多くの自転車関連部品は、中国や台湾で生産されている。特にハイエンドな製品の多くは、台湾もしくは台湾系企業の中国工場で生産されている。
イタリアやアメリカの有名ブランドであっても、ローフィニッシュといわれている最終仕上げ前の製品を台湾の企業が多く担っているのは業界の中ではよく知られている。
いくつかの理由で、自転車関連の部品は危機的な状況だ。キッカケは、4つの要因。地球温暖化、中国・新型コロナ そして 今回のウクライナ・ロシアの戦争だ。
昨年日本の選挙では、新型コロナの対応が一番の争点になっていたけれど、同年7月ドイツの選挙では、地球温暖化問題が1番の争点だった。
ヨーロッパの人々のこの問題にかんする意識は 日本では考えられないほど高く、排気ガスを出さない自転車の有効活用について 官民の意識や行動・政策が日本では考えられないほど高い。
実際にデンマークのコペンハーゲンに通勤する人の50%以上が自転車で、オランダのアムステルダムでも35%以上が、Eバイクを含めた自転車通勤らしい。政策的に いろいろ自転車通勤が優遇されているので、その需要は数年前から爆発的な台数になってきている。
その結果、中国や台湾の生産ラインが 欧州マーケットのEバイク需要に占有されてしまっている状況だ。それに 台湾・中国企業にとって Eバイクは、単価も高く魅力的なビジネスなのだ。知り合いのシンセンにある台湾系のアルミフレーム製造工場では、ここ数年Eバイクのフレームしか製造したことがないそうだ。欧州からの旺盛な需要がスポーツバイクの生産を圧迫している要因のひとつ。
そんなに需要があるならば、設備投資して生産能力を拡大すれば?と思うが、多くの台湾経営者たちは、ここ数年の中国の香港への対応や習近平の発言から、設備投資や再投資には慎重だ。事実、中国から撤退した台湾自転車関連企業もあるし、中国から撤退するときに 大変な苦労と損失を被った台湾企業もあるらしい。自分たちの国(台湾)の将来に 不透明感が漂う中、生産設備への投資には慎重にならざるを得ないのだ。
その結果、現状の生産ラインのままで、欧州の膨大な発注がくれば、当然、自転車生産のリードタイムが延びることになる。
新型コロナは、世界中に分散化した生産工場をロックアウトして、部品の生産をストップさせた。その結果、自転車が部品不足で組立不能になってしまった。
高額な自転車を 数多く組み立てている台湾の組立工場には、多くのフィリピン人・ベトナム・タイ人らの出稼ぎ労働者が働いている。しかし、新型コロナの影響で台湾の組立生産ライン現場に戻ってきていない。これによって 自転車業界に限らず、台湾での労働不足が発生し、人々は より給与の高い 例えば台湾IT企業で働くようになり、自転車組み立てラインは 慢性的な人手不足に至ることになってしまった。高い給料を払わなければ 生産ラインがスムーズに稼働しないということは、自転車の製造コストがアップすることを意味する。
さらに新型コロナは 物流コストを押し上げた。実際、自分自身の仕事で台湾からのコンテナコストが2~3倍に跳ね上がり、業者に文句を言ったら「神田さん、アメリカはほぼ20倍ですよ!」と言われた。こんな物流のコストアップも製品価格を押し上げる要因だ。ちなみに、米国がとんでもないインフレになっているのは周知のとおりだ。余談だが、そのせいでバイデン大統領の支持率も低迷している
自転車の製造に欠かせないアルミ。実はロシアは生産量の2位、ちなみに1位は中国.....この原材料は、現在とんでもなく価格高騰中だ。残念ながら鉄も同様らしい。
コロナの影響で2月の段階で、コロナ前の2倍に跳ね上がったのに、この戦争のせいでさらに高騰が続いているという。
また、原油の価格上昇や戦争リスクの増大で航空運賃も値上がりしている。戦争になると円安になるのは言わずもがな・・・・・・
だから欲しいものがあったら、いま買っておいた方がいいということだ!
