奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

NO MORE いじめ

2012-07-21 | 心詩~こころうた・世
人間の心は
どこまで残酷に
なれるのだろう

もはや
「いじめ」という
範疇を超えた
人を死に至らしめる
虐殺行為

しかも
己の手は
汚さずに


私をいじめていた
クラスメートたちは
今も 何くわぬ顔で
この町に暮らしている

いじめを裁く
法律も 時効も
どこにも存在しない
時の流れとともに
その事実さえも
抹消されていく

残るのは
傷付けられた者の
痛みの記憶だけ

彼らは
罪の意識さえもなく
いじめを楽しんでいた
あの頃と同じ心で
大人になり
人の親となったのか

残酷さは
遺伝するのだろうか
彼らの子孫も
誰かを傷付けて
優越感に浸る人間と
なっているのだろうか


いじめられた人間が
自分の命を絶つことは
敗北以外のなにものでもない

いじめた人間は
罪悪感など微塵も感じず
死角に隠れて
また 別の「獲物」を
探すだけなのだから

卑怯者のために
くれてやる命なんて
ただのひとつも ない


どうすれば
「いじめ」はなくなるのか

どうすれば
敵視ではなく協調で
他人と接することができるのか

どうすれば
人は 他人を
自分自身のように愛せるのか

どうすれば
謂れなき攻撃に屈せず
戦うことができるのだろうか──


どうか
諦めないで
終わりにしないで

方法は
きっと あるはず

強くなるための逃避なら
いつか かならず
君の誇りとなるはずだから

嘆かわしき世界よ

2012-07-08 | 心詩~こころうた・世
この世界では
いったい なにが
真実なのか

私の中の真実と
目の前にある現実との
限りない 乖離

この世界は
こんなにも
澱んだ色をしていただろうか


弱者が虐げられ続ける社会
被害者だけが泣き寝入りの法律
要領のいい人間だけが生き残れる
という 作り上げられたシステム

強者は弱者を餌食に肥え太り
弱者は強者に人生を奪い尽くされる

なぜ こうなったのか
なぜ そうなってしまうのか


「人権」という言葉の
なんと軽々しい響きか

それさえも
一人一人に平等には
与えられぬものなのか
一部の支配者が牛耳り
好きにしてよいものなのか


どうすれば
人の世は
変わるのだろうか

何度も

2012-07-04 | 心詩~こころうた・己
何度も諦めようとして
また 何度も夢を見て
まだこの世界に
何を期待しているのだろう
何に希望を見ようとしているのだろう


この地球(ほし)を選び
この国を選び
この家族を選んで
私は生まれてきた

ここで生きたい
ここで何かを成し遂げたい
そう願い
私は生まれることを選んだのだ

そう容易くは
この生を終われない
きっと そう容易く
終わらせてはもらえない


何度も躓(つまず)き
何度も挫折し
何度も 何度も
この場所から
扉をたたく
また 立ち上がる

何度も諦めては
また 何度も前を向いて
この世界での
役割を見つけるまで

生きる証として
生きた証として


ふたたび
魂の世界へ
戻る その日まで