to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

エヴァの告白

2014-02-19 21:19:10 | the cinema (ア行)

原題 THE IMMIGRANT
製作年度 2013年
製作国・地域 アメリカ/フランス
上映時間 118分
脚本 ジェームズ・グレイ/リチャード・メネロ
監督 ジェームズ・グレイ
出演 マリオン・コティヤール/ホアキン・フェニックス/ジェレミー・レナー/ダグマーラ・ドミンスク/アンジェラ・サラフィアン

戦火を逃れヨーロッパからアメリカに移住した敬虔なカトリック女性の過酷な人生を描く
1921年、エヴァと妹マグダは戦争の影響で情勢が不安定な祖国ポーランドを離れ、ニューヨークに到着する。だが、入国審査で医師に肺病と診断されたマグダは隔離され、二人は離れ離れに。入国を拒否されたエヴァは、ブルーノという見知らぬ男性のおかげで強制送還を免れる。

「大統領の執事」を観に行ったのに、間に合わず、少しの待ち時間で観れたコチラをチョイス。
随分前にチェックしていてスルー予定だったから、期待値はゼロに近く、
なので、マリオンの罪深い美しさだけを観るつもりだったからか(笑)
重苦しい雰囲気も気にならず鑑賞できましたが、、、

1920年代のアメリカに希望を託さずには生きられなかった、ヨーロッパからの移民たち。
エヴァと妹のマグダもソビエト(現ロシア)との戦いで両親を失い、
祖国ポーランドを逃れて、米ニューヨーク湾内のエリス島にたどり着いたが、
妹は入国審査で結核と診断されて隔離され、エヴァ自身も難癖をつけられ入国を拒否されるが―
そこから紐解かれる美しい移民に訪れる苦難…―


ブルーノとの最初の出会い。
危険を冒して頼った親戚との会話。
それで粗方の察しはつく物語で、、、この邦題には「え?」となる。
むしろ最後で告げる男の告白の方がタイトルに相応しい気がするのだけど、
それもこの作品の本質から外れていくものだし....。
原題も直接的でロマンはないけど、もう少しなんとかならなかったの?って思えた。

ある偶然の出会いから運命を狂わされる3人を描いているのだけれど、
お話自体は女目線で観るか、男目線で観るかによって違ってくると思える内容。
敬虔なカトリック信者であろうと、意を決して娼婦になったとはいえ、
男を見る目が養われるワケではないのね~、な、エヴァにイライラした私は
男目線で観ていたのかも。

およそ100年前の物語は、ジェームズ監督の祖父母の体験が基になっているそうで、
当時実際に移民の入国審査が行われたエリス島で撮影された貴重な内部シーン。
数多くのアメリカ移民の子孫にとってのエリス島は、夢と希望を胸に上陸した祖先を思い起こさせる
特別な場所であろうことは想像できるが、やや盛り上がりに欠けたという印象は否めない。

それにしてもコチラもジェームズ・グレイ組(笑)の筆頭、またホアキン・フェニックスなのね
でも、メインキャスト3人は、こういうシックな雰囲気が似合っていたので最後まで観れました。
コメント (4)
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ウルフ・オブ・ウォールストリート

2014-02-03 20:11:53 | the cinema (ア行)

貯金ゼロから
年収49億円
ヤバすぎる人生へ、ようこそ。

原題 THE WOLF OF WALL STREET
製作年度 2013年
上映時間 179分
原作 ジョーダン・ベルフォート『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『ウォール街狂乱日記』(早川書房刊)
脚本 テレンス・ウィンター
監督 マーティン・スコセッシ
出演 レオナルド・ディカプリオ/ジョナ・ヒル/マーゴット・ロビー/マシュー・マコノヒー/ジョン・ファヴロー

1980年代から1990年代のウォール街で、若くして大金を稼ぎ、その後証券詐欺の容疑で逮捕された実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの栄枯盛衰を見つめていく。
学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街の投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。

20代で億万長者にのし上がり、30代で逮捕されたジョーダン・ベルフォートの5年余を映画化したピカレスク伝記ドラマ。
なので、どこまでが事実なのか?というぐらいの悪っぷりも、
アドレナリン全開で毎日テンションを上げていかなければならない作品だった」と
レオに言わせる、そのクレイジーさ加減がハンパない。
作品中、ほぼ出ずっぱりのディカプリオ演じるジョーダンはずっとハイテンション!
アメリカンドリームを体現した男のこの上なく破天荒な豪遊ライフ、
まさにあれよあれよという間に成り上がり、あっという間に没落していく金融王子の姿でした。
今までの伝記ドラマのイメージを払拭する作品、面白かったです

