超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

クレオパトラの化粧は感染予防に効果?

2010年01月16日 23時29分51秒 | 家電・生活用品
 クレオパトラなど古代エジプトの人々がまぶたに施していた、現代の“スモーキーアイ”にも似た魅惑的な化粧は、異性を引き付けるだけでなく目の感染症の予防にも役立っていたとする研究が発表された。

 古代エジプトの文物を見ると、当時は男女問わず奴隷から女王まですべての人が黒と緑の粉を目の周りに厚く塗っていたことがわかる。「人々は毎日このような化粧をしていた」と研究の共著者クリスチャン・アマトーレ氏は話す。同氏はフランスのパリにあるピエール&マリー・キュリー大学(パリ第6大学)に所属している。

 古代エジプトの写本によると、この目の化粧には呪術的な力があり、この化粧をすればホルス神とラー神が色々な病気から守ってくれると信じられていたという。例えば結膜炎のような目の細菌感染症がナイル川の熱帯湿地沿いで広がっていたのかもしれない。

 しかし、以前の化学的分析では、古代の化粧箱から採取された粉末の残留物から鉛を主成分とする4つの化合物が検出されている。鉛は人間にとって極めて有毒なため、分析結果はこの化粧が有害であることを示しているようにも思える。

 ところが今回の研究では、この化粧に含まれる鉛塩には、少量ならば実際には良い効果もある可能性があることがわかった。鉛塩が皮膚に触れると体内の一酸化窒素の生成量が増えるのである。

 一酸化窒素は免疫系を刺激し病原菌の撃退に役立つことが知られている。古代エジプトの化粧に含まれる鉛化合物の量から、この化粧を塗った人の細胞内の一酸化窒素の量が240%増加していたことが明らかになった。

 アマトーレ氏は次のように推測する。「この4つの化合物のうち2つは自然界に存在しないもので、当時は人工的に作るために大変な作業を30日間も続ける必要があったはずだ。古代エジプト人は、これらの化合物が健康に良いと知ったうえで作っていたと私は考えている」。

 この研究は2010年1月15日発行の「Analytical Chemistry」誌に掲載されている。

現代的生活の起源はホモ・エレクトスなのか

2010年01月16日 22時31分02秒 | サイエンス
 いわゆる現代人的行動が見られるようになるのは“現生”人類であるホモ・サピエンスが現れた中石器時代(およそ5万~30万年前)以降と長い間考えられていた。しかし、それより50万年ほど早く、濃い眉毛の突き出た毛深い人類の祖先ホモ・エレクトスがすでに現代的な生活を始めていたとする最新の研究が発表された。

 イスラエル北部にあるゲシャー・ベノット・ヤーコブ遺跡で、社会的組織が形成され、コミュニケーションが行われ、また日常生活を営む場所と労働のための場所が区別されていたことを示す最古の証拠が発見された。これらはすべて現代人的行動の顕著な特徴と考えられている。

 この遺跡は75万年前の狩猟採集民の野営地で、ホモ・エレクトスなどの人類の祖先によって作られたと考えられる。現代人であるホモ・サピエンスが出現したのは25万年前にすぎないことが化石記録からわかっている。

 この遺跡では、握斧、両刃の礫器(チョッピングツール)、削器、ハンマー、突き錐といった人工物や、動物の骨、植物の残骸が、それぞれ別の場所に埋まっていた。

 イスラエルのスコーパス山にあるヘブライ大学考古学研究所の考古学者で、今回の発掘調査を率いたナーマ・ゴレンインバル氏は次のように話す。「木の実の加工や魚介類の調理などの作業が、この遺跡の異なる場所でそれぞれ行われていた。玄武岩の道具を加工する作業はいろりのそばで行われていたが、石英などを打ち砕いて先端の尖った道具を作る作業は遺跡内の離れた場所で行われており、そこでは大量の魚の歯も一緒に見つかっている」。

従来、現代人的行動の初期の痕跡を探す作業は中石器時代のホモ・サピエンスの遺跡を中心に行われてきた。こうした遺跡では、有力な証拠が過去にも発見されているためだ。

 今回の発見と他の遺跡や調査グループの研究成果から、ゲシャー・ベノット・ヤーコブでは分業が行われていたと考えられる。

 ゴレンインバル氏は、民族学的な類推や比較をもとに次のように推測する。その当時ゲシャー・ベノット・ヤーコブの野営地では、女性たちが木の実を採ったり、共用のいろりの近くで魚、カニ、カメなどの小さな生物を調理したりしている姿が見られたはずだ。

