浜松町駅から竹芝へ歩いて向かう道のりは、日曜夜ということもあり閑散としたもの。
港に近づくにつれ吹き付ける突風のような冷たい風が、繰り返し体に突き差すたびに脳裏によぎる、「まだ帰れる」の声。二週間の休暇のどこかで行くことは決めていたものの、家族の都合と天気を見た結果での当日渡航なので、正直心の準備があまりできていない。晴天は間違いない状況で、走ることができないレベルでの強風である想像をしてしまう一方で、いまのこのビュンビュンは高層ビルが立ち並ぶ間の風の通り道でもあるわけで、この強い風だけで心を折るのはおかしい話だ。
体調面だったりメンタル面を勘案すると、本来なら行くべきではない気がする一方、今回の機会を逃したら次はもうないかもしれないのもまた事実。少なくとも札幌にいるうちはそうだろう。ドアは今しか空いてないのだ。何も考えずに進むしかないゴーゴー。
コンビニで翌日の朝食まで調達してから、午後九時の竹芝フェリーターミナルへ。電話予約していたチケットの受取と、支払いはあっさりと窓口で完了。トライアスロン大会当日、熱海での朝便だと10人とかの行列はざらで、人によっては荷物での追加料金が発生したりで、出航時間との現在時間を見ながら焦る瞬間もあるのですが、今回はのんびり。
周りを見てみると釣り客が多いのかな、と事前予想していた客層だけど、通常移動のかたがほとんどというか9割以上。釣り客はおそらく1割行かないくらい。まあ、この二月に一周走ってやろうなんて魂胆を持っている輩はおそらく一名しかおらんはずだはっはっは。
やはりが風が強いせいか、新島とかまで船が出ないかもなんて掲示が出ている状況。今回乗船するさるびあ丸という船自体は、10時に出港したあと朝6時に伊豆大島に接岸。その後、利島や新島などを経由し神津島まで向かう航路を取るルート。一番廉価な2等船室を使用すれば片道3000円程度なので、土日遊んで月曜朝着の便で伊豆大島に帰って仕事、なんてプランニングも可能なのか。やるやらないは別にしても、まあ都内ですし。
そうこうしているうちに、出発時間20分前となり乗船開始。大型客船特有の重油臭をまといながら、二等客室がある船の最下層へ。なんかあったら生存率がいちばん低いとこだ。まあそんなんなんかがあるわけはないと思っているから船上の人になっているわけでさ。
さてさて、俺の陣地とやらは幅一メートルくらい?ですが両両脇まで人がいないのでまずは安心。しかもコンセント直下なので携帯電話も充電完了だ。毛布一枚100円での貸与を受けられるとのことで、一枚確保。走るウェアの上でユニクロのダウンコートを着たまま就寝予定なのでこれで十分でしょう。ブオーと汽笛が鳴り出港するところで甲板に出てみることにしようか。
さらばスカイスクレイパー
さらばレインボー
あとは酒かっくらっておやすみなさいするだけ。出港したらもう逃げられないとかそういう気持ちもあったんでしょうけど、アルコールと2級船室雑魚寝船内泊という非日常感でそんな気持ちはなくなってしまっていたのでしたちゃんちゃん。11時半に艦内電気が消えてしまうのと同じくして寝落ち。呑気に東京湾の夜は更けていく。。。
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