奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

生と死について

2014-09-25 | 心詩~こころうた・己
命のいれものは
ある日
肉のかたまりに変わる

生きてしゃべり
夢を追いかけ
人生を営んでいたものが

ある日

この世からいなくなる


生とは何か
死とは何か


人は何のために
努力して生きるのか
努力して身につけたものを
なぜ すべて手放し
この世から去ってしまうのか

だから 人は
形あるものを作り
心のひだを言葉に綴り
生きた証しを残そうとするのか


やがて 百年が過ぎ
自分を知るものは
誰もいなくなる

それでもこの世界は
新しい命を受け入れ
消え去る命を天に還す

終わることなく
繰り返される
生と死

数字で語られるニュースの如く
そこには
何の哀歓も感慨もない

この地球(ほし)の命が
尽き果てるまで
ただ あたりまえのように
繰り返される


「私」のいない
遠い未来にも──





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自分の身近で不幸事が続き、「生きるとは、死ぬとは何だろう?」とふと考えてしまった。
自分の思う通りの人生を生きた人も、もがき苦しむ途中で命尽きる人も、人生はまさに人それぞれに違う。
今、自分に死が訪れたら、それは自分にとって「残酷」だろうか、「恩恵」だろうか…。