奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

汚れなき心で

2013-09-19 | 心詩~こころうた・己
なぜ 人は
本当に必要なことから
目を背けようとするのか

なぜ 人は
本当に大切なことを
忘れようとしてしまうのか


心を求めながら
欲望に心を支配され
己が心の痛みを癒すため
他人(ひと)の心を傷つける

そうして保たれた心は
どんな色の光を放ち
どんな音を奏でるのか


人らしくあるために
人としてあるために
なにを諦められるだろう
なにを捨てられるだろう

汚れなき心で見たならば
本当に必要なものが
本当に大切なものが
見えてくるのだろうか


他の幸福のために
世の安定のために
生きられる人が
どれほどいるのか

私欲を捨て
すべてを捧げ
未来のためにと

そうなれたならと願えど
己が悲運に執着し
不公平を嘆く浅ましき心には
聖人君子のごとき魂など
宿るはずもなく


己のために
生きることに精一杯の
小さき我が存在

ならば せめて
悪しき欲を持たぬよう
汚れなき心で
世界が清らかであるようにと
祈れる人間でありたいと……

綺麗でいたいと願うほど

2013-09-15 | 心詩~こころうた・己
悪意も
憎悪も
嫉妬も
卑下も

この心から消し去れたら
どんなにいいだろう

綺麗な心だけで
人は生きられない
どんなに望んでも

綺麗でいたいと願うほど
黒く歪み 堕ちてゆく


どうすればこの心は
平穏を保てるのだろう

黒い感情を引き寄せるのは
自分自身の業なのか

綺麗でいたいと思う心こそが
己を偽るまやかしなのか

醜く生きられたら
楽になれるのだろうか
この世界では──

NI・N・GE・N・SHA・KA・I・2【三行詩】

2013-09-15 | 三行詩~せきらら
切り捨てる者と

切り捨てられる者

実はとても単純な構図