素早くカネを稼ぐ抜け穴をみつけ、人を陥れ、荒稼ぎする。その額49億円。
得意のセールストークは、成功を夢見る社員を惹きつけ、法を掻い潜り成功を重ね、、
同時に加速する、ドラッグに溺れ、セックスに溺れ、金に溺れる狂乱の日々を
ディカプリオがアツく滑稽に演じています!


先ず、作品中のほとんどがあり得ない、ジョーダンでしょ?みたいな(爆)
ところ構わずやりまくるレオさまなんですが、
下ネタダメ、お下品なのダメ、なはずの私ですが、そこがスレスレOKでしょうか~。
それも、実にテンポよくコミカルに明るくみせる演出で、厭になるヒマがない(笑)

まあ、結果は解っているので、あまりのやんちゃぶりに笑ってしまいます。
3時間という長さを感じさせないジェットコースターのような展開で、
呆れたり、笑ったりですが、
特に後半、FBIに目を付けられて、資産隠しのスイス旅行辺りから加速がつき、
ディカプリオの怪演には抱腹もの

証券マンとしてのスタートが、1987年10月19日月曜日。所謂ブラックマンデーだった割に、
というか、懲りない、有りもしない金を操る株式ブローカー、ウォール街の“狼”が
いかなる手を使ってのし上がり、その実態はどんなものだったのか!
徹底的に、あくまでも徹底して笑い者にして見せているのが凄い!

社員総数700人・・・
被害者は1513人。
ジョーダンに課せられた賠償金の総額は約100億円―まだまだホンの一部しか返金できてない。


公開初日、金曜日のレイト鑑賞という条件もあったのでしょうが、観客は意外に若い方が多く、
それも20代男性の2~3人連れが多かったので、
「…誘ってる??」と、
「で~ん″~わ″~を″~ぉ~~」のシーンには皆爆笑してました
うら若い女性同伴の場合は、彼女の性格、度量をみきわめてからGO!

去年は・・・
マリーゴールド・ホテルで会いましょう
インドの風がささやいた。やりたいように、やればいい。製作年度 2011年原題 THE BEST EXOTIC MARIGOLD HOTEL製作国・地域 イギリス/アメリカ...

ドラマ「メイドインジャパン」
円高、欧州債務危機、中国・韓国等新興国の追い上げ。製造業が軒並み危機を迎える中、巨大電機メーカーが、「余命三か月」の倒産の危機に追い込まれた!日本人にとって、会社とは、人とは...
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永遠の0

2014-01-13 21:31:59 | the cinema (ア行)

この空に願う、未来――壮大な愛の物語。
製作年度 2013年
上映時間 144分
原作 百田尚樹
脚本 山崎貴/林民夫
監督 山崎貴
出演 岡田准一/三浦春馬/井上真央/濱田岳/染谷将太/新井浩文/三浦貴大/上田竜也/吹石一恵/山本學/橋爪功/夏八木勲

零戦搭乗員の悲劇を描いた百田尚樹のベストセラーを、『ALWAYS』シリーズなどの監督・山崎貴が映画化した戦争ドラマ。
祖母の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵(岡田准一)の存在を聞いた佐伯健太郎(三浦春馬)。進路に迷っていた健太郎は、太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃した零戦パイロットだったという祖父のことが気に掛かり、かつての戦友たちを訪ねる。そして、天才的な技術を持ちながら“海軍一の臆病者”と呼ばれ、生還することにこだわった祖父の思いも寄らない真実を健太郎は知ることとなり……。

元日の夜の回、気の合う友人と観てきました。
前評判が余りにも高かったので、ある意味こころして行ったのですが、
世間の高評価ほどではなかったですが、まずまずのヒューマンドラマといったところ。

監督脚本が「ALWAYS~」の方だし、原作は未見でもだいたいどういうものか想像はできました。
っていうか、ほぼあの予告でこの作品のいいたいところは解りましたよね?
“海軍一の臆病者”のナゼ!?

