超空洞からの贈り物

様々なニュースや日常のレビューをメインに暗黒物質並に見つけ難い事を観測する、知識・興味・ムダ提供型共用ネタ帳です。

タバコに含まれる驚きの食品

2010年01月23日 23時19分56秒 | 健康・病気
タバコの「マイルドセブン」にココアが入っているーー日本たばこ(JT)の公式ホームページにそんな記載が見つかった、とネットで話題になっている。なぜココアなのだろうか。

JTのホームページにはタバコ各銘柄の「銘柄別主要添加物リスト」があり、「マイルドセブン・スーパーライト」、「マイルドセブン・アクア・メンソール」など「マイルドセブン」シリーズにはココアが含まれている、とある。その他にもハチミツや、プラムエキストラクト果汁も使われている。「セブンスター」にはプルーン果汁、メープルシロップが使われている。

ラム酒やバニラ、ハチミツも使われている
JT広報によれば、添加物としてこうした「食品」が使われるのは、タバコの味や香りを整えるため。タバコは数十種類の葉たばこをブレンドし各銘柄の特徴を出すが、葉たばこの香りや味に独特の「くせ」があり、その「くせ」を消し、より美味しくするために香料が必要になる。ちなみに、味や香りを整えるために使われるのがココア、カンゾウ、糖類など。銘柄の特徴を出すため仕上げに使われるのがメンソール、ラム酒、バニラなどだそうだ。

「たばこと塩の博物館」(東京都渋谷区)によれば、日本に紙巻きタバコ(シガレット)が登場したのが明治時代。フィルターの無い両切りタバコと、吸い口が筒のようになっている口付きタバコだった。それまで日本では、葉タバコをキセルで吸っていた。紙巻きタバコはモダンだと急速に普及したものの、キセルに比べ紙巻きタバコは、葉たばこが口に近いために刺激が強すぎた。当時のアメリカでは味をマイルドにするため葉たばこに砂糖が使われるなどしていた。日本もそれに倣い、タバコをマイルドにするため、日本人好みの味を工夫するため、ココアやハチミツなどを用いるようになったのだろう、と「たばこと塩の博物館」では説明している。

糖質ゼロパン?

2010年01月23日 09時48分58秒 | スイーツ・食品
 炭水化物を抑えて肉食にシフトする「肉食ダイエット」が注目されているが、その提唱者である医学博士・荒木裕氏が開発した、糖質ゼロのパン「健康ふすまパン」もまた人気を集めている。

 「健康ふすまパン」はその名の通り、糖質を含む小麦粉は一切使用せず、食物繊維が豊富な小麦ふすまを100%使用したパン。栄養価が高く低カロリー(一般的な食パンの約半分)なうえ、1日に必要な食物繊維20g、鉄分11g、カルシウム、マグネシウム、亜鉛なども摂取できる。甘いパンが好みの人向けに、エリスリトールやアセスルファムKといった体内に吸収されない甘味料を使用し、普通のパンとほぼ変わらない味を実現した。また肉と同様にほぼたんぱく質なので、冷凍・解凍を繰り返しても味が落ちにくいのも特長だ。

 荒木氏が主宰する「ローカーボ食品研究所」の商品をネットで販売しているソシエコーポレーション(京都市左京区)によると、同社サイトだけで2009年2月以降で累計20万個以上売れており、初回購入者のリピート率は67%にも上るという。ほかにスポーツジムやエステなどでも販売され好評だという。購入層は、糖尿病の人が約半分、3割がダイエットのため、残り2割が健康のため。また体内でケトン体が生成されにくいため、ケトン症の幼児を持つ親からも喜ばれている。

高強度で自己修復性のあるアクアマテリアルの開発に成功

2010年01月23日 09時43分24秒 | サイエンス
<研究の背景と経緯>

環境への関心が高まる中、環境に優しいクリーンな素材の開発に向けてさまざまな取り組みがなされています。水は地球上の生命にとって必要不可欠なものであり、クリーンさの象徴でもあります。地球の表面の71%は水で覆われ、私たちの体の65%はこの単純でありながら活力に満ちた分子から成り立っています。このように自然界とりわけ生物界にとって水は大変重要な役割を担っており、ほとんどが水でできている材料を作り出すことができれば、究極のエコ材料となることが期待されます。

