竜巻注意情報、活用出来ず… 589回で的中8回
(読売新聞) - 2012年5月7日(月)14:34
昨日大きな被害と死傷者を出した、竜巻のニュース、
「589回警報を出したが、的中したのは8回だけだった」
とネガティブに受け止めるか(誤報率:98.6%)
「589回警報を出した中で、8回も的中した」
とポジティブに受け止めるか(的中率:1.4%)が、
報道の防災意識を顕著に示している。
読売新聞は、真摯な防災意識に欠けていると言わざるを得ない。
そういう立場で書けば、原発事故の警告も関係者から何度も行われてきたが、
福島のような大きな事故は起こってこなかったと考えていた昨年3月11日以前の
意識レベルでしか考えていないと云うこと。
防災のためには、常に「狼少年」の轍を踏まないように、繰り返し危機意識を
高めるように報道すべき処である。
百回避難して1・2回の災難を逃れることができるか?
百回避難せずに、1・2回の災難に巻き込まれて生命を失うか?
あなたは、どちらを選択しますか!? という話である。
警報を出せなかった時に、たまたま大きな災難が来れば、マス・メディアは
警報を出せなかった機関(気象庁など)を厳しく非難するだろう。
それを棚に上げて、ネガティブ表現を使ったニュース記事にするとは、
読売新聞の無責任さを表わしている。
このニュースに、わざわざ
【昨年1年間では589回の発表があったが、予報が的中したのは8回だけだった。】
と付け加える意味は全く無い。
どうしても書きたいなら、
昨年1年間では589回の発表があった。
だけで充分である。
なお、NHKも同様のスタンスで報道していた。
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竜巻注意情報、活用出来ず… 589回で的中8回
(読売新聞) - 2012年5月7日(月)14:34
900棟もの建物を破壊した6日の突風は、国内で発生した竜巻としては過去最大級に匹敵する可能性がある。
予測が難しく、対策も取りにくい竜巻の特徴が改めて浮き彫りになり、多くの教訓が残された。
気象庁は、茨城県や栃木県などに「竜巻注意情報」を発表して注意を促していたが、自治体や住民は情報を十分に生かすことができなかった。
水戸地方気象台が茨城県内に最初の情報を発表したのは午後0時38分で、つくば市などが竜巻を確認する約10分前だった。
ただ、同市北部には防災無線がなく、最大の被災地・北条地区では、竜巻の確認前に避難の呼びかけは行えなかった。自宅の窓ガラスが割れた同市北条の無職男性(73)は、「警報やサイレンがあれば、丈夫な建物や避難所に行けたかもしれない」と話す。
情報を県から受けながら、自治体から住民に周知しなかったケースもあった。栃木県真岡市安全安心課の磯修一課長は「注意報や警報が出るのは日常茶飯事。いつも防災無線で情報は流していない」と話した。
竜巻注意情報の対象地域はほぼ県単位と広く、台風情報などと同様の精度で予想するのは、現在の技術では難しい。昨年1年間では589回の発表があったが、予報が的中したのは8回だけだった。
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気象庁 竜巻被害15キロに及ぶ
NHK - 2012年5月7日 18時4分
茨城県つくば市を襲った竜巻について、気象庁は、現地を調査した結果、これまでに把握できた被害の範囲は、幅およそ500メートル、長さおよそ15キロに及び、同一の竜巻による被害かどうか引き続き調査すると発表しました。
気象庁は茨城県つくば市を襲った竜巻について、7日現地で行った調査の結果を発表しました。
それによりますと、これまでに把握できた被害の範囲は、つくば市の南西側の茨城県常総市大沢新田から始まり、つくば市平沢にかけて、幅およそ500メートル、長さおよそ15キロに及んでいたということです。
ただ、この中には被害が少ない地域もあったことなどから、同一の竜巻による被害かどうかは引き続き調査するということです。
また、今回の竜巻の強さは屋根がすべて吹き飛ばされた住宅が多かったことなどから、突風の強さを示す6段階の指標の上から4番目に当たる「F2」と推定されると発表しました。
「F2」は、瞬間的に風速50メートルから69メートルの風が吹いて家の屋根や自動車が吹き飛ばされたりするとされ、6年前の平成18年9月に宮崎県延岡市で発生した竜巻の強さに相当します。
気象庁は「今後の調査によっては『F2』より強くなる可能性もある」としてさらに調査を続けることにしています。
現地を調査した気象庁気象研究所の小司禎教研究室長は「被害の甚大な場所と被害があまりない場所が隣り合っていて、風速が急激に強まるという竜巻の被害の特徴が出ていた。さらに詳しく調査していきたい」と話しています。
また、気象庁予報課の佐々木洋主任予報官は「今週の後半にも、寒気の影響で大気の状態が不安定になると予想されている。地元の気象台が出す気象情報などに注意し、竜巻などの突風が予想される場合は、できるだけ頑丈な建物の中に避難してほしい。建物の中でも、カーテンを閉めて窓から離れた安全な場所に待避し、万が一、突風が吹いた場合は、地震のときと同じように机の下などで身を守ってほしい」と話しています。
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“渦が急に大きくなった”
茨城県つくば市北条の飯田武夫さんは、6日午後1時前、自宅の2階の窓から竜巻を目撃してビデオカメラで撮影しました。
飯田さんは「家の前の道路で車の手入れをしていたら空が急に暗くなった。自宅の2階に上がって外を見てみると、遠くに黒っぽいすじ雲のようなものが見えた。だんだん大きくなってきたのでビデオカメラの撮影を始めた。それから1、2分後に筑波中央病院のあたりで渦の大きさが急に大きくなり、ゴーッというとても大きな音が聞こえた。自分のほうにやってくるのかと思い身構えたが、西側にそれて土ぼこりを巻き上げながら商店街のほうを移動していった。撮影しているときは夢中だったが被害が大きくて驚いている」と話していました。
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