7月のある日、練習場でカブトムシを見つけた。
その日はやたらと蒸し暑い日で、ずっと我慢していた(?)扇風機をつけようと上を見たら、扇風機に黒っぽいものが張り付いている。
小さく、黒いビニール片のような形なのだ。
まちがっても虫には見えない。
近づいて下からじ~っと見上げてみたら、カブトムシに見えなくもない。
まさか?
椅子に乗って、まじまじと見てみたら、体は小さく、角は小さく、まるで黄金虫をちょっと大きくしたようなカブトムシだった。
話には聞いたことがあるが、栄養不良か何かで大きく成長できなくなったようだ。
となり打席のおじちゃんがいぶかしがるなか、扇風機に張り付いたカブトムシをはがした。
足のトゲが日常生活では経験しないほど、手に食い込んでくる。
マスクの袋を空け、やっとの思いでその中に入れ込んだ。
帰りにスーパーに寄り、虫かごとえさを購入した。
暑さでぐったりした様子のカブトムシもエアコンの効いた部屋でチュ~チュ~とえさを吸い始めた。
翌日に孫が来た。
喜ぶかと思いきや、ふ~んと言ったっきり興味を示さず、家に持ち帰ることもしなかった。
ワタクシのフントウドリョクはいったい何だったのか!
次はヘラクレスオオカブトをつかまえてやる!