i氏の海外生活体験記

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地熱の学術講演会なう

2011-12-19 21:28:25 | 下北の地熱発電
改めてTwitterのすごさを知らされました。
通常のネット検索より一段と素早く、学会の公式Twitterで濃い密度の関係資料にたどり着きました。
図書館が今後いらなくなるかも、です。

日本地熱学会の学術講演会の資料がダウンロードできました。11月に行われた「特別企画 再生エネルギーとしての地熱エネルギーの将来展望」という会議資料です。

この会議資料の中に青森地区の地熱有望地域の内訳がありました(資料は後ほどUPします)。

下北地域の有望地熱地区は2つに分けられていました。
・下北地区:1万kw(規制地域外)
・恐山地区:2万kw(規制地域内)

詳細な井戸調査はできないので、近隣温泉からある程度の仮定の基で想定した、とありました。

また、地熱開発は時間が掛かる欠点がありますが、通常15年を10年に短縮できるように、現在規制手続きの改正中のようです。ニュージーランドは4年でできてしまいます。これに対し日本は「井戸を掘るたびに許認可が必要」「ゆえに借入金利が嵩む」「電気事業法の規制で設備コストが過剰に膨らむ」という実情も分かってきました。

コストの内訳事例もありました。これは大収穫でした。3万kw規模で調査から9年掛かり、264億円の費用です。

これらを踏まえて1月の地熱セミナーに望みたいと思います。


あ、それと「サイエンスカフェ」というのが筑波で予定されていて、これもお気に入りの安川女史が講師です。

「下北に地熱開発の芽はあるか」という事前質問を送ってあります。これも楽しみです。


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パネリスト雑感

2011-12-19 03:42:42 | 下北の地熱発電
地熱シンポは盛況でした。350満席(既に登録時に制限あり)、ゲスト席60、プレス20と言ったところです。

私はプレスの前に座ったので、テレビカメラに後頭部だけ映ったかも知れません。


地熱シンポの講演・パネラーの方たちの雑感です。

・真山仁(作家):「マグマ」という地熱発電を扱った小説を以前書いている。友人の父親が地熱に従事していたのがキッカケとか。阪神大震災で命拾いした事で作家としての自分の役割を熱く語る。地熱は24時間、365日安定供給であるメリットを繰り返していた。脱原発は代替エネの議論が重要とも。良く理解されていると感じる。代議士先生たちに「ブームで終わらせるべきではない」とエールも熱い。

・佐藤福島県知事:地震、津波、原発事故、風評被害の4重苦で本当に気の毒。地熱発電で何とか挽回したい気持ちが表れている。東京の3割近いエネルギーを福島が担っている事を分かってほしい。

・超党派地熱発電普及推進議員連盟の代議士先生方たち:二階俊博、増子輝彦、田嶋要、山本剛正、岡崎とみこ、富田氏、(間違っていたらごめんなさい)  司会役の山本氏、モデレーターの田嶋氏はさすが進行役は手馴れている。自分の意見も入れつつ全体をコントロールする手腕がある。

・東北電力副社長:自然エネ全量買い取りで料金上乗せする話は、電力会社の印象が悪くなるだけだと気が付かないのだろうか。こんなキックオフシンポジウムに参加して、わざわざ自分から正直に物を言う場所ではない。おそらく官僚OBで空気が読めないのだろうか。

・ソフィアバンク藤沢副代表:シンクタンク特有の口の滑らかさ。地熱に素人なのは止むを得ない。消費者目線で情報公開の徹底を強調するも今日は地熱の話で原発の事では無い。忙しいだろうが写真ペーパー1枚でも準備すべし。Twitterで「真山先生からサインもらった」と写真を載せ、はしゃいでいたが・・・。

・温泉女将:温泉街をまとめてきた苦労がにじみ出ていた。地熱のみならず、小水力も生かそうとしており、しゃべりはダメだったが素人なりに前向きな姿勢が出ていた。

・自然保護活動会長:ディスカッションプレゼンで地熱の課題を6項目出したのには少々感心した。住民サイド代表の役目をやり遂げた感はある。繰り返し練習すればもっと良かったかも。

・安川国際地熱協会理事:唯一地熱の専門家らしい説明が随所に出ていて好印象。官僚、企業に擦り寄らない真っ直ぐな姿勢は好感が持てる。例えば、熱水を地下に還元する場合、コストのこともあるが、掘削深度より深い位置が望ましい、とか、斜め掘りはボーリングの長さの問題よりも熱水溜まりの層の傾き状態の方が重要、などである。女性研究員(博士)ではあるが説得力がある。


そんなことで、1月に開催される地熱セミナーにも出席してみることにしました。結構高いセミナーです。

講師が上記の安川理事というのが決定ポイントです。

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