しかし、この種の材料はほとんどが水からできているために機械的強度に劣ることが容易に想像されます。事実、高含水率の材料として従来から知られているポリマーハイドロゲルは、基本的には共有結合による架橋により作られていて、不透明で強度が低くもろい材料であり、形状を保持する性質も自己修復性がないものでした。水を主成分とする材料のドラッグデリバリーや人工軟骨などへの潜在的な可能性に注目して、いくつかの研究グループがその機械的強度を向上させることに取り組みはじめましたが、いまだに見るべき成果を上げるには至っていません。

最近、ポリマーと水膨潤性粘土鉱物とを複合させたポリマー/無機複合ナノ複合体ハイドロゲルの可能性が注目されはじめ、機械的強度の改善が図られています。しかし、これらのゲルも高い含水率と実用的な強度と自己修復成を実現するには至らず、その製造過程も複雑でした。

東京大学 大学院工学系研究科の相田 卓三 教授をリーダーとする本プロジェクトは、これまでに特異なナノ空間の構築と機能開拓を目的に、デンドリマーやメソポーラスシリカや超分子グラファイトナノチューブなどを対象とした研究を精力的に展開する一方で、カーボンナノチューブの研究にも取り組んできました。通常はバンドル状のカーボンナノチューブをカーボンナノチューブの表面とイオン液体の非共有結合的相互作用を利用して細かく分散化させてカーボンナノチューブの用途を飛躍的に向上させることに成功しています。

<本研究の成果>
本プロジェクトは今回、これまでの研究成果を用いて、新たに親水性の高分子の両末端をカチオン性のデンドロン基で修飾した高分子化合物を設計し、デンドロン基とクレイの層の表面との相互作用を利用してクレイ層を親水性高分子で非共有結合的に架橋して形成される網目構造に水を保持させるという基本構想のもとに、強度のあるアクアマテリアルの開発に取り組み、約95%の高含水率と0.5MPa(メガパスカル)の高剛性を併せ持ち、形状保持性と自己修復性を持つ透明なアクアマテリアルの開発に成功しました。この剛性は天然物由来のアクアマテリアルとして知られ、このアクアマテリアルとほぼ同等の水分を有しているこんにゃくの強度の約500倍に相当します。

ハイドロゲル(アクアマテリアル)の作り方としては、共有結合による架橋構造を利用する方法と非共有結合による超分子的方法が知られていますが、本プロジェクトでは非共有結合による方法を選びました。それは、混ぜるだけで簡単に作れることと自己修復性が期待できるからです。

今回開発に成功したアクアマテリアルは、水、クレイナノシート、両末端デンドロン化高分子(Gn-binder; n は末端デンドロンの世代数)、ポリアクリル酸ソーダ(ASAP)の4つの成分からできています。

クレイは天然に存在する安価な粘土鉱物で、クレイナノシートが層状に積み重なった構造を持っています。ASAPの水溶液とクレイを混合すると積層したクレイナノシートのエッジの正に帯電した部分がアニオン性のASAPに覆われてクレイを構成するクレイナノシートが1枚1枚はがれて、水中に均一に分散するようになります。この分散液を撹拌しながら親水性のポリエチレングリコール(数平均分子量は、10,650)鎖の両末端を、末端にグアニジニウムカチオン)を有するデンドロン基で修飾したGn-binderを加えると、グアニジニウムカチオンが多数のオキシアニオン注4)の存在するクレイナノシートの表面と相互作用して、長いポリエチレングリコール鎖を介してクレイナノシートを結合し3次元の網目構造を形成して透明なハイドロゲルが生成します。このハイドロゲルの生成は、Gn-binderを加えてから3分以内という極めて短い時間で完成します。