昔から戦争映画は、豪華キャストで所謂大作が殆どだったように記憶していますが、
映画がこんなに量産される近頃では、仕方がないキャストなのかも知れないけど、
現在パートは、ベテラン陣の頑張りが引っ張ってくれましたね~。
久しぶりの山本學さんが観られたのも嬉しかったし、
夏八木おじいさま、相変わらずステキでした。

過去パートのキャストはヨカッタし、モチロン宮部久蔵の岡田君は上手かったですが、
感動とまでいかなかった、心の盛り上がりが少し足りなかったのは、
宮部の教え子を含む、零戦で散って行った若者の心情描写があまりにも薄かったからでしょうか。

これは、ただただ家族を愛し、臆病者であり続けた男の物語。
「立派に死んできます」と言わない男の、家族へ遺した奇跡のドラマ。命と愛をつなぐ物語。
戦争映画とは私にとっては、子供ながら号泣した「人間の條件」「戦争と人間」なので、
戦争映画とするには、何かライトノベルな感じが残ってしまったのです。
せっかく2時間越えでありながら、戦友たちの語りだけではちょっと薄い気がしたのですが、
今の若者がこれを観て、何かを考えることができれば、、それでいいと思いますね。


イケナイ子のイメージ(爆)の染谷将太くんの今回の役どころ、新鮮でしたわ
井上真央ちゃんとのシーンが良かっただけに、
現在のラストは残念でした。
コメント (8)
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ウォールフラワー

2013-12-09 21:13:26 | the cinema (ア行)

さよなら、壁際の僕。
原題 THE PERKS OF BEING A WALLFLOWER
製作年度 2012年
上映時間 103分
原作:脚本:監督 スティーヴン・チョボスキー
出演 ローガン・ラーマン/エマ・ワトソン/エズラ・ミラー/メイ・ホイットマン/ジョニー・シモンズ/ジョーン・キューザック/ポール・ラッド

スティーヴン・チョボスキーの同名ベストセラー・ヤングアダルト小説を原作者自らメガフォンを取り、主演に「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」のローガン・ラーマンを迎えて映画化した感動の青春ドラマ。
1991年、シャイで物静かな高校生チャーリー(ローガン・ラーマン)は、クラスメートたちに“壁の花”とあだ名を付けられ甘く見られていた。だが、彼の平凡な日常は、パトリック(エズラ・ミラー)とサム(エマ・ワトソン)兄妹との出会いによってすっかり様変わりする。チャーリーは初めて知る友情の素晴らしさや、初恋の胸のときめきに有頂天になっていたが……。

公式サイトに
ただ生きているだけで心がときめき、ただ生きているだけで心が痛い。誰にでも覚えのある、そんな青春の甘く苦い日々を、鮮やかに切り取った小説「ウォールフラワー」。スクールカースト最下層に位置し、クラスメートの輪に入れない少年、チャーリーの成長と、彼の仲間たちの姿を描いた原作は、1999年に刊行され、全米で社会現象を巻き起こした。とあり、これは原作者の実体験が基になっているせいか、とてもリアルです。。。

内容的にはもう何も目新しくはない、アメリカの青春映画。
だけど、これが凄くよかった!
やり過ぎ感のない爽やかな演出と、個性あふれる魅力的なキャスティングが大正解
「ハリー・ポッター」のハーマイオニーしか印象にないエマ・ワトソンも長過ぎたそのイメージを
払拭させるイイ役どころ
少年は残酷な弓を射る』でも、特異なオーラを放っていたエズラ・ミラーくんも、はまり役でした
そして、大好きな『3時10分、決断のとき』で注目、クリスチャン・ベイルの息子役で、
『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』もなかなか面白かったローガン君も、
壁の花でいることから恐る恐るはみ出し者の輪に入る、シャイな高校生を好演してました


壁の花である特権。
それを理解してくれるチョット大人な、個性的な面々に翻弄されながら、
チャーリーが多感な思春期の高校時代の悩みや、
仲間であるために傷つき傷つけあう少年期がよく描けていたと思います。
私は好きな作品でした

'90年代の懐かしい音楽もヨカッタ~

QUEEN with David bowie, - Heroes ( Freddie Mercu
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ある愛へと続く旅

2013-11-07 23:50:38 | the cinema (ア行)

