ここに立ち止まったまま
時の流れを見送っている
置き去りにされたまま
ただ 傍観者のように
マイペースという速度では
この世界の時間に
追いつくことはできない
誰かひとりのために
足を止め振り返ってくれる
そんな優しい世界ではない
自分の身は自分で守れ
我を脅かす敵を見誤るな
それが この世界の掟
この体にのしかかるのは
自分自身のままならぬ人生
がんじがらめに縛られて
生命力さえ吸い取られ
蜘蛛の巣に囚われた
憐れな虫のように
絶望に身を委ねるのか
生きようと足掻き続けるのか
ここに立ち止まったまま
己が行く末を憂い
ただ 途方に暮れる