強度の高いハイドロゲルを得るためには、クレイをあらかじめASAPで処理するプロセスが極めて重要で、この操作によりクレイナノシートがきれいに分散して3次元網目構造を形成するために十分な表面積が確保されます。ASAPで処理していないクレイを用いてもハイドロゲルは生成しますが、得られるゲルの強度は約1/6に過ぎず、また、このようなハイドロゲルにASAPを後添加してもゲルの強度は向上しないことが明らかになりました。

ハイドロゲルの強度はクレイナノシートの濃度とGn-binderのデンドロン基の世代(分岐回数)に依存し、クレイナノシートの濃度が高いほど、またGn-binderのデンドロン基の世代が高い(分岐回数が多い)ほど強度の高いハイドロゲルが得られます。5%のクレイナノシートとG3-binderを用いて作製したハイドロゲルの剛性は0.5MPaに達し、約95%の水分を含有していながらこれほどの強度を有する超分子ハイドロゲルはいままでに知られていません。

このハイドロゲルに強い力を加えるとゲルの構造が破壊されて擬液体状態となりますが、力を取り除くと直ちにハイドロゲルの状態に戻り、剪断力の付加―解除を繰り返しても再現性よく擬液体―ハイドロゲルの転移が繰り返されることから、このハイドロゲルが優れた自己修復性を有することが明らかとなりました。自己修復性を有するハイドロゲルの最初の例として、コポリペプチドから成るハイドロゲルが知られていますが、これらのゲルの強度はたかだか1KPaに過ぎず、また、擬液体状態からハイドロゲルへの回復には約1時間を要するようなものでした。

興味深いことに、今回のこのハイドロゲルのブロックをスライスして得た断片を、スライスした直後に貼り合わせれば容易に新たなブロックが形成されます。メチレンブルーで青色に着色したゲルのブロックと無着色のゲルのブロックから切り出した断片を交互に貼り合わせて得たブロックが十分な強度を保っている様子を見ることができます。またこのハイドロゲルは鋳型の中で作製すれば形状を付与することができますが、こうして作製したハイドロゲルの形状は、ゲル中の水をテトラヒドロフランなどの有機溶媒で置換しても、保たれることを明らかにしました。

さらに、このハイドロゲルが生理活性のあるたんぱく質を変性させることなくゲル内に取り込むことを明らかにしました。たとえば、ミオグロビンは過酸化水素によるオルソフェニレンジアミンの酸化反応の触媒活性を有することが知られていますが、このミオグロビンはハイドロゲルに取り込まれても71%の活性を保持しています。

<今後の展開>

今回開発された水を主成分とするアクアマテリアルは、環境に優しく、容易に作製することができます。また、非共有結合でできているために自己修復性であるという特徴と十分な強度を持つことからどんな形にも成形することや、いくつもの成形物を貼り合わせてより複雑な形状にすることもできます。さらに生理活性物質を取り込むこともできるので、異なる酵素活性を持たせた、いくつかのブロックを貼り合わせて反応シーケンスの場をデザインできる可能性があります。

このように、今回開発した材料は究極の環境無負荷材料のプロトタイプとして、「超分子化合物」や「主に水でできた材料」は強度がなく実用できないという従来の概念を打ち破り、バイオリアクター用材料および骨、軟骨などの再生材料や代替材料、アクチュエーター材料など、さまざまな応用分野を切り開く可能性を持つものです。

4WDの仕組み

2010年01月23日 09時35分36秒 | car
寒冷地や悪路走破などで昔からなくてはならない存在である「4WD(Four-Wheel Drive )」の機構について解説します。4WDはその名の通り「4輪駆動車」という意味であり、一般的な乗用車に装備されている四輪すべてにエンジンの動力を駆動力として分配しています。

 非常に基本的なことですが、どうして4WDが寒冷地(凍結路面)や悪路を得意としているのかを説明します。

 仮に200馬力のエンジンを搭載した自動車があるとしましょう。この自動車が2輪駆動(FF)であった場合、前輪だけにエンジンの駆動力が入力されることになりますので、前輪の左右それぞれに100馬力ずつ分配されることになります。

