きもの草子⑰

すっかり秋の気配となりました。

電車の中など寒いくらいでした、冷房が切ってあったのに、です。

この時期、きものでお出かけするとき大判のストールが一枚あると便利です。

洋服用でかまいません。

私、この大判のストールに救われたことがありました。

２，３年前の秋、仕事の帰り、単衣の後ろ見頃の縫い目が裂け、ピンチに！

お太鼓のすぐ下あたりでそのまま電車に乗るのははばかれました。

その時、役に立ったのがストールでした。

くるりと腰に巻いて、前で交差、両端を帯のわきに差し込んで涼しい顔で帰宅しました。

コートを着てない時に限ってこんなことがあります。

ストールは、保温や冷房除けだけでなくこんな使い方もあります。

日頃から、きものの痛みをチェックしていれば・・・、

反省しました。

雨の強羅

箱根の山々は朝から深い霧に包まれ、それはそれは風情あるたたずまいでした。

あさの５時、少しずつ空が明るくなると、山の稜線が空のスクリーンに影絵のように現れる。

木々の間から、遠く、目覚めたばかりの民家の家の明りが瞬く。

やがて枝葉を激しく打ち付けるような雨が。

露天風呂に降りていく。雨音を聴きながら、一番風呂につかる。

湯殿には人の気配はなく、最高の休日を実感。

休みらしい休みはお正月以来・・・、確か。

明日からまた仕事に。実質的な日常の活動に戻る。