弟子屈町内の小・中学生を対象にした、川湯EMC主催の自然体験活動
「もりのパレット探検隊!」。
今年の年間テーマは「ほんとは身近な川湯の森」。
季節を変え、接し方を変え、6回ほど川湯の森へ探検に出かけます。
きょうは、その第5回目が行われ、
小学生23人が参加してくれました。
挑戦したのは、
「火おこし」そして「飾り炭作り」です!
まずは、
動き回って体を温めようということで、
グループリーダー(大人)の手によって雪の中に放り投げられたペットボトルを、
子どもたちに拾いまくってもらいました。
ウォーミングアップが終わったら、
さっそく森へ出かけます。
グループごとに、
焚き付け用の小枝やシラカバの樹皮、
そして飾り炭を作るのに必要なササの葉を集めることが重要なミッションです。
スコップで雪を掘ったりして、
どのグループもみんなで協力しながら、
せっせと目的のモノを見つけ出し、
袋に詰めていきました。
一生懸命さが高じて、
中には「ヤマウルシ」という、たいへんよろしくない枝を見つけてきたグループもあったような!?
森から帰ってきたあとは、
「炭」というものについて勉強しました。
聞いたことはあるけど、
そういえば炭ってどういうものなんだろう?
炭になるものはいくつかあるけれど、
木が炭化したものを木炭といって、燃料になるんだよ。
キャンプやバーベキューで見たことがある子もいるんじゃないかな。
実用的に使うのとは別に、
マツボックリや木の実、枝、などを炭にしたものは飾り炭と呼ばれ、
におい取りに使ったり、
邪気を払う縁起物としたり、
読みを「住み」に通じさせて永住を祝う意味もあるんだって。
「ふ~ん」
さて。
炭を作るには、まず火をおこさなければならない。
さっき、森へ行ってみんなに拾って来てもらった木の枝やシラカバの樹皮が、
火を起こすのに役立つんだよ-ということで、
暖炉を利用して薪の組み方や焚き付けの置き方、
マッチの使い方なども教わりました。
昼食後、
いよいよ炭焼きに挑戦です。
まず、マツボックリやクルミなどを1つずつアルミホイルで包みました。
グループごとにそれらを一斗缶に入れ、
隙間にササの葉を詰め、
厚手のアルミ板でふたをします。
真ん中に1か所、クギで穴を開け、準備完了!
外に持って出て、
次は火おこしです。
「薪は、こうやって置くんだよね」
「それだと風の通り道がないんじゃない?」
「じゃあ、こうする?」
「シラカバの皮って、これで足りる?」
「火がつけばいいんでしょ?」
「つけばね」
ただし、与えられたマッチは本数が限られているのです。
「1本たりともムダにはできないぞ!」
「そうだ、真剣にやるのだ」
「よし! いけ!」
「私が?」
「俺はいいよ」
「ダメだよ。全員でやるんだよ!」
「そうだよ。やりなよ!」
チームワーク抜群だな。
初めはおそるおそるすっていたマッチも、
だんだん手つきがよくなってきました。
それもそのはず、
なかなか火がつかないのです。
「あれ? 消えちゃった」
「シラカバの皮が足りない! 誰かとってきて~!」
「あっ、今度はついたんじゃない?」
「ほんとだ! もっと小枝入れてみよう」
「あっ、消えちゃった…」
火がおきないと、
飾り炭を作るために準備した一斗缶を焼くことはもちろんできません。
時間はどんどん経っていき、
マッチはどんどん減っていきます。
簡単に火がおこせると思っていた子どもたちも、
さすがに焦りが見え始めました。
結局、火をおこすのに1時間近くかかってしまい、
子どもたちは燃え上がる炎を見てポツリ。
「火をおこすのって、たいへんなんだね…」
どうやら飾り炭ができあがることよりも、
火をおこすことのたいへんさのほうが
身にしみたようです。
奮闘した末に、
アルミホイルを開いてみると…
「あっ! クルミが真っ黒だ~! 炭になってる!」
次はいよいよ最終回。
来年2月23日に、ダイナミックな雪遊びで
豪快に過ごす予定です!