いまNHKの『みんなのうた』で流れている、『誰かがサズを弾いていた』は必見ではないでしょうか。映像制作に関わったのは宇野亜喜良と岡野正広の両氏。宇野氏は超有名なイラストレーター・造形作家で、略歴を見ると、もはや伝説的存在ではないか。また歌い手はサラエヴォ出身の有名な歌手だというヤドランカ。
岡野氏のブログを見ると、子どもたちのトラウマになるように作った、と語られていて、「やはり」と思いましたね。ぼくは、この作品を見てまさにまさにそう思いましたから。かの名作『メトロポリタンミュージアム』も巷ではトラウマ的作品と称されておりますが、それをも凌ぐほどの映像の「濃さ」ですよ。
メランコリックなヤドランカの歌と、哀愁漂う耽美的且つ幻想的映像の合致によって、見る者は異世界に誘(いざな)われること間違いなし。水面を跳ねる魚のアニメーションも、一つの美学に貫かれており、心地よい。
メランコリー、哀愁、耽美、幻想に加えて、憂悶、耽溺、ポエティック、怪異という形容も加えましょう。シルクロードの神秘と幻惑の夜が画面に充満し、いや溢れ、染み出し、ぼくらを包み込む。どこか『月のワルツ』をも髣髴させますが、儚げで切なく、悠揚たる歌の調べにマッチした映像はこれ独自のものであり、随一のものです。あの世界へ飛んでゆきたいものだ。
岡野氏のブログを見ると、子どもたちのトラウマになるように作った、と語られていて、「やはり」と思いましたね。ぼくは、この作品を見てまさにまさにそう思いましたから。かの名作『メトロポリタンミュージアム』も巷ではトラウマ的作品と称されておりますが、それをも凌ぐほどの映像の「濃さ」ですよ。
メランコリックなヤドランカの歌と、哀愁漂う耽美的且つ幻想的映像の合致によって、見る者は異世界に誘(いざな)われること間違いなし。水面を跳ねる魚のアニメーションも、一つの美学に貫かれており、心地よい。
メランコリー、哀愁、耽美、幻想に加えて、憂悶、耽溺、ポエティック、怪異という形容も加えましょう。シルクロードの神秘と幻惑の夜が画面に充満し、いや溢れ、染み出し、ぼくらを包み込む。どこか『月のワルツ』をも髣髴させますが、儚げで切なく、悠揚たる歌の調べにマッチした映像はこれ独自のものであり、随一のものです。あの世界へ飛んでゆきたいものだ。