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証拠を隠滅しておいて「裏付けのある証言はない」とは!?

2007-03-06 11:31:34 | 国際関係
「首相の歴史認識問われる」 従軍慰安婦発言で小沢氏(朝日新聞) - goo ニュース

昨日も書いたが、
産経新聞によれば、安倍首相は
『米下院の公聴会で証言した元慰安婦の証言についても「裏付けのある証言はない」と述べた。』と言う。

しかし、当時の軍や政府が敗戦を目前にしてあらゆる機密事項を焼却したり廃棄したことは良く知られている。

政府・軍部が自ら証拠を隠滅しておいて「裏付けのある証言はない」とは!?
侵略戦争の惨禍をもたらした軍国主義への反省を基盤に構築された国際平和を希求する日本国憲法の精神を踏みにじるものである。
平和を希求する政府であれば、かつての侵略戦争がもたらした惨禍の一つである「慰安婦問題」への真摯な対応をするのが当たり前であろう。
安倍国会答弁は、それを全面的に否定する態度と言わなければばらない。
ここにも安倍内閣を始めとする右翼的潮流の「国際平和などクソクラエ」とでも言いたげな軍国主義復古思想が垣間見える。

だから、彼らは日本国憲法を改訂したがっているのだ。 

この問題について3月6日の赤旗では、次のように書いている。
以下、引用
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 いわゆる「従軍慰安婦」といわれるのは、第二次世界大戦中、日本軍の管理下に置かれ無権利のまま拘束されて将兵の性交の相手をさせられた女性たちのことで、戦時性奴隷ともよばれます。軍と政府の関与をぬきに「慰安婦」を集めたり、「慰安所」を設置したりすることがありえなかったのは明白であり、「河野談話」でも「当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた」と明記しました。

 安倍首相は、この「河野談話」は継承するといいながら、強制連行の証拠はないと言い張り、「広義の」強制性はあったかもしれないが“家に乗り込んで連れて行く”ような「狭義の」強制性はなかったと主張します。しかし、軍による占領を背景に本人の意思に反して「慰安婦」として連れ出されるのは明らかに強制です。「狭義」「広義」などの言葉をもてあそんで強制性を否定するのは、反省と謝罪の気持ちのなさを示すだけです。

 占領行政にかかわる資料は多くが敗戦時に廃棄されていますが、それでも研究者などの努力で軍や政府が「慰安婦」の連行や「慰安所」の設置に関与したことを示す文書がいくつも発見されています。
 「河野談話」が軍の関与を認めたのもそうした積み重ねの結果であり、安倍首相や「靖国派」が重箱の隅をつつくような議論で強制性を否定するのは、文字通り歴史の事実にそむくものです。

【以上は、国際社会の不信 広げただけ

 日本共産党の市田忠義書記局長は五日、国会内で記者会見し、安倍晋三首相が「従軍慰安婦」問題で、旧日本軍の関与と非人道的な実態を認めた河野洋平官房長官談話(一九九三年)について、「強制性を裏付ける証拠がなかった」(一日)とのべたことについて記者団に問われ、「河野談話をどこから読んでも、政府・軍が関与して強制的におこなわれたことは明らかだ。それに対するあやまりを認めて謝罪する立場を政府は堅持すべきだ」と批判しました。

 市田氏は、河野談話では慰安所の設置、管理、慰安婦の移送について、「旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した」と明記し、「慰安婦」の募集についても、「甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあった」としていることを指摘。また「慰安所における生活は、強制的な状況のもとでの痛ましいものであった」としていることをあげ、「強制性をもっていることは明らかだ。安倍首相の発言は事実上河野談話の否定につながる重大な発言だ」と批判しました。

【以上は、市田書記局長 首相の発言批判

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以上、引用おわり

下記もご参照ください。
日本軍「慰安婦」問題に関する声明 日本の戦争責任資料センター
Appeal on the issue of Japan’s military “comfort women”

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昨日の記事にTB頂いた関連リンクの一部
カナダde日本語
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きまぐれな日々


2 コメント

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流れは変わった (布引洋)
2007-03-07 11:59:22
時事通信3月6日によると、従軍慰安婦問題で日本政府に謝罪を求める決議案が審議している米下院外交小委員会のファレオマバエンガ委員長が「米国を訪れる安倍首相に恥ずかしい思いをさせたくない」と述べ、外交摩擦回避のため訪米後への先送りを明言した。

日本非難決議を訪米後にして初訪米の阿部首相に恥をかかせないとの外交的配慮。武士の情けでしょうか。?
ニューヨーク・タイムズの非難記事と言い、外交小委員長発言といい流れは完全に変わりました。
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占領軍慰安所と特殊挺身隊員 (布引洋)
2007-03-13 14:39:23
戦犯に問われかねない軍の記録は敗戦時すべて破棄されています。もしも記録が残っていれば命令違反か職務怠慢でしょう。

皇軍は完全に解体されますが敗戦後も警察や行政機構はほぼ完全な形で残りました。(此処がイラクと違うところ)
ポツダム宣言受諾直後の8月18日に東久迩内閣は占領軍用慰安所建設を決定、、「外国軍駐屯地における慰安施設の設置に関する内務省警保局長通牒(無電)」を各都道府県に発し、各県警はこれに基づいて急遽米兵の性的慰安施設を各地に設けた。慰安婦は警視庁では特殊挺身隊員と呼ばれた。
半年後の3月に日本政府が設けた米軍用慰安所は数々の問題を起こした挙句、占領軍の閉鎖命令で急遽閉鎖される。
原因は本国の新聞に慰安所の存在を暴露され、JHQが世論を恐れたため。日本では無敵のGHQにも怖いものがあったのですね。

しかし大日本帝国の敗北、この国の存亡が問われている時、真っ先に占領軍兵士の慰安所を思いつくとは。
我が美しい日本国の美しい政府には言葉もありません。トホホ
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