か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

島原まで

2017年07月27日 | 日常

こんなもんで力がつくはずはない。しかもウナギの量が少ない。以前は大量にウナギが獲れた。そこらへんの小川に仕掛けをしておいて、学校帰りにその仕掛けを見るとたいてい一匹はかかっていた。

仕掛けは単純で缶詰のあき缶に糸を巻き付け、缶をさかさまにして浮かべる。糸の先には特定のミミズがついている。このミミズが問題で、〇〇君のうちの風呂の横を掘った時に出るミミズがいいとか、みんなそれぞれに情報を持っていた。

株の情報と似ていて各個人の情報網は明かさないのが流儀だった。

5,6個浮かべた缶の位置が、学校の帰りに動いてているとウナギがかかっているということだ。アナゴでもよかったが、ウナギは食うためにつっているのではない。料亭に売るのだ。小学生にしては大金の200円を得ることもあった。

カネにルーズな子の親は大抵貧乏で子供の勉強すら見てやる時間も能力もない親だった。そんな子と遊べば労せずして金を得ることができた。笑顔で脅せば金を出した。暴力の必要はない。仲間はずれは子供にとっては死刑だ。

僕たちはそんな不労所得よりも頭脳の限りを尽くした魚類との知恵比べが面白かった。

 

今、マリアナ海溝まで回遊するシラスウナギを閉じ込め、養殖が盛んだ。これは自然に反している。こんなバカなことすら分からない痴呆が川でシラスを根こそぎ取り上げていた。シラスをとれば天然はいなくなるだろ。当たり前だ。シラスをとってウナギにして食う。一方通行の略奪漁業は、やがて資源の枯渇を生む。

今や国連のred dataに載るウナギを一網打尽にする根拠が土用の日だ。

ウナギはマリアナ海溝に返せよ。

 

自分さえ儲かればいいと夢見てばくち漁業をする。そのばくちに勝者はいない。

そんなことするよりオスプレイが来るので膨大な漁業補償金が落ちるぞ。漁民は魚なんてとるな。補償金をとれ。船も網もいらんだろ。口だけ民進党と一緒に自然保護を叫べばいい。

 

この申し訳程度にウナギが乗った悲しい蒸籠(せいろ)蒸しを食った後、僕は、九州旅行に出発した。酢酸ビニルの効いたタレは最高だ。その後は次回。

 

 


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