 また、男性たちは狩りに出かけたり、遺跡内の離れた場所で大昔に絶滅したゾウの一種など大きな獲物を解体したりしていただろう。玄武岩、石灰岩、石英などを使った道具作りも野営地のさまざまな場所で行われていただろうし、中には、現在も現地の主食である焼いた木の実や、魚を食べていた人もいただろう。

「われわれの調査で最も重要な点の一つは、人類が75万年以上前から魚を食べていたということだ」と同氏は説明する。今回の研究によれば、この野営地は古代には湖岸だった場所で、魚を食べていたことを示す最古の証拠がいくつか見つかっているという。例えばこの遺跡で見つかった骨は、既に絶滅した体長1メートルほどのコイがおもな食料だったことを示唆している。

 ハイファ大学の考古学者ダニ・ナデル氏は今回の発掘調査に参加していないが、現代人的行動が驚くほど早くから見られたことを今回の発見が示すとする見方に賛同する。「この遺跡では特定の場所が特定の作業に関係していること、つまり空間が組織化されていることを示すことに今回の研究は成功している」。

 また今回の発見は、考古学的記録から読み取れるこの地域の人類の発展過程によく当てはまるという。例えば、150万年前の遺跡であるイスラエルのウベイディヤでは、作ろうとする道具の種類に応じて材料が使い分けられていたことを示す考古学的証拠が見つかっている。単に近くにある岩を拾って石器作りに使ったのではないと同氏は強調する。

 その一方で、イスラエルのカルメル山やガリラヤ地域周辺にある、それぞれ10万年前、5万年前、2万3000年前の遺跡でも、初期の現代人的行動を示す証拠が見つかっている。

 ナデル氏によれば、死者の埋葬からコミュニティや住居の配置に至るまで、日常生活のあらゆる側面が連続的に発展してきたことをこれらの遺跡は示しているという。「われわれは現在、台所や居間や寝室を使っているが、それもすべて過去のどこかの時点で始まったことなのだ」。

水温調節で雄性化したトラフグの白子食卓へ

2010年01月16日 21時05分31秒 | スイーツ・食品
稚魚を冷たい海水で養殖するだけで8割以上を雄にする技術を近畿大学水産研究所の研究者たちが開発した。この技術で雄性化したトラフグから採れる白子を盛り込んだトラフグセット商品を富山県の漁業協同組合と共同で開発し、フグ鍋のシーズンが始まる11月ごろ全国向けに発売する予定という。

トラフグ雄性化に成功したのは、クロマグロの養殖でも知られる澤田好史教授らの研究チーム。高い価格で売れる白子が採れるオスを増やすことでトラフグ養殖の付加価値を高める研究に、10年以上前から取り組んでいる。トラフグはふ化後2-6カ月の間に性別が確定するが、稚魚のふ化後15-79日の期間を含む65-105日間、12-17℃の海水温で飼育すると80%以上が雄になることを突き止めた。

澤田教授らは、近畿大学水産研究所の富山実験場で研究を進めているが、12-17℃の海水温条件を確保するため富山湾の水深100メートルからくみ上げた海水を利用することでコストを抑えることにも成功した。

今後は、低水温飼育中に通常の10%程度に遅くなってしまう成長速度を速める工夫に加え、水温の低い海水を使用するとなぜ雄性化が促進されるのかの解明を目指し、雄性化の割合を100%に高める方法も開発したい、と澤田教授らは言っている。

三内丸山遺跡の衰退は寒冷化が原因

2010年01月16日 19時48分15秒 | 自然
縄文文化の常識を覆したことで知られる三内丸山遺跡を当時の縄文人が放棄せざるを得なかった理由は、寒冷化による植生の変化であることが東京大学の研究者たちによって突き止められた。

川幡穂高・東京大学大学院新領域創成科学研究科教授(同大学海洋研究所教授)らは、日本最大級の縄文集落跡、三内丸山遺跡(青森市)の当時の気候を調べるため、遺跡から20キロ離れた青森県・陸奥湾の堆積物(水深61メートル)を採取した。海底の堆積物は環境の変化を連続的に記録していることから、正確な年代や水温決定ができるためだ。