 さてここで、凍結路面など非常に滑りやすい路面を走行する場面に遭遇したとします。「ラフなアクセル操作をしたり速度を出し過ぎたりすると、スリップ・スピンをするから危険だ!」ということは、理論的に説明できなくても何となくイメージできると思います。

 そもそもスリップに代表される、自動車のコントロールを失う危険な状態というのは、『タイヤのグリップ力(路面をつかむ力)を超えた駆動力や遠心力、慣性力などの外力』がタイヤに加わったときに発生します。

 ここで重要になるのは、タイヤのグリップ力という部分で、これは路面温度(気温)・状態、タイヤ自体の性能によって大きく変化します。

 例えば雪道を運転するとき、乾燥したアスファルトで運転するときよりも明らかに滑りやすい状態であることが分かりますね。この状況をさらに「グリップ力<外力」であることを理論的に説明するために、少しむりやりですが数値を入れてみましょう。

乾燥アスファルト路面における1輪のグリップ限界力:150
雪道における1輪のグリップ限界力:50
アクセル全開時における駆動力:エンジン出力で200馬力


 乾燥アスファルト路面のときが「グリップ限界力:150」ということは、2輪駆動車(FF)の場合は前輪の左右それぞれに100馬力ずつ分散されることになり、

150グリップ-100馬力=50グリップ

 つまりアクセル全開でも50グリップという余裕を残した状態で、まったく問題なく走行できることになりますね。

 ただし直進状態でのグリップ力ですので、この状態でカーブなどを曲がろうと思うと50グリップを超えない横Gが条件だと分かります(超えた時点でスリップ・スピンです)。

 では問題の雪道を考えてみましょう。

 雪道ではグリップ力が50となっていますので、アクセル全開では

50-100=-50グリップ

となりますのでタイヤが空転して発進すらできません。つまりこの状況で走行しようと思うと、アクセルを半分以下にして、グリップ力50を超えないエンジン出力に抑える必要があります。

 さてこの説明だけだと、雪道でスタック(脱出不能)になるようなことってないような気がしませんか? 要はグリップ力を超えないようにアクセル操作を慎重に行えば、空転して進めなくなるようなことはないはずだからです。

 しかし実際には自動車本体の重量(車重)という大きな荷物を動かさなければいけないという問題があります。仮に山道を上っているときに、車を前に進めるために必要な馬力を120馬力だと仮定しましょう。このときに2輪駆動車だと、1輪に加わる駆動力は最低でも60馬力必要だと分かります。

 ですが積雪時における路面のグリップ力が50だとすると、

前に進むための出力は120馬力以上必要(2輪駆動の場合は1輪当たり60馬力必要)
路面グリップは1輪当たり50(2輪駆動の場合は出力100馬力以下)
というどちらの条件も成立しない最悪の状況に陥るケースが発生します。

 非常に極端な例でしたが、実際に雪道を走行しているときに想像以上に路面グリップが低くなっているアイスバーンなどに停車してしまうと、先述したような状況になって前に進めない(スタック)ことになってしまう場合があるのです。最悪の状況では、停車しているだけで車が後退してしまうケースもありえます。

 さてここで活躍するのが4WDです。

 4WDは4輪駆動ですので、エンジンの出力を四輪に分配することになります。つまり先ほどから例として挙げている200馬力の自動車の場合は、出力の200馬力を1輪当たり50馬力ずつに分配することになると分かりますね。

 この200馬力の4WD車であれば、2輪駆動車だとスタックしてしまったら……

前に進むためには、出力は120馬力以上必要
路面グリップは1輪当たり50
という条件でも問題なく走破できることが分かりますね。

 このように、4WDは四輪自動車において最も理想的な駆動方式といっても過言ではない、非常に安定した走行性能を実現することが可能です。

 悪路走破性だけではなく、ハイパワーマシンでも4WDを採用することがあります。これは1輪当たりに分配される馬力を抑え、余すところなくハイパワーを走行性能として活用することを目的としています(日産GTRやランボルギーニなど)。