愛した記憶を巡って――
いま真実(ほんとう)のあなたに会いにゆく

原題 VENUTO AL MONDO/TWICE BORN
製作年度 2012年
製作国・地域 イタリア/スペイン
上映時間 129分 映倫 PG12
原作 マルガレート・マッツァンティーニ
脚本 セルジオ・カステリット/マルガレート・マッツァンティーニ
監督 セルジオ・カステリット
出演 ペネロペ・クルス/エミール・ハーシュ/アドナン・ハスコヴィッチ/サーデット・アクソイ/ピエトロ・カステリット/ジェーン・バーキン
サラエボで運命的な出会いを果たし、夫婦となったジェンマ(ペネロペ・クルス)とディエゴ(エミール・ハーシュ)。切望する子どもが望めなかった彼らは代理母候補を探し出し息子ピエトロを授かるが、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争が勃発する。息子を連れて難を逃れたジェンマだが、ディエゴだけが街に残って命を落としてしまう。それから16年後。ローマで暮らしていたジェンマは、サラエボ時代の友人に誘われてピエトロと一緒にボスニアへ向かう。街の風景を眺めながら、ディエゴとの深い愛を思い返す彼女だが……。

物語は、ローマで暮らすジェンマにかかってきた旧友ゴイコからの1本の電話で始まり、
イタリアでの現在の夫婦関係をさらりと描き、一人息子のピエトロの現在の様子が映され、
かつて留学していたボスニアに、ジェンマ母子が再び降り立ってからは、
20年以上前、誰もが輝いていた旧ユーゴスラビアの、紛争が始まる前の彼らの物語が始まる。―

「愛する人の子供を産みたい!」から、「愛する人の子供が欲しい」に変わるまで
そして、彼女の思いは彼の子供を得ることに執着するようになっていく――。


情熱的なディエゴとジェンマの激し過ぎる愛着は、次第に二人から笑顔を奪う。
ディエゴの子供を得る為に、周囲の人をも巻き込んでいくのだけれど、
折しもサラエボは民族紛争の戦火が激しさを増し、、悲劇が口を開けて待っていた。。。
代理母を買って出たアスカが子供を産み落とすと、ジェンマは赤ん坊とふたりで軍の輸送機に飛び乗り、、
なぜかディエゴはパスポートを持っていなかった…。

…こういう内戦の最中の物語は、往々にして家族が袂を分かつなどして、
心が引き裂かれるような場面が多いのだけど、
ここでは、ジェンマもイタリア人だし、ディエゴもアメリカ人。渦中の人ではないのです。
それでも、この地で燃え上がった二人の人生に、戦争の影が大きく覆いかぶさってくるのでした。

そして16年の後にジェンマが知る、ある愛。ある痛み。
途中から「サラエボの花」が過ぎりましたが、その描写は胸がつぶれそうです。。。

それにしてもアラフォーペネロペ、愛らしい女子大生から
それなりに枯れた中年女性までをキチンとみせてくれ、
イタリア版・「そして母になる」姿は、ちょっと悲しさが尾を引きますが、
様々に考えさせられる作品でした。
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ウォーム・ボディーズ

2013-09-26 22:55:02 | the cinema (ア行)

世界の終わりに、恋が襲ってきた。
原題 WARM BODIES
製作年度 2013年
上映時間 98分
原作 アイザック・マリオン『ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語』(小学館刊)
脚本 監督ジョナサン・レヴィン
出演 ニコラス・ホルト/テリーサ・パーマー/ロブ・コードリー/デイヴ・フランコ/アナリー・ティプトン/コリー・ハードリクト/ジョン・マルコヴィッチ

アイザック・マリオンの小説「ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語」を実写化した、異色のゾンビ作
近未来の地球。街にはゾンビがあふれ、生き残った人間は砦を築いて身を潜める日々を送っていた。ゾンビの中には完全に感情や思考能力を失い、ひたすら獰猛な“ガイコツ”と呼ばれる種族も跋扈していたが、Rは、今はまだわずかに人間らしい意識を残すゾンビの青年。ある日、仲間のゾンビと食料を求めて人間狩りに出向いたRは、物資調達に来ていた人間たちを発見するが、思いがけず一人の女の子ジュリーに一目惚れしてしまう。そして、ゾンビに囲まれ絶体絶命の彼女を助けるという行動に出る。最初はRに恐怖しか感じていなかったジュリーだったが、彼のつたないながらも純粋な優しさに触れ、次第に心を開いていく。そんなジュリーとの交流を重ねる中で、ある変化が生じていくRだが…。

