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緋縅蝶(ヒオドシチョウ) と西山散策

2015年04月10日 | 地域
好天の土曜日(4月4日)、西山散策に出かける。今年2月の始め、スノーシュウ探索以来二回目となる。ここ数年で最も少なかった雪も大分消えたが散策道の雪は大分残っていた。旧街道の頂上に向かって斜面の雪の上をまっすぐに登った。峰沿いに整備された散策道に雪はなく歩きやすい。好天の東の山、鍋釣山等は西向きのせいかほとんど雪が消え、遠くに真っ白な焼石嶽連峰が見える。

峰の西北側にダリヤ園が見え、国道398号線は車が頻繁に行き交う。マンサクが最盛期だ。別名は「キンロウバイ(金縷梅)」。またこの変わった花の形からか、欧米では『Japanese witchhazel「ジャパニーズ ウィッチヘーゼル」(魔女のはしばみ)』などと呼んでいるそうだ。自宅のマンサクはほとんど下向き、西山のマンサクも下向き、横向きが多いような気がする。マンサクの花が下向きに咲くと豊作との話がかつてはあった。

マンサク 2015.4.4

散策道の頂上には神社がある。そこには展望台があり、東側の旧稲川町の中心部が望まれる。いつものようにこの場所から鍋釣山の麓のわが集落を眺望するのが楽しみだ。お堂前の狭い広場に蝶がしきりに舞う。ぺヤを見つけて飛び立つのか。それともテリトリーを守る活動なのだろうか。他のオスが入って来ると追い払ったり、活動も活発なので翅がすぐにスレてしまうと言われている。オス、メスの判別は良くはわからない。

あわただしい動きの中でやっと一枚の写真に収った。「ヒオドシチョウ」(緋縅蝶)と呼ぶ。なかなか立派な名の蝶だ。羽の表側の模様を、昔の武士が身に着けた緋縅(ヒオドシ)の鎧に見立てて名付けられたという。越冬して好天に集まってきたらしい。5.6匹はいる。蝶の数え方も匹でも間違いではないそうだが動物学上は馬や牛のように一頭、二頭と数えると言われているが、蝶々は匹の方が似合う。

「ヒオドシチョウ」の生態は年1回、初夏のみ発生する。タテハチョウ科の他の種と同様この種も成虫として過ごす期間が長く、初夏に発生した個体が同年の冬を越して次の春まで生きのび、その個体が産卵した卵から孵化した幼虫が成長して次世代の成虫が初夏に発生するというサイクルである。主にエノキを食樹とする。他地域の亜種はヤナギ属やカイノキ属の植物も食べるといわれている。


ヒオドシチョウ 2015.4.4

散策道の側で消えたばかりの雪の下から出たばかりの「ショウジョウバカマ」が一本あった。
葉は雪に抑えられたのか生気はないが、花は暖かい陽気に誘われたのか開きだした。

ショウジョウバカマ 2015.4.4

かつてはいたるところににあった「シュンラン」は、散策道が完備されてから激減してしまった。峰すじで日当たりのよい場所で見つけた。残念なことに写真はピンボケ。久しぶりの「シュンラン」は足場の不安定な場所だった。テマエミソだがピンボケの「シュンラン」もなかなか絵になる。

シュンラン 2015.4.4

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