 冬季になるとスタッドレスタイヤを装着する方も多くいらっしゃると思いますが、これは雪道などにおけるタイヤの限界グリップ力を向上させることを目的としています。

 4WDは限界グリップ力を高めることはできませんが、各駆動輪に分配される駆動力を低く抑えることで限界グリップ力を超えないようにします。スタッドレスタイヤを装着することは、限界グリップ力を高めることが可能になりますので、2輪駆動・4輪駆動を問わず非常に有効な手段だと分かりますね。

 さてここまで4WDのメリットを説明してきましたが、デメリットもあります。もしデメリットがなければ、ほとんどの車で採用されているのですが……。

 まず1つ目は、

「4WDという機構を追加する=部品点数が増えてしまう」

ことによるコスト増加です。

 参考までに同じ車種・同じグレード・装備における「FF:4WD」での販売価格を 国産車で比較してみます。例えばある自動車を購入するにあたり、ベースが2輪駆動である仕様から4WDにアップグレードするとしたら、平均額で20万円ほど必要になります。

 2つ目は、

「部品点数が増える=車重の増加」

による燃費の悪化と乗り心地の悪化です。


 特に最近では燃費向上のために車重をいかに軽くできるかが非常に大きなポイントとなっていますので、4WDを装備することは完全に時代に逆行することになります。乗り心地の悪化に関しては、同じ車種で2輪駆動と4輪駆動を乗り比べないとあまり気にならないかもしれませんね。

 3つ目は、

「動力伝達部の増加=抵抗増加+騒音増加」

による燃費の悪化・パワーロス、騒音増加です。

 エンジンの動力をいかにロスなくタイヤに伝えられるかが燃費に直結しますので、動力伝達経路をシンプルにし、できるだけ抵抗(伝達ロス)を減らすことが重要です。その点4WDですと、エンジンの動力を四輪に分配するための伝達経路が必要となり、必然的に抵抗が増えてしまいます。ただしハイパワーマシンの場合は燃費をあまり重視していませんので、抵抗が増えてもあり余るエンジンパワーによって十分に補えますのであまり問題にはなりません。

 騒音に関しては、静粛性を求める方にとっては大きなマイナスポイントとなります。

 このように、4WDには自動車としての理想的な走行性能を得られる代わりに、失う代償も相応にあるということが分かりますね。

 もちろん開発者達が、黙ってこれらのデメリットを見過ごしているはずはありません。

 4WDのメリットを十分に生かしつつ、デメリットをできるだけ少なくするための工夫はいまでも繰り返し行われています。それらの工夫は構造・作動の違いにより数種類に分類できます。ここでは代表的な3つの4WDシステムを紹介いたします。*それぞれの名称は各メーカーによって異なります。

【フルタイム式】
 その名の通り、常に全輪に駆動力を分配する4WDシステムです。自動車は走行状況によって1つ1つのタイヤの回転速度が異なります。

 以前にもディファレンシャルの回(第5回)で説明したことがありますが、旋回時における左右輪には回転速度差が発生し、この回転差を吸収するためにディファレンシャルが備わっていると説明しました。

 前後輪においても同様に、さまざまな要素が絡み合って回転速度差が発生します。つまり前後輪の回転差を吸収するためにはやはりディファレンシャルが必要となりますので、「センターデフ」と呼ばれる部品を備えています。

 いうまでもなく全輪が駆動輪となりますので、

前輪用ディファレンシャル
後輪用ディファレンシャル
前後輪回転吸収用 センターデフ
という1台の自動車に3つのディファレンシャルを備えていることになります。

 すべての駆動輪が部品を介して連結していますので、仮にどこかのタイヤが空転してしまうと、エンジンの動力が空転しているタイヤにすべて集約してしまいます。これではせっかく4WDであっても、まったく役に立たないことになってしまいますので、一般的にはセンターデフに「直結機構(センターデフロック)」を備えさせています。この直結機構は運転席から専用レバーなどで操作可能となっていますので、必要なときだけ操作することで脱出が容易になります。

