現在(2013年末、入国管理局データ)、熊本県に在住のフィリピン国籍の方の人数は1361人となり、熊本県の外国人数9693人の14%を占め、中国籍の方の人数に次いで2番目に多い在住外国人となります。在留の目的は日本人の配偶者が多く、国際結婚によるお嫁さんです。 また、日本国籍へ帰化された方、また日本人男性との間の日本国籍の子どもたちを考えるとフィリピンにルーツを持ち方々がさらに多くなります。
日本での在住外国人数はピーク時よりリーマンショック、東日本大震災の影響で、2、006、445人(2013年末、入国管理局データ)へ減少していますが、フィリピン国籍の方々は、209、137人とブラジル国籍の方々の人数を抜いて、中国籍、韓国・朝鮮籍に次いで3番目に多い国籍となりました。
熊本に来られたフィリピン国籍の方々は、言語や文化の違いから、日本の家庭環境になかなか溶け込めなかったり、子どもが生まれ成長する中では日本の学校制度が分からず子どもとの関係に悩んだり、色々な課題を直面しながら生活をされていました。
今回、フィリピンでの熊本のNGOの活動として紹介する鈴木明郎さんは、熊本での暮らし方に悩むフィリピンをはじめ在住外国人の方々をサポートされていました。
そのような中、課題を抱えながらフィリピンには帰国される方もおられました。また、現地には、日本人男性との間に生まれたフィリピンの子どもたちも多く、2004年に、日本―フィリピン友好子供の家を設立されました。
鈴木さんよりメッセージが届きましたので、紹介します。
2004年4月にNGO「日本-フィリピン友好子供の家」を始めて今年で11年目になります。
開始当時は日本語を学ぶ希望者はせいぜい数十名だったが、今では100名を越えるようになりました。約2ヶ月間の夏期日本語ワークショップは今年も希望者が多く札止めしなければならいほどでした。
これも皆様のご協力の賜物です。特に、日本語ボランティアとしてご苦労いただいた皆様には感謝の言葉もありません。これまで、日本語ボランティアをしていただいた人は3回目、2回目の人を含めて延べ28人になります。10年間、途切れることなく繋いでくださったボランティア教師の皆様一人、一人の力によるものと心から感謝しています。
6月1日(日)に10周年祭を開きました。この10年間の神様のお恵みに対する感謝ミサをFr. Joey S. Demoyの司式で行うことが出来ました。デモイ神父には約25年前にフィリピンの人々との交流のきっかけを築いていただきました。以来、様々な形でサポートしていただいています。この間、神父様は約10年ウイ-ン(オーストリア)でフィリピン移住者の司牧をされ、5年ほど前にフィリピンに戻られました。
10年祭には約150名の人々が集まりました。夏期日本語ワークショップ参加者を初め、ホームステイ等お世話になったパラパラ村の方々も大勢来ていただきました。二十数年前のことを忘れずに楽しい一時を過ごすことが出来ました。何と表現したら良いのか?ホームステイ先の子供さん(当時5歳ぐらい?)が日本男性と結婚して、その娘さんと一緒にハウスに日本語を習いに来ていました。感慨深いものがありました。
私ごとで言えば、開校3年目を目前にして、脳梗塞で倒れました。医者である息子に妻は再起不能と言われ、私も覚悟しました。それでも11年目を迎えることが出来ました。ただただ、お恵みに感謝あるのみです。人生の予測不能性を実感しています。これを神の摂理と言うのでしょう
以上...
熊本で、そして上記のとおりフィリピンで、人と人をつなぎながら、フィリピンで日本にルーツを持つ子供たちの支援、それも日本語をとおして地道に行われている鈴木さんの姿に感動します。
ただ、最近、グローバル化の影響もあり、新しい課題も出てきているとのことです。
鈴木さんより:
ハウスに相談に来る人は絶えないが、いつもの日本人男性との夫婦間・子供のことの他に驚かされることが多くなりました。
ホームレスになっている日系人がいるが日本の家族・親族に見捨てられている。本人(日本男性)からの電話で数年不法滞在になっているが、何か良い方法はないかとも聞かれた。更に、日本人の母親から生まれたフィリピン国籍の50代の男性が母の国に住みたいと言っていた。
そんな中で、気になるこがあった。日系の子供を持つ二人のフィリピン女性は、日本大使館がNPO等の代理人を通して申請すれば日本に行く手続きがかなり簡単に出来る(未確認)と言っているので、ハウスで日本語を勉強したいと希望していた。そんなに簡単ではなかろうと不審に思ったが、先日のTVで「外国人労働者受け入れの拡大策」を見て、業者は先取りしているのだと理解した。日本の労働者不足は将来的にかなり深刻になると予測されているのだろう。豊かになりつつあるアジアからの労働者に期待しているのだろうが、何時までも小手先の外国人入管政策ですむとは思えない。外国人労働者を含む抜本的な移民政策を考えなければ将来が心配です。
以上...
