奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

理想

2014-05-27 | 心詩~こころうた・己
自分に自信を持ち
こつこつと目標を目指す人間がいればいい

真面目に物事と向き合い
困難に立ち向かう人間がいればいい

人に迷惑をかけぬよう
自分に責任を持てる人間がいればいい

その言葉とその心が
どちらも本当である人間がいればいい

人を正しいほうへと導き
尊敬される人間がいればいい

その才能を活かし
世の中を良くしたいと願う人間がいればいい

穏やかな世界を望み
美しい心で生きようと心がける人間がいればいい

自分の人生を大事に生き
人の人生も同じように尊重できる人間がいればいい



人を支配し
格差を生み出す人間はいらない

人を傷つけ
自分は安全圏にいたがる人間はいらない

人を騙し
世の中を生きにくくする人間はいらない

目先の利益だけを求め
社会を堕落させる人間はいらない

満足することを知らず
不満の感情を周囲に撒き散らす人間はいらない

知りながら悪事を働き
世の中に暗部を作り出す人間はいらない

高価なものに囲まれた自分に酔い
貧しき者を格下だと見下す人間はいらない

この世界は自分を中心に回っていると
本気で思う人間はいらない

「人」

2014-05-24 | 心詩~こころうた・己
「人」という字は
決して支え合ってはいない

大きな人間が
小さな人間に
寄りかかっている

大きな力を持つ人間が
弱い人間を押さえつけている

自分が上だと思いあがった人間が
自分より下の人間を仕立てあげ
その支配欲を満たしている

親が子を
自分の足で歩けないように
その体に縛りつけている


人は決して
平等なんかじゃない

支配する者と 支配される者
利用する者と 利用される者
傷つける者と 傷つけられる者
奪う者と 奪われる者

負のバランスで成り立つ
それが 人の世界
それが 人が作り出した社会


一画目になるか
二画目に甘んじるか
神様の悪戯(いたずら)か
生存競争の勝者と敗者か

人は決して
平等にはなれない
誰かと同じでは
満足できない生き物なのだから

同じ力加減で支え合う
そんな幻想を信じられるのは
二画目の人間が
一画目の重圧(おもさ)に
気づくときまで