「もりのパレット探検隊!」とは、
弟子屈町内の小・中学生と対象にした、川湯EMC主催の自然体験活動です。
今年は、
年間テーマに「ほんとは身近な川湯の森」と掲げ、
アプローチの仕方を変えて、6回ほど川湯の森を探検しちゃいます。
きょうは、小学生20名が参加してくれての第4回目が行われました。
実りの秋。
収穫の秋。
食欲の秋。
そして偶然にも、今年は夏の暑さが長かったために10日近く遅れてちょうど見ごろを迎えた、
紅葉の秋。
すべてを満喫するにふさわしく、
天然ジャム作りに挑戦です!
…が、活動に入る前に、
お約束のお勉強タイム。
天気がいいので、もちろん屋外。
日本には四季があること。
どうして今の季節は秋だと思う?
秋になるとなぜ、葉の色が変わるんだろうね?
-などなど、子どもたちと一緒に考えていき、
川湯の森へ秋をさがしに行くことにしました。
赤く色づいた葉と黒紫色の実が付いたヤマブドウ。
葉が透き通った色になるコシアブラ。
緑から茶色になったヤマドリゼンマイ。
甘い匂いが漂うカツラの葉。
地図を片手に、
子どもたちは川湯の森を駆け回ります。
みんなが、それぞれの秋をさがして帰ってきた後は、
いよいよヤマブドウジャム作りのスタート。
本当は、実際に採取体験をさせてあげたかったのですが、
時期的にも場所的にも、思い通りに存在しないのが自然の摂理。
事前にスタッフが、クマさんと競争しながら採って冷凍しておいた、
屈斜路産のヤマブドウを使いました。
まずは、
生で一粒、かじってごらん。
もぐもぐ。
「すっぱ~い!」
「でも、おいしいよ」
「私、この味、好き」
「もう1個食べていい?」
予想以上に好評でした。
ヤマブドウが焦げないようにかきまぜつつ、
とろみが出るまで粒をつぶしながら加熱します。
いったん火を止め、ザルでこして皮と種を外します。
皮と種は後で使うから粗末に扱わないでね。
「えっ! 何に使うの?」
「今はナイショ」
エキスが採れたら、再び鍋に戻して加熱します。
一段ととろみがついたら、半量を器に取り出し、
鍋に残ったもう半量に砂糖を加えながら煮詰め、ジャムを完成させます。
「うめー」
見ると、器に取り出した後の鍋肌についたジャムを、
子どもたちが次々と指でこそげとってなめていたのです。
わーい! よかったあ! 喜んでもらえて。
こうして、「天然そのままの味」と「ジャムになった味」の2種類ができあがりました。
午後は、ジャムをつけて食べるためのパンを焼きます。
強力粉、ドライイースト、砂糖、卵、塩、ぬるま湯、バターをまぜ、
ボウルの中でひたすらこねまくります。
交代でこねまくるかと思いきや、子どもたちの手は小さいがゆえに、
2~3人が一度にボウルの中に入るンですね…。
「おいしくなあれ」「おいしくなあれ」と念じながら、
20分ほどかけてしっかりこねた後は、1時間ほど発酵させるために待ちます。
その間は、「足湯へ行こう」コース、「森探検に行こう」コース、「焼き台と薪を準備しよう」コースに分かれて活動。
いずれにせよ、お腹を空かせて戻ってくるように伝えました。
そして、1時間後-。
子どもたちもそれぞれの活動から戻ってきました。
ガス抜きをしたパン生地を細くヒモ状に伸ばし、
アルミホイルを巻いた木の棒に巻きつけていきます。
これを直火であぶること約15分。
香ばしい匂いが漂ってきました。
テーブルには、
各グループが作った2種類ずつのジャムと、
ヤマブドウジュースが並びました。
ジャム作りのときに残しておいた皮と種は、
ボランティアさんの手によってジュースへと変身したのです。
さあ、いよいよ、お待ちかねの試食ターイム!
「パン、おいしー」
「私たちが作ったジャム、どれ?」
「うめー」
「こっちのジャムも食べてみていい?」
ヤマブドウジュースも飲んでごらん。
「すっぱー!!」
酸っぱかったら、砂糖を入れるといいよ。
「おいし~い」
「お代わりしてもいいの?」
「パン、もっと食べたい!」
えっ……。
わいわいガヤガヤにこにこパクパク。
こうして、秋を満喫した1日が楽しく&おいしく過ぎてゆきました。
次回のもりのパレットは12月15日(土)、
飾り炭作りに挑戦します!