 ただしすべての4WDシステムでいえることですが、センターデフロック状態での前後の回転差は、タイヤと路面の間での強制的なスリップによって吸収されます。従って、4輪駆動での走行は滑りやすい路面であることが前提となります。4輪駆動のまま乾いた舗装路などを高速走行すると、タイヤが路面でスリップする際の摩擦力が大きいために、駆動系を破損する可能性がありますので注意が必要です。

【パートタイム式】
 パートタイム式とは、普段は2輪駆動で走行し、4WDとして走行したいときにのみ手動(レバーやスイッチ)で切り替えるセンターデフを備えていない4WDシステムのことです。このシステムでは通常路面走行時における不要な燃費の悪化などを防ぐために、普段は2輪駆動として走行することで自動車としての使い勝手を向上させています。

 ただし切り替えを手動で行わなければいけないことやセンターデフを備えていないことなど、デメリットを持ち合わせています。

【スタンバイ式】
 スタンバイ式はパートタイム式を進化させたシステムで、最近の4WDシステムにおける主流といえるでしょう。この方式は、普段は2輪駆動で走行し、悪路などで駆動輪が空転してしまうような状況になると、自動的に残りの2輪に駆動力を分配するシステムです。基本的に4輪駆動に特化したシステムではありませんので、センターデフは備わっていません。

 必要なときだけ4WDになるという点ではパートタイム式と何ら変わりはありませんが、手動で行う切り替え操作を面倒と感じたり、4輪駆動状態(直結状態)に気が付かないまま通常路面で連続高速走行をするなどで、車を壊すトラブルも少なくなかったことから、このスタンバイ式が考案されました。

 スタンバイ式といっても非常に多くの種類があり、各社独自のシステム&名称があり、その中で最も基本的な構造として認識されているのは、ビスカスカップリング方式です。

 ビスカスカップリング方式はディファレンシャルの回の「ビスカスLSD」の項で説明した構造に非常に似ていますが、ディファレンシャルとは違って大きな駆動力を伝達する必要がありますので、流体抵抗のみでは十分な駆動力を伝達することができません。

 そこでスタンバイ式のビスカスカップリング方式では、密閉容器の中に多板クラッチとシリコン樹脂を封入した物をエンジン搭載位置の反対側にあるデフの前に配置します。前後輪に回転差が生じると、空転によって発生する熱でシリコンが膨張することで多板クラッチが圧着され、エンジンからの動力が伝達されるという方法です。

 この方式ですと、どの程度の熱でクラッチの圧着を始めるかなどの基本設計さえ定まれば、余分な機構が不要となり、非常にシンプルな構造になります。さらに実際の使い勝手としてもレスポンスや効きが非常に良いことから、ユーザーからの評価は非常に高い方式です。ただしこの方式は特定のメーカーが所有している技術であるため、導入するにはパテント料を払う必要があります。各社は、収益確保のためにこの方式に頼らない独自の技術を開発していきました。

 すべてを紹介すると、きっととてつもない量になりますので、今回はこの辺りで割愛します。

 いまではABS用に装備されている車輪速センサーを用い、駆動輪の空転を検知したら電子制御式クラッチを作動させることで動力伝達を行う方式などが登場しています。もちろん回転差に応じてクラッチの伝達トルクを変動させていますので、限りなく自然なつながり具合に調整されます。

 このように、4WDシステムにおいても昨今の環境問題のメスが入っています。必要でないときは使わず、必要な場合も伝達ロスをできるだけ少なくする、システム自体を軽量にして燃費悪化を防ぐなど、まだまだ発展途上のジャンルといえます。

 4WDは自動車の性能向上に大きく寄与しますので、可能な限り装備したいものです。ただし装備するかどうかを検討するにあたって最も懸念されるのはやはり「燃費とコスト」であることは間違いありません。できるだけ重量増にならず、さらには導入に必要なコストをできるだけ下げる新たな電子制御技術が少しでも早く実現することを期待しています。