全体に曇った終末期の近未来。
ゾンビRの心の声で始まり、先ず、イマドキの草食系男子がゾンビになったら・・・と思わせるニコラスくんの
ココロのつぶやきがイイ奴そうで(笑)
余りどんよりしないカンジのプロローグもよかった
ゾンビ初心者にもちょっと優しい、彼の日常の紹介があり、
出会ってすぐに、彼は彼女に身体とともにハートも撃ち抜かれる


ゾンビ青年Rは、ゾンビだから動きもノロイし、喋れない。
なので、彼は自分の秘密基地に匿うニンゲン・ジュリーが不安なときにレコードをかける。
音楽が彼の気持ちを代弁し、、ジュリーにも届き…―

それは観客にも届く。伝染する~

恋人の不安を打ち消してあげる。大切な人を危険から守る。
孤独なときに、気持ちを分かち合う。

…人間であることの意味を、一人のゾンビ青年と人間の女の子の禁断の恋を通して
探していく物語。
世界の終りにも、キセキを起こすのは、
やっぱり温かな、相手を想う気持ち。

ゾンビだけにスローなRクンの恋に、懐かしのヒット曲が合ってます。
まあ、その選曲には笑っちゃうのもありますが
グロさもつぶやきに変えて、意外と見せてない。
デートムービーとしても案外いいと思いますよ♪実際、カップル多めでした




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エリジウム

2013-09-23 22:12:54 | the cinema (ア行)

原題 ELYSIUM
製作年度 2013年
上映時間 109分
脚本 監督 ニール・ブロムカンプ
出演 マット・デイモン/ジョディ・フォスター/シャールト・コプリー/アリシー・ブラガ/ディエゴ・ルナ/ワグネル・モウラ/ウィリアム・フィクトナー/ファラン・タヒール

『第9地区』が第82回アカデミー賞作品賞などにノミネートされた新鋭ニール・ブロムカンプ監督の新作SFアクション
2154年。スペースコロニー“エリジウム”で生活する富裕層はパーフェクトな居住空間で過ごす一方、荒廃した地球に暮らす貧困層はひどい搾取に苦しんでいた。エリジウム政府高官のローズ(ジョディ・フォスター)が地球の人間を消そうと動く中、地球で暮らすマックス(マット・デイモン)はエリジウムに潜入することを決意。残り5日しかない寿命を懸けて戦いに挑む。

[第9地区]が凄く好きな作品だったので期待して公開初日に行ってきました~。
近未来の2極化された世界の映像などは、さほどもう新鮮味を感じられないのは仕方がないし、
主人公が富裕層を目指す展開もお馴染みになってしまった感はあるけど、
マットの置かれた環境に説得力を感じたので、結構楽しめました!

汚れてくすんだスラムと化した2154年のロサンゼルスは、警察ロボットによって監視、制圧されていた。
荒廃しスラム化した地球で、真っ当に生きようとするマックスは、重篤な照射線を受ける事故に遭い、
彼はエリジウムにある医療機材を目当てに、昔の知り合いを訪ねると…―

400キロ上空の汚れ無き人造スペースコロニー・エリジウムは、ロボットにかしずかれる富裕層の快適な楽園。
清潔な居住空間に、どんな病でも修復する医療機材を備えていて、
その環境は、ジョディ・フォスター扮する、冷徹な防衛庁長官によって守られている。

地球人をエリジウムに密入国させる組織のリーダー・スパイダーの持ち出した条件は危険だけれど、
貧困と差別にあえぐ地球の未来の希望をかけて、エクソ・スーツで武装しターゲットに挑むのだが、
デラコート長官の秘密兵器・クルーガーがマックスの前に立ちふさがります!


第9地区」の時も感じたんだけど、ニール・ブロムカンプ監督って、もしかしたらガンダム好き?
あの作品もモビルスーツで戦うシーンが印象的だったけど、
今回もエリジウムのロボット兵とか、クルーガーの装着するスーツとかもちょっと連想されられた!

