三回忌が近づいています。
この機会に私の伝えたい想いを
『師匠の節調は引き継いでいます』と纏めてみました。
前編です。
約20年前、詩吟師匠古角安祥さんにお電話した際に、
「指方君、最近視力が合わない、眼鏡屋に行くよ」と。
「師匠、それは脳と関係があると思います。
すぐ病院に行った方が・・・」と続けましたが、
私の昇段審査を心配され、アドバイスが延々と続きました。
実はその前年に、父の脳卒中を体験していましたので、
「病院に行って・・・」となったのですが、
この時の会話が最期になりました。
詩吟は口伝で教わるものです。
昇段審査は、師匠の師匠に当たる高橋修神先生の前で吟じました。
「君は古角君の節調そっくりだね」と評価を受けました。
「私は古角師匠の栄えある第一号弟子です」とお返事しました。
後日昇段認許証が授与されました。「師匠ありがとうございました。
喜んで下さいね、師匠の節調は私が引き継いでいます。」
正直言いますと、弟子に誘って頂いた時は、
あまり乗り気ではありませんでした。
しかし、師匠が「詩吟はみんなの福祉(幸せ)の為にあるべき」と
伝授されてから、私の姿勢が変わりました。
詩吟はネクラでない、未来を拓くものだと。
師匠のお気持ちを忘れていません。
弟子になった時、師匠の雅号は「祥」でしたが、
私も「祥」、その上の「龍」と昇段し、
今は「龍順」となり雅号では師匠を超えました。
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後編は次回に続きます。
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