海底ケーブルで津波を検知

2010年01月23日 00時26分31秒 | 自然
海底の光ファイバー・ケーブルを使って、津波を感知できる可能性があるという。これは、水の動きによって発生する電場について、新たに詳細なモデルを作成し検証したことで明らかになったものだ。

海水中の荷電粒子は、地球の磁場と相互に作用し合うことで、インターネットのトラフィックを運んでいる海底ケーブルに、最高で500ミリボルトの電圧を生じさせるという。海水は塩分を含んでいるために、電気伝導性が高い。プラスに帯電したナトリウムイオンと、マイナスに帯電した塩化物イオン(塩素イオン)は、水溶液中を自由に動き回っている。海水が激しく動くとき、これらのイオンは地球の磁場と相互作用し、電場を形成する。

十数年前、ベル研究所の研究者らが1992年にカリフォルニア州メンドシノ岬で起きた地震の後で、海水の動きのために、海中ケーブルによって検出可能な「大規模な動電場」が発生したことを確認していた。だが、この研究が追試されることはなかった。より良い測定結果を得られる計測技術が、他にも利用できたためだ。

経済大国は、大量の水の動きを直接検知する海底圧力計をいくつも配備すれば良い。現に米国の太平洋津波警報センター(PTWC)はそうしている。[太平洋津波警報センターは、米国海洋大気圏局(NOAA)がハワイのオアフ島で運用している津波警報組織。約6000mの深度に海底圧力レコーダを設置し、津波の通過を検知してそのデータを音響モデムで海面ブイに送信。海面ブイからはGOES衛星を経由してPTWCに情報が送られる。海底圧力レコーダーは2年間連続動作し、海面ブイは毎年交換される]

だが、このような一連のセンサーを配備し維持するのが経済的に難しい国々も存在する。それゆえ、低コストの代替手段の開発は重要になりうる。

2月発行の『Earth, Planets and Space』誌[発行元は日本地震学会]に掲載される予定の論文では、比較的単純な技術を適用するだけで、海底ケーブルに生じる電圧の突発的上昇を、津波警告システムとして使用できる可能性があるとしている。海底圧力計を大規模に配備するのが経済的に難しい国々にとっては朗報だ。

「われわれが言いたいのは、このシステムの配備から測定開始までは非常にシンプルだということだ。海底ケーブルのシステムは既に存在している。これから必要になりそうなのは、理論上、電圧計1つだけだ」と、この研究を率いた米海洋大気局(NOAA)のManoj Nair氏(地磁気学)は語る。

研究チームはこの低コストの代替手段について、大規模な被害をもたらした2004年のインド洋津波のモデルを作成して物理学的に測定しており、海底ケーブルで生じた電圧が十分測定可能な規模だったとの見方を示している。

[2004年のインド洋津波とは、スマトラ島沖地震で発生した津波。平均で高さ10mに達する津波が数回、インド洋沿岸に押し寄せた(地形によっては34mに達した場所もあった)。スリランカ、インド、モルディブ、アフリカ諸国などではジェット機並みのスピード(約700km/h)で津波が押し寄せたと見られる。

インド洋の各国では津波早期警報システムが無く、2時間後に到達した地域においても避難勧告を出すことができなかった。米国の太平洋津波警報センターは津波発生の恐れに気づいたものの、警報を出したのはディエゴガルシア島駐留米軍宛のみで、関係各国には“告知”しか送らず、津波被災経験ゼロのインドネシアではその重大性に気づけなかったとされている。

比較的遅いスピードで津波が押し寄せたタイのプーケットでは、到着が地震発生から2時間30分後だった。タイでは、数少ないマングローブの森が津波のエネルギーを吸収し、後ろ側の陸地は大きな波に襲われずに済んだとされる。

