イラストコース卒業H君は昨年も学校に遊びに来てくれましたが、卒業後は輪島漆芸技術研修所で重要無形文化財(人間国宝)技術伝承者としての研修を積んでいました。
その卒業・修了作品展の案内が届きましたが、H君なかなかかっこいいですよね
ちょっと東京からは遠いですが・・・
石川県のお近くの卒業生の方はぜひ、お出かけくださいませ
イラストコース卒業H君は昨年も学校に遊びに来てくれましたが、卒業後は輪島漆芸技術研修所で重要無形文化財(人間国宝)技術伝承者としての研修を積んでいました。
その卒業・修了作品展の案内が届きましたが、H君なかなかかっこいいですよね
ちょっと東京からは遠いですが・・・
石川県のお近くの卒業生の方はぜひ、お出かけくださいませ
本年度の卒業制作最優秀作品に選ばれたのが上の画像の作品。(実際には複数作品を卒業制作として提出)
卒業制作最優秀作品受賞の言葉
アートコース2年生 海鋒竜也
僕は負けず嫌いです。だからこの二年間はずっと悔しい思いをしてきました。
夏期課題発表大会では一度も上位に入る事もできず苦汁をなめてきて、その度に「次こそは」「次こそは」と思い続けてきました。
美術やartの世界は、一位をとったからすごい訳でもないしビリをとったからダメという訳でもありません。
それでも、この学校で1等賞を穫れなければ外に出て何かを成し遂げる事などできない。そんな考えを持っていたものですから悔しさは尋常なものではありませんでした。
そして今回卒業制作で最優秀という形を与えられてみて何を感じたのかというと、それは非常にあっけないものでした。あれほど欲していた賞を与えられたのに想像していたほど自分の気持ちは昂らなかった。
むしろ喜びよりも、最優秀をもらえた事に納得できない悔しさが先にあったように思います。
結局、賞をもらえるかもらえないかが一番大事なのではなく、自分で自分の作品に1等賞を与えられるかそうでないかが、ものをつくる上では大切なのかもしれない。
そんなことを自分は思ったんです。
でも周りのみんなから「良かったね」と声をかけられた時は、素直に嬉しかったです!
みんながいたからとれた賞です。ありがとうございました!
今後、卒業したらこれまで当たり前に絵を描いているだけで良かった時間ばかりではなくなってしまいます。
生活の方にもっと目を向けなければならなくなり必然的に制作に向かう時間は削られます。
そんな中でどのようにやっていけば生活と制作の両立をはかる事ができるのか。
学校というモラトリアムの中からどうやって抜け出していけるのか。
これまでよりもより一層自分から動く事が大事になってきます。
だから大変だろうがなんだろうが生活し、足を動かしてたくさんのものを見て、制作し続け、発表していけるよう動きながら考え続けたいと思います。
中美での二年間、あっという間の二年間でした。
ついこの間入学したかと思えば一年から二年になり、そして卒業するところにきてしまいました。
きっとそれだけ濃い時間を過ごしたということでもあるのだと思います。
楽しい事もありました。同じくらい大変な事もありました。
良い悪いではなく、たくさんの事がこの二年間の中に凝縮されています。
友人とけんかしたこともありました。先生たちと一緒に飲みにも行きました。
でもその一つ一つがあったから今の自分があるのだと思います。
周りの先生方、後輩、友達がいたから頑張ってこれました。
また、応援してくれている家族のおかげでもあります。
決して一人でやってきた事ばかりではありません。
この中美での学生生活は今までの学生生活より大変充実した時間でした。
卒業する時期になっても、どんどん学びたい。もっと長くいたい。
そんなことを思えたのは初めてでした。
とてもよい二年間の中美生活でした。
本当にありがとうございました!
1年生、2年生の夏期課題発表大会では在校生投票による「優秀作品賞」を選びますが、いつも僅差で海鋒君は選ばれなかったですね。
この「夏期課題発表大会」じたいも、ぼくの企画立案でスタートしたイベントですが、過去において、賞を逃してこれだけくやしい表情を見せる人間はいなかったです。
まあたぶん、そのくやしい想いがなければ、今の彼はなかったと思います。
中美は初心者を受け入れて、大きく育てる学校です。
でも、卒業制作で一位をとるのは、相当むずかしいですよね。
どの卒業年度の人を見ても、同級生で活躍する人が多くて・・・
たとえば、イラストコース主任の浅沼先生は人気絵本作家としても国外各国でも出版されるくらいだけど、同級生には世界の空山さん(アメリカに拠点を置いて多彩な活動していますが、犬型ロボット・アイボもデザインしたり)などいたり。
卒業後、いろんな分野で活躍する卒業生に聞いても、意外に卒業制作一番はとれなかった人が多いです。
さて、実はもう一つ、彼にうれしいニュースが
若手作家の登竜門とも言われる「ワンダーシード2012」に、このほど見事入選しました
石原慎太郎、小山登美夫、会田誠らそうそうたる審査員が選ぶこの展覧会に入選するのは、かなり難しいことですが、見事にその難関を突破
実はもう、作品が購入されたそうです。
この展覧会「ワンダーシード2012」はTWS渋谷の会場で2月26日まで開催されています。
ぜひ、お出かけください
ぼくから海鋒君へ一言
「振り返らず、止まらずに歩め。中美の一番から、世界の一番へ!休まず歩め」