移民について小手先の需要だけでなく、少子高齢化が進む情況、外国人は介護や福祉分野はもちろん、農業など地域産業の担い手にもなりうる住民としての受入を検討することが重要であると思う。異文化と交わることで地域の活性化も期待できる。「多文化パワー」が地域再生につながる可能性もある。 定住外国人は増え、日本は
彼らを必要としている。
地域は〝移民〟として彼らを受け入れる意欲が必要な時代だ。
日本での在住外国人数はピーク時よりリーマンショック、東日本大震災の影響で、2、006、445人(2013年末、入国管理局データ)へ減少していますが、フィリピン国籍の方々は、209、137人とブラジル国籍の方々の人数を抜いて、中国籍、韓国・朝鮮籍に次いで3番目に多い国籍となりました。
熊本に来られたフィリピン国籍の方々は、言語や文化の違いから、日本の家庭環境になかなか溶け込めなかったり、子どもが生まれ成長する中では日本の学校制度が分からず子どもとの関係に悩んだり、色々な課題を直面しながら生活をされていました。
今回、フィリピンでの熊本のNGOの活動として紹介する鈴木明郎さんは、熊本での暮らし方に悩むフィリピンをはじめ在住外国人の方々をサポートされていました。
そのような中、課題を抱えながらフィリピンには帰国される方もおられました。また、現地には、日本人男性との間に生まれたフィリピンの子どもたちも多く、2004年に、日本―フィリピン友好子供の家を設立されました。
鈴木さんよりメッセージが届きましたので、紹介します。
2004年4月にNGO「日本-フィリピン友好子供の家」を始めて今年で11年目になります。
開始当時は日本語を学ぶ希望者はせいぜい数十名だったが、今では100名を越えるようになりました。約2ヶ月間の夏期日本語ワークショップは今年も希望者が多く札止めしなければならいほどでした。
これも皆様のご協力の賜物です。特に、日本語ボランティアとしてご苦労いただいた皆様には感謝の言葉もありません。これまで、日本語ボランティアをしていただいた人は3回目、2回目の人を含めて延べ28人になります。10年間、途切れることなく繋いでくださったボランティア教師の皆様一人、一人の力によるものと心から感謝しています。
6月1日(日)に10周年祭を開きました。この10年間の神様のお恵みに対する感謝ミサをFr. Joey S. Demoyの司式で行うことが出来ました。デモイ神父には約25年前にフィリピンの人々との交流のきっかけを築いていただきました。以来、様々な形でサポートしていただいています。この間、神父様は約10年ウイ-ン(オーストリア)でフィリピン移住者の司牧をされ、5年ほど前にフィリピンに戻られました。
10年祭には約150名の人々が集まりました。夏期日本語ワークショップ参加者を初め、ホームステイ等お世話になったパラパラ村の方々も大勢来ていただきました。二十数年前のことを忘れずに楽しい一時を過ごすことが出来ました。何と表現したら良いのか?ホームステイ先の子供さん(当時5歳ぐらい?)が日本男性と結婚して、その娘さんと一緒にハウスに日本語を習いに来ていました。感慨深いものがありました。
私ごとで言えば、開校3年目を目前にして、脳梗塞で倒れました。医者である息子に妻は再起不能と言われ、私も覚悟しました。それでも11年目を迎えることが出来ました。ただただ、お恵みに感謝あるのみです。人生の予測不能性を実感しています。これを神の摂理と言うのでしょう
以上...
熊本で、そして上記のとおりフィリピンで、人と人をつなぎながら、フィリピンで日本にルーツを持つ子供たちの支援、それも日本語をとおして地道に行われている鈴木さんの姿に感動します。
ただ、最近、グローバル化の影響もあり、新しい課題も出てきているとのことです。
鈴木さんより:
ハウスに相談に来る人は絶えないが、いつもの日本人男性との夫婦間・子供のことの他に驚かされることが多くなりました。
ホームレスになっている日系人がいるが日本の家族・親族に見捨てられている。本人(日本男性)からの電話で数年不法滞在になっているが、何か良い方法はないかとも聞かれた。更に、日本人の母親から生まれたフィリピン国籍の50代の男性が母の国に住みたいと言っていた。
そんな中で、気になるこがあった。日系の子供を持つ二人のフィリピン女性は、日本大使館がNPO等の代理人を通して申請すれば日本に行く手続きがかなり簡単に出来る(未確認)と言っているので、ハウスで日本語を勉強したいと希望していた。そんなに簡単ではなかろうと不審に思ったが、先日のTVで「外国人労働者受け入れの拡大策」を見て、業者は先取りしているのだと理解した。日本の労働者不足は将来的にかなり深刻になると予測されているのだろう。豊かになりつつあるアジアからの労働者に期待しているのだろうが、何時までも小手先の外国人入管政策ですむとは思えない。外国人労働者を含む抜本的な移民政策を考えなければ将来が心配です。
以上...
移民について小手先の需要だけでなく、少子高齢化が進む情況、外国人は介護や福祉分野はもちろん、農業など地域産業の担い手にもなりうる住民としての受入を検討することが重要であると思う。異文化と交わることで地域の活性化も期待できる。「多文化パワー」が地域再生につながる可能性もある。 定住外国人は増え、日本は
彼らを必要としている。
地域は〝移民〟として彼らを受け入れる意欲が必要な時代だ。