奏~かなでうた~詩

自作詩を書いています。自分の心と向き合いながら。

臆病者の言い訳

2011-11-28 | 心詩~こころうた・己
「死のうと決めたら
 気持ちが楽になった」

そんな言葉を 言う人がいる

本当に そんな気持ちに
なれるんだろうか

生きようと思うのは
辛くて 辛くて しょうがない

でも 死ぬことを考えるのは
それ以上に 怖い

「死ぬのは悔しい」なんて 綺麗事
この世界から消滅してしまう 恐怖
死んだ先にある世界を想像する 恐怖

その恐怖に
思考は黒く凍てつき

それならば
生きるほうを選ぼうと
覚悟もない答えに落ち着く


こんな 不確かな
こんな 頼りない気持ちで
生きることも 死ぬことも
靄(もや)の中に浮かぶ 幻影のように
実感のないまま
ただ ただ
時の過ぎるにまかせ

寿命の尽きる日に
せめて 安らかに眠りの世界へと
そのことだけに
救いを求めて

どんな覚悟も
今は できないまま……

生きることに絶望してしまった“あなた”へ

2011-11-08 | 心詩~こころうた・己
「強く生きてください」なんて
軽々しく口にはできません
自分自身が まだ強くなど
なれてはいないからです

それでも
どんな逆風にも どんな挫折にも
屈しない 逞しい精神力が
欲しいと強く願っています

今 あなたも
私と同じ思いで 空を見上げながら
唇を噛み締めているのでしょうか

誰からも受け入れられず
己の価値観を見失い
苦しんではいないでしょうか

自分のために流す涙は
とうに枯れ果ててしまいました
あとは もう
先へ進むしかありません

「いつか……」なんて
曖昧な言葉は もう使いません
「必ず」その日が来ると
強く心に念じます

未来を決めるのは
自分自身の心と行動なのです


人生に絶望し
心を閉ざしてしまった
あなたへ

待っていても 助けは来ません
動き出さなければ 誰の目にも止まらないと
気付いた時に ようやく一歩を
踏み出すことができるのです

そして
汚れない瞳で
たくさんの綺麗なものを見つめて
「この世に生まれて良かった」と
心から言える日が来ることを願っています

私にも
「必ず」その日が来ると信じて……






* * * * * * * * * * * * * * * *


某大賞に応募して受賞ならずの作品に、一部手を加えたもの。
人に自分の思いを伝えることは難しい。
ましてや、人の共感を得ることは……。

私の書く詩は、きっと同じ思いを抱いて生きる人にしか
受け入れられない、理解されない内容だろうと思う。
それでも、やっぱり自分にはこんな作品しか書けない。
暗くても、希望のない内容でも、その中でもがいて生きている
胸の内を吐き出すことしか、自分にはできない。

もしも、いつの日か、
花を見て、空を見て、美しいという詩が書けるようになったとしても、
もう、何も書く気にはならないだろうと思う。
私にとっての書く意味は、
満たされない心の穴埋めのようなものだから。

根源

2011-11-07 | 心詩~こころうた・己
人間に生まれ
人間である自分に
嫌悪する

なぜ
人間らしくあれないのか

なぜ
人間とはこんなにも
愚かな生き物であるのか

人間らしいとは 何?

人間でいたいのか?
人間でないものになりたいのか?

人間と人は どう違う?

知能の発達した哺乳類か?
知能ばかりが発達した獣(けだもの)か?

どうあればいい?
人間と生まれた私は
どう生きればいい?