不条理な世界

まっとうに生きている人間が
まっとうに評価され
まっとうな対価を受ける
当たり前であるはずのそれは
実は　奇跡に等しい事なのかもしれない

この世界を動かすのは
欲望に支配された者たちが作り出した
まやかしの法則
その世界で覇者となるのは
悪魔に魂を売り渡した者たちだけ

なにもかもが狂っている
正義などという言葉は
なんの価値も示さない

これでいいのか
こんな世界で　本当にいいのか

その時を待ちわびながら

魂を吸い取られた抜け殻のように
この体は　しだいに衰弱していく

あまりにも報われない人生は
乗り越える気力さえも削いでいく
人は　希望がなければ
生きていけない生き物なのだから

やがて　この体の全機能が停止する時
ようやく私は
この人生から解放されるのだろう

祈ることしかできないけれど

あの日から３ヶ月
私は何をしてきただろう

今も苦難の中で
必死に生きようとしている人たちがいる

私は時の流れの外側から
その片鱗を垣間見ることしかできない

何もできない自分の
もどかしさに身悶えながら


この国の未来は
私たちの未来は
どこへ向かっていくのだろう

天に翻弄され
愚かな政（まつりごと）に翻弄され
名もなき民のささやかな生活は
いとも容易く　その形を変えてゆく

これ以上　何も失いたくない
贅沢なんて望まない
両手に収まるくらいの　幸せで充分

だから……　もう何も奪わないで
私には　そう祈ることしかできないけれど

信じる力

私には
信じる力が足りない

自分を信じる力
人を信じる力
夢を信じる力
未来を信じる力

信じる力と行動する力は
きっと　比例するのだろう
信じる力と生きる力は
きっと　比例するのだろう

信じる力を鍛えるには
何が必要なんだろう？

感情

感情の浮き沈みが
日替わりのように激しい

昨日吐き捨てた言葉に　今日後悔し
今日信じたものに　明日裏切られる

人はみな　自分の感情と
どう付き合っているのだろう

私はいつまでも
周囲の干渉に振り回され
自分の感情が追いつかない

いつか　自分ではない自分が
ただそこに　呆然と取り残されていそうで……