きのう、にわかに発覚した、コンクリート用の砕石の放射能汚染問題!
問題が発覚したきっかけは、
【去年7月に福島県二本松市に完成したマンション1階の室内から
1時間当たりおよそ1.2マイクロシーベルトと室外よりも高い
放射線量が検出された】 ことからです。
二本松の新築マンションで高線量 浪江で土台の材料採取
朝日新聞 - 2012年1月16日(月)3時2分
砕石場とマンションの位置 (朝日新聞 1/16)
また、そのことが解ったのは、そのマンション
【1階に住む女子中学生の個人線量計で測定した累積被ばく線量が
9~11月の3か月間で1.62ミリ・シーベルト高い値を記録した
ことが12月に判明】 したことからのようです。
既に多量の外部被曝をしてしまっていた のです。
材料の石は、同県双葉郡の 砕石業者が原発事故前に採取したもの で、
原発事故後も砕石の一部を野ざらしにしていて、福島県内の2つの生コン業者と
17の建設会社に、合わせて5270トンの石を出荷していたとのことです。
砕石を販売した砕石会社「双葉砕石工業」(河北新報による)の社長は、
「迷惑をかけ、申し訳なく思う、行政などから指導があれば出荷はしなかった」
などと話す一方で、昨年4月11日に計画的避難区域の設定が政府から発表された
後も砕石の出荷を続けたことについて、
「放射能に関する知識がなく、正直『何で住んじゃいけないの』という程度の
感覚だった」 と、“のんきな”釈明をしたようです。
この場合も、法令による管理基準は定められていなかった とのこと。
もちろん悪気があってやったこととは思いたくは無いが、やはり経営者として
「注意不行き届き」の点は免れないでしょう。
同社が出荷した19社を経由して二次業者2百社以上に出荷されている可能性も
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【近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)は「構図は(稲藁流通と)全く同じだ。
採石場は計画的避難区域にあり、国にとっては想定の範囲内で起こっていること。
砕石を含め物流がどう動いているか思いが及ばないのが歯がゆい。
気の毒なのは砕石業者で、出荷時点で汚染に気づくことは不可能なため、
その責任を問われるのはおかしい。
国の対策は全て後手に回っており、現場にしわ寄せがきている」と話した。】
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二本松の新築マンションで高線量 浪江で土台の材料採取
朝日新聞 - 2012年1月16日(月)3時2分
「指導あれば出荷やめた」=汚染石の出荷業者―福島
時事通信 - 2012年1月16日(月)13:03
福島第1原発事故 二本松の新築マンションから高線量
浪江で保管の石加工
毎日新聞 - 2012年1月16日(月)
生コン会社に千トン超出荷 汚染石、流通ルート調査
秋田魁新報 - 2012年1月16日(月) 12:53 更新
汚染コンクリ砕石業者、19社に出荷
TBS - 2012年1月16日(月)11:31
汚染コンクリ、100社以上に出荷の疑い
読売新聞 - 2012年1月16日(月)
高線量建築資材:砕石の出荷先 200社以上か
毎日新聞 - 2012年1月16日(月) 12時38分
放射能汚染石、出荷先は福島県内の19社 土木工事用に
朝日新聞 - 2012年1月16日(月)11:46
新築マンションに浪江の砕石、高い放射線量
読売新聞 - 2012年1月16日(月)
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福島第1原発事故
二本松の新築マンションから高線量
浪江で保管の石加工
毎日新聞 - 2012年1月16日(月)
内閣府原子力災害対策本部と福島県二本松市は15日、同市内の鉄筋コンクリート3階建て新築マンションの1階屋内部分から、屋外より高い最大毎時1・24マイクロシーベルトの放射線量が検出され、1階住民に転居を勧めていると発表した。同本部などは、東京電力福島第1原発事故当時、同県浪江町の採石場に保管されていた石を使ったコンクリートが発生源とみている。
建築資材の砕石は放射線量による出荷制限はなく、他にも汚染された建材が流通した可能性があるとみて調査を始めた。
