新発田市周辺では、どれほどの乾燥した木材の良材が入手しやすく(丸太も含めて、、)
大工さんの技術レベルの高かったことか、、、。(今では考えられません、、、。)
当地、函館市周辺では、近年、材木屋さんの自主廃業や倒産が相次いでおり、良材の入手
状況は、非常に厳しいものがあります。そして、大工さんの高齢化が進み、昔ながらの
「あんちゃん」の頃から修行を積んだ、腕の良い大工さんが引退し始めています、、、。
(みんなもう、65歳とか70歳なのです。)プレカット工法が普及してしまった結果、材木屋
さんは、ホワイト欧州松の集成材しか扱おうとしません。(地方都市では、特にその傾向
が強いのです。)木部を「現わし」にする図面など、描いてもプレカット工場(材木屋さ
んが兼ねている。)では、見積もりさえしてくれません。(私の事務所は、当地のいくつか
のプレカット工場では、もしかしてブラックリストに載ってしまっているかも知れませ
ん、、、。)角材でさえ、そうなのですから「丸太」になると絶望的です。「あんた、
何言ってんの?」って、感じです。良心的な工務店が何とか対応しようとしてくれても、
時間も手間もかかるのに、「相見積もり」では、こちらも申し訳なくなってしまいます。
建築基準法とローンや火災保険料のシステムは、「ゴチャゴチャ言わずに、木材をブラス
ターボードで囲って、ビニールクロスを貼れ!」と言っている様なものです。
私が、「東京オリンピックの前くらいの古き良き時代に、住宅の設計したかった。」と書
いた理由、お判りいただけますか? 学生の時、学校に吉村先生が特別講義に来てくだ
さって、「今、昔の下町の町屋のような建物を作ろうと思っても、予算に合わないんだ
よ。」と、おっしゃっていました。それから、もう、さらに40年も経っているのです。
写真は、そのホワイト欧州松の集成材の品質表示ラベル
そして、昔ながらの「手板」を作って、このブログの最初の三階建て住宅を、手で「墨付
け」「切り込み」をしてくれた、佐藤棟梁。(たぶん、50代後半くらい、、、)
ありがとうございました。