この結果、三内丸山遺跡が栄えた約5,000年前は、遺跡付近の海水温は今より2.0℃ほど温かったが、4,200年前に突然寒冷化したことが分かった。2.0℃の水温差は、当時の遺跡付近の気温・海水温が230キロ南、今の仙台あるいは酒田付近の気温・水温だったことを意味する。現在、大きな実のなるクリ林は、山形県あるいは宮城県南部以南に限られるが、当時は三内丸山遺跡付近でも大きなクリが採れたことを裏付けるこれまでの遺跡発掘調査結果とも符合する。

川幡教授らは、三内丸山の集落が成立したと言われている約5,900年前に陸の気温が急に上昇し、特にドングリやクリなどが繁茂したほか海産物も豊富に採れるようになったことが三内丸山のような大集落を可能にした、と見ている。

日本全体の人口は縄文時代最初期(12,000年前)の約2万人から三内丸山遺跡が存在した縄文時代中期にはピーク(約26万人)に達した後、晩期には再び減少(約8万人)している。これは三内丸山遺跡の盛衰と合う。さらに三内丸山遺跡付近が急に寒冷化したのとほぼ同時期(4,000-4,300年前)には、中国の長江周辺や西アジアのメソポタミアなどの文明も衰退しており、アジアの中緯度域でほぼ同時に見られたこれらの現象は、寒冷化あるいは乾燥化などの影響が原因かもしれない、と同教授らは言っている。

現在、地球温暖化対策では世界の平均気温上昇を約2.0℃以内に収めることが大きな目標とされているが、年平均気温での2.0℃という気温変化、しかも速いスピードでの変化は特に一次産業などが主体の共同体に大きな衝撃をもたらすことが懸念される、と川幡教授らは指摘している。

東京大学大学院新領域創生科学研究科

シャトルの格納庫からコカイン発見

2010年01月16日 18時41分41秒 | 経済・経営・社会
フロリダ州の米航空宇宙局(NASA)ケネディ宇宙センターで、スペースシャトル「ディスカバリー」の格納庫からコカインが見つかり、NASAが内部調査を始めた。

 ディスカバリーには3月に山崎直子飛行士が搭乗する。NASAは「例外的な事例で、整備作業や打ち上げ計画には影響しない」とのコメントを発表した。

 コカインは袋に入った状態でトイレ外の床に落ちているのを作業員が見つけた。関係者しか立ち入れない区画のため、NASAは発見時に近くにいた職員や契約業者など計200人を対象に薬物検査や聞き取り調査を実施した。

地球に大接近した小惑星の撮影に成功!

2010年01月16日 17時37分06秒 | 宇宙
1月13日に小惑星「2010 AL30」が地球に最接近した。宮城県大崎市にある大崎生涯学習センターでは、職員が米・ニューメキシコ州にある天文台の望遠鏡を遠隔操作し、高速で移動する2010 AL30の撮影に成功した。

小惑星2010 AL30は、米・マサチューセッツ工科大学 リンカーン研究所によって、今年の1月10日に発見された。推定直径は約10mで、地球の軌道と交わる「アポロ型」小惑星である。この小惑星が、今月13日の21時頃(日本時間)に地球へ最接近し、地球から約13万km(地球-月間の約3分の1)の距離を通過していった。

大崎生涯学習センターの遊佐徹さんは、観測条件の良い米・ニューメキシコ州にある天文台の望遠鏡を遠隔操作し、この小惑星が高速で移動していく様子を撮影することに成功した。画像中央で、線を引いたように見えるのが2010 AL30(の移動の軌跡)である。

なお、この画像が撮影された時点における小惑星までの距離は、地球から約25.6万km(地球-月間の約3分の2)で、明るさは約14.5等だった。

NY市場でドルが上昇した要因とは?