市などによると、マンションは同市若宮地区にあり、昨年7月完成、12世帯が居住している。
1階に住む女子中学生が個人線量計で測定した累積被ばく線量が高いことが12月に判明。調査したところ、放射線量は
屋外では毎時0・7~1・0マイクロシーベルトのところ、1階は0・90~1・24マイクロシーベルト、
2~3階は0・10~0・38マイクロシーベルト だった。
同本部は「避難が必要な値以下で、直ちに健康を害するものではない」としているが、市は1階住民にあっせんする転居先物件を探すと共に、2~3階住民の意向を聞いている。
汚染の原因については、1階に使われたのと同じ業者のコンクリートを使った市内の農業用水路でも周囲より高い放射線量が検出されたことから、コンクリートが主因と判断した。材料の石は、同県双葉郡に本社がある砕石業者が、同県浪江町のうち「計画的避難区域」になった地区で原発事故前に採取したもので、事故後も現地で屋外に置かれていた。
二本松市の建築資材会社が4月11日に生コンクリートに加工した。
この砕石業者の浪江町内の事業所は、原発事故後から4月22日の計画的避難区域指定までに、県内の建築資材会社約20社に計約5200トンの石を販売した という。経済産業省と国土交通省は福島県とも連携して流通先の確認を進めるほか、同区域に採石場がある6社についても流通実態を調べる。
原発事故後、汚泥やがれきの再利用については基準が定められたが、コンクリート用の砕石には基準はないという。原発事故後、新築住宅の汚染判明で住民移転が迫られるのは初とみられる。
経産省によると、昨年5月に業界団体を通して現地の状況を調べたが、「放射線量が高いものは確認されていない。事業者も避難して出荷していない」との回答を受けたため、特段の措置は取っていなかった という。担当の住宅産業窯業建材課は「3~4月の出荷状況は把握できていなかった。今後、砕石の安全基準について環境省などと検討したい」とした。【鈴木梢、深津誠、野倉恵】
◇入居10世帯、被災者
現場のマンションは、市や住民によると、完成後間もない昨年8月から入居を始めた。12世帯中10世帯が震災で元の住居に住めなくなった被災者という。
浪江町から避難してきた2階の60代の住民女性は「小中学生の孫が一緒にいるので心配。除染してもらいたいが、できなければ転居もやむを得ない。避難先を転々として8月末に引っ越し、やっと落ち着いたところだったのに」とこぼした。
同じく浪江町から移ってきた住民女性(32)は1歳と4歳の子供がおり、「正月明けに突然、市の職員が来て室内を測っていった。私は上層階だが、一部でも高ければやっぱり不安」と表情を曇らせた。【蓬田正志】
毎日新聞 2012年1月16日 東京朝刊
新築マンションに浪江の砕石、高い放射線量
読売新聞 - 2012年1月16日(月)
福島県二本松市は15日、昨年7月に市内に完成した3階建て賃貸マンションの1階室内で、毎時1マイクロ・シーベルト超の放射線量を計測したと発表した。
東京電力福島第一原発事故で計画的避難区域になった同県浪江町のエリアにある採石場の砕石を原料とするコンクリートが使われていた。この採石場からは原発事故後、県内の19社に計約5200トンの砕石が出荷され、経済産業省などが最終販売先を調べている。市は、1階の4世帯には転居してもらう方向で、国や県などとも協議する。
発表によると、マンションには12世帯が居住。市が小・中学生の積算線量を調査する中で、マンション1階に住む女子中学生の個人線量計が9~11月の3か月間で1・62ミリ・シーベルトを記録したため、本格調査を実施 した。
昨年12月27日、1階の床上1メートルで毎時1・16~1・24マイクロ・シーベルト を検出したため、市は県や環境省に連絡。
年明けの調査で、床下のコンクリート基礎部分などに放射性セシウムが混入していたことが判明した。
2、3階の室内は同0・10~0・38マイクロ・シーベルト と、1階より低かった。
このマンション周辺の空間線量は同0・7~1・0マイクロ・シーベルト で推移しており、1階の線量は屋外よりやや高いが、年間換算では10ミリ・シーベルト前後。
内閣府原子力災害対策本部は「健康に直ちに影響が出るものではない」 との見解を示した。
(2012年1月16日 読売新聞)
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