フェラーリ、自社サイト「Ferrari.com」の日本語版を開設

2010年01月23日 00時23分41秒 | car
 伊フェラーリS.p.A.は1月21日(現地時間)、同社のWebサイト「Ferrari.com」の日本語版を開設した。日本語版には、ルカ・ディ・モンテゼーモロ会長やアメデオ・フェリーサCEO、ステファノ・ドメニカリ スクーデリア・フェラーリ代表と、同社の従業員が日本語で歓迎の挨拶をする動画が用意されている。

 同サイトは2009年3月にリニューアルされ、英語版とイタリア語版が開設されていた。日本語版はリニューアル後初の言語の追加となる。同社は引き続き、中国語版を開設する準備をしている。

 Ferrari.comは、フェラーリオーナーやファンのためのサイトで、同社のロードカーとF1チームの情報が掲載されているほか、関連製品のオンラインショップ、コミュニティなどのコンテンツがある。22日現在、オンラインショップなどは英語のままのコンテンツも散見されるが、製品情報や、好みのモデルの色などをカスタマイズできるコンフィギュレーター、F1チーム情報、ニュースなどが日本語化されており、日本のフェラーリ・ファンも十分に楽しめる内容になっている。

 同社は2008年に日本法人のフェラーリ・ジャパンを開設。2009年にはフェラーリオーナー向けのドライビングスクール「コルソ・ピロタ・フェラーリ・ドライビングコース」を開催するなど、日本市場への関与を深めている。

「Crying Girl 泣き顔」発売決定!

2010年01月23日 00時14分47秒 | サイエンス
本気で泣いてる11人のストーリー!

グラビアで活躍中の11人の女の子達の自宅で撮影!人生で一番泣いた日のエピソードを本人に話してもらい、再現映像と、女の子たちがその日を思い出しリアルに泣く姿を捉えた「リアル泣きドキュメンタリー」。
グラビアアイドル達のキレイな涙・・・さらに、プラス・・・?!

出演するのはテレビ東京「給与明細」でレギュラーを務めた尾崎ナナやAKB48のAチームに所属していた渡辺志穂をはじめとしたグラビアで活躍中の11人で、出演者とタイトル、泣いた理由は以下となっています。

・南 まりか「天王洲で泣いた女」マネージャーに怒られて
・成田 ゆうこ「高円寺で泣いた女」パチンコ台を盗られて
・福田 麻衣「新宿で泣いた女」都会の孤独に触れて
・山田 梨紗「高円寺で泣いた女」彼氏に振られ・復縁して
・尾崎 ナナ「赤坂で泣いた女」週刊誌に嫌な写真を載せられて
・白川 桃「池袋で泣いた女」人類愛に感動して
・岡本 果奈美「表参道で泣いた女」嫌な写真を撮られて
・園 茉莉香「渋谷で泣いた女」合コン終わりに
・渡辺 志穂「お台場で泣いた女」彼氏に別れを告げて
・本橋 優華「浅草で泣いた女」乳がんの友達が結婚するのを聞いて
・青山 玲子「西麻布で泣いた女」芸能界の裏を知って

良く分からない泣き方をしている方もおられますが…

世界最高峰での挙式も、ネパールの旅行代理店が同性愛者誘致

2010年01月23日 00時11分36秒 | 経済・経営・社会
ネパールの旅行代理店が、象の背中に乗る結婚式や世界最高峰エベレスト(チョモランマ)での挙式を、同性愛者の観光客向けに提案している。

 旅行代理店「ピンクマウンテン」は、ネパールの同性愛者の男性3人が設立。そのうちの1人は、同国の議会で唯一同性愛者であることを公表しているスニル・バブ・パント議員だ。

 パント氏は、内戦後の復興の過程にある同国に、裕福な同性愛者の観光客を誘致したいとの考えを示し、「ネパールには同性愛者に対する差別がなく、急流下りやトレッキング、登山などのアドベンチャースポーツを楽しんでもらえる」と話した。

 ネパールでは同性愛は今もタブー視されているものの、2年前には同性愛者に平等な権利を保障する法律を作るよう最高裁が政府に命じるなど、過去数年で同性愛者に対し好意的な国へと変わってきている。