2010年01月16日 16時26分34秒 | 経済・経営・社会
15日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが大半の主要通貨に対して上昇した。1月の米ニューヨーク州製造業業況指数が予想を上回ったことや12月の米消費者物価指数(CPI)統計で総合指数が予想を下回り前月から伸びが鈍化したことが支援した。

一方、ユーロはギリシャ経済をめぐる懸念に引き続き圧迫された。IGマーケッツの市場シニアアナリスト、ダン・クック氏は、ギリシャの財政問題が解決されるまで「ユーロの売り圧力は高まる公算が大きい」と述べた。ユーロ/ドルは0.9%安の1.4373ドル。ロイターのデータでは一時、1.4338ドルまで下げた。

 1月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は前月から小幅改善し、2009年9月以来の高水準となった。ただ、ロイターが集計したエコノミスト予想中間値には届かなかった。バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのシニアストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「製造業統計が予想を上回ったのは驚きではない。米製造業はすでに回復軌道に乗っている」と指摘。ユーロ/ドルは今後数日で1.4280ドルまで下落する可能性があると述べた。

 RBCキャピタル・マーケッツのシニアストラテジスト、マシュー・ストラウス氏は、ユーロ/ドルの地合いは弱く、最近1.4450ドルを下抜けたのは「かなり重要」だとし、ユーロは対ドルで「緩やかに下落を続ける公算が大きい」との見方を示した。

 ユーロはポンドに対しても値下がりし、0.4ペンス安の88.39ペンス。一時、4カ月ぶり安値の88.11ペンスをつけた。対円では1.3%安の130.51円となった。

 投資家のリスク選好が後退し高利回り通貨が売られたことを背景に、円は幅広い通貨に対して値上がりした。ドル/円は0.4%安の90.79円。一時、ロイターのデータで2009年12月21日以来の安値である90.61円をつけた。

 豪ドルやニュージーランドドルは対米ドルで値下がりした。

ハイテク製品の登場で大幅軽量化したものとは?

2010年01月16日 15時15分44秒 | 家電・生活用品
英百貨店デベンハムズが実施した調査によると、テクノロジーの進歩により、女性が持つハンドバッグの重量が大幅に軽くなっていることが分かった。

 同社は女性7000人を対象に、ハンドバッグの中身とそれぞれの重さを調査。それによると、女性が持つハンドバッグの平均重量は1.5キロで、2年前に比べて57%軽くなった。

 アップルの「iPhone(アイフォーン)」やリサーチ・イン・モーション(RIM)の「ブラックベリー」など軽量かつ多機能な携帯端末が登場し、従来の重いラップトップ型パソコンのほか、携帯電話や音楽プレーヤー、メモ帳などを別々に持たなくなったことが背景にあるとみられる。

 デベンハムズのハンドバッグ担当バイヤー、スー・テビッツ氏は「働く女性にのしかかっていた重みがようやく減っている。すべてはテクノロジーのおかげ」と語っている。

世界終末時計、1分伸びる。

2010年01月16日 14時44分56秒 | 自然
核科学者らは人類滅亡までの時間を象徴的に示す「世界終末時計」の針を1分遅らせ、残り6分とした。

同時計を管理する科学誌「ブレティン・オブ・アトミック・サイエンティスツ(BAS)」は、世界各国の首脳による核兵器削減への取り組みや地球温暖化問題での協調が、時計を1分遅らせた理由だと説明。「協調の新時代を開く手掛かりになったのは、オバマ米大統領の就任などにより、米政府の国際問題への姿勢が変わったこと」としている。

会見した科学者らは、核兵器が「もはや戦争に有用ではなく抑止力として有効でない」と認識する方向に世界世論がシフトしたと指摘。一方で「地球温暖化は核戦争を上回る脅威になっている」と語った。


世界終末時計とは…

日本への原子爆弾投下から2年後、冷戦時代の1947年にアメリカの科学誌 Bulletin of the Atomic Scientists (直訳すれば「原子力科学者会報」)の表紙絵として誕生した。

以後、同誌は定期的に委員会を設けてその「時刻」の修正を行っている。すなわち、人類滅亡の危険性が高まれば分針は進められ、逆に危険性が下がれば分針が戻されることもある。現在は核からの脅威のみならず、気候変動による環境破壊や生命科学の負の側面による脅威なども考慮して針の動きが決定されている。

終末時計はいわば仮想的なものであり、Bulletin of the Atomic Scientistsの新年号の表紙などに絵として掲載されているが、シカゴ大学には「実物」が存在する。

2010年には、未来の世代のために「時計の針を戻そう」(turn back the clock)、世界をより安全なものにしようという市民活動のサイト TurnBackTheClock.org が設けられた。