イタリアやアメリカの有名ブランドであっても、ローフィニッシュといわれている最終仕上げ前の製品を台湾の企業が多く担っているのは業界の中ではよく知られている。
いくつかの理由で、自転車関連の部品は危機的な状況だ。キッカケは、4つの要因。地球温暖化、中国・新型コロナ そして 今回のウクライナ・ロシアの戦争だ。
昨年日本の選挙では、新型コロナの対応が一番の争点になっていたけれど、同年7月ドイツの選挙では、地球温暖化問題が1番の争点だった。
ヨーロッパの人々のこの問題にかんする意識は 日本では考えられないほど高く、排気ガスを出さない自転車の有効活用について 官民の意識や行動・政策が日本では考えられないほど高い。
実際にデンマークのコペンハーゲンに通勤する人の50%以上が自転車で、オランダのアムステルダムでも35%以上が、Eバイクを含めた自転車通勤らしい。政策的に いろいろ自転車通勤が優遇されているので、その需要は数年前から爆発的な台数になってきている。
その結果、中国や台湾の生産ラインが 欧州マーケットのEバイク需要に占有されてしまっている状況だ。それに 台湾・中国企業にとって Eバイクは、単価も高く魅力的なビジネスなのだ。知り合いのシンセンにある台湾系のアルミフレーム製造工場では、ここ数年Eバイクのフレームしか製造したことがないそうだ。欧州からの旺盛な需要がスポーツバイクの生産を圧迫している要因のひとつ。
そんなに需要があるならば、設備投資して生産能力を拡大すれば?と思うが、多くの台湾経営者たちは、ここ数年の中国の香港への対応や習近平の発言から、設備投資や再投資には慎重だ。事実、中国から撤退した台湾自転車関連企業もあるし、中国から撤退するときに 大変な苦労と損失を被った台湾企業もあるらしい。自分たちの国(台湾)の将来に 不透明感が漂う中、生産設備への投資には慎重にならざるを得ないのだ。
その結果、現状の生産ラインのままで、欧州の膨大な発注がくれば、当然、自転車生産のリードタイムが延びることになる。
新型コロナは、世界中に分散化した生産工場をロックアウトして、部品の生産をストップさせた。その結果、自転車が部品不足で組立不能になってしまった。
高額な自転車を 数多く組み立てている台湾の組立工場には、多くのフィリピン人・ベトナム・タイ人らの出稼ぎ労働者が働いている。しかし、新型コロナの影響で台湾の組立生産ライン現場に戻ってきていない。これによって 自転車業界に限らず、台湾での労働不足が発生し、人々は より給与の高い 例えば台湾IT企業で働くようになり、自転車組み立てラインは 慢性的な人手不足に至ることになってしまった。高い給料を払わなければ 生産ラインがスムーズに稼働しないということは、自転車の製造コストがアップすることを意味する。
さらに新型コロナは 物流コストを押し上げた。実際、自分自身の仕事で台湾からのコンテナコストが2~3倍に跳ね上がり、業者に文句を言ったら「神田さん、アメリカはほぼ20倍ですよ!」と言われた。こんな物流のコストアップも製品価格を押し上げる要因だ。ちなみに、米国がとんでもないインフレになっているのは周知のとおりだ。余談だが、そのせいでバイデン大統領の支持率も低迷している
自転車の製造に欠かせないアルミ。実はロシアは生産量の2位、ちなみに1位は中国.....この原材料は、現在とんでもなく価格高騰中だ。残念ながら鉄も同様らしい。
コロナの影響で2月の段階で、コロナ前の2倍に跳ね上がったのに、この戦争のせいでさらに高騰が続いているという。
また、原油の価格上昇や戦争リスクの増大で航空運賃も値上がりしている。戦争になると円安になるのは言わずもがな・・・・・・
だから欲しいものがあったら、いま買っておいた方がいいということだ!
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