情け容赦ないジョディ・フォスターがいいです!
マットが思いを寄せるヒロインは、ちょっと地味だったけど、
マックス側のキャストも皆なんか良かったし、
エリジウム側も冷酷そうな感じが、同情の余地なしでヨカッタ

それにしても日本刀に手裏剣まで!!
アクションは迫力でした
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ウルヴァリン:SAMURAI

2013-09-18 23:46:43 | the cinema (ア行)

散ることのないサムライ。
原題 THE WOLVERINE
上映時間 125分
製作年度 2013年
原作 クリス・クレアモント/フランク・ミラー
脚本 マーク・ボンバック 、スコット・フランク
監督 ジェームズ・マンゴールド
出演 ヒュー・ジャックマン/真田広之/TAO/福島リラ/ウィル・ユン・リー/ハル・ヤマノウチ/スヴェトラーナ・コドチェンコワ
カナダの山奥で隠遁生活を送るウルヴァリンことローガンのもとに、彼の旧友でもある日本の大物実業家・矢志田の使者が現われる。余命わずかの矢志田は、命の恩人であるローガンに最後に一目会いたいと願っていた。日本を訪れ、病床の矢志田と再会したローガンだったが、矢志田はまもなく“君の永遠の命を終わらせてあげる”との謎の言葉を残して息を引き取る。その後、葬儀に参列したローガンは、謎の武装集団に狙われた矢志田の孫娘マリコを救い出す。執拗な追っ手をかわし、一緒に逃避行を続ける2人はいつしか恋に落ちる。またやがて、戦いの中で、自らの不老不死の肉体を支えていた驚異的な治癒能力が失われていることに気づくローガンだったが…。

私としては「X-MEN」シリーズ自体1本もまともに観ないで鑑賞した前作は、
そこそこ楽しめたという程度で、今作は真田さんが出演だというので、楽しみにしていました!
そうしたら、日本が舞台で、登場人物もほとんどが日本人?で、、些か不安もあったのですが、
結論から言うと、ハリウッド映画的おかしな日本もありましたが、
アクションに関しては日本刀vs超金属の爪、
あるいは超金属の爪vs超金属の刀、など、
どんな画になるのか??でしたが、緊迫感もあり、キレイでした


が、私は知りませんでしたが、この日本人キャラは、
大幅に設定変更がなされてはいるものの、原作にも登場するキャラが殆どなのですね~。
X-メン原作コミックでは、マリコはヤクザ・ヤシダ組の娘で、ローガンとは結婚までするのですね~
ただ、その設定変更が成功しているかといえば、そこがね~、
何か主人公の行動がイマイチ突飛に思えたり、
悪とはいえ、親の描き方が不自然に思えたり、
特に矢志田社長と息子シンゲンと娘マリコの描き方が、中途半端になっていたように感じました。

あと、日本人というハラダ役のウィル・ユン・リーとTAOのセリフは、いっそ全部英語にすれば良かったのに、、
日本人なのに日本語セリフがろれつが回らないとか、、ほとんど棒読みでした。
それはウルヴァリンがカタコト日本語をしゃべるというのとは訳が違うのですから。

それでも、神田うのチャン似の福島リラさんvs真田さん、も、
キモ美しいヴァイパーvsユキオ、ヴァイパーvsウルヴァリンも、
新幹線の上でのウルヴァリンvsヤクザ(?)もドキドキでアクションは楽しめました


まあ、ヤクザとかニンジャとか、おかしな日本の演出・キャスティングは、キリがないくらいですが、
限りなく続く生への葛藤を抱えたウルヴァリンが“限りある命”を意識し、
その状態であがく戦いを素直に楽しみました。
だけど・・・ミュータント、少なすぎですよねぇ、、、、
どうせなら、日本人もミュータント設定にすれば、もっと面白くなったのに

あ、そうそう
エンドロールが始まってすぐに席をお立ちになりませんように。
美味しいおまけを逃しちゃいますよ、
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アップサイドダウン 重力の恋人

2013-09-13 20:52:13 | the cinema (ア行)

原題 UPSIDE DOWN
製作年度 2012年
製作国・地域 カナダ/フランス
上映時間 109分
脚本 監督 フアン・ソラナス
出演 キルステン・ダンスト/ジム・スタージェス/ティモシー・スポール

異なる重力の影響で上下が逆転した2つの世界の間で繰り広げられる禁断の恋の行方を描く異色のSFファンタジー・ラブ・サスペンス
正反対の方向に重力が作用する不思議な双子惑星。互いの惑星はそれぞれの頭上に向き合うように存在し、一方の重力はもう一方の物質に対しては決して作用を及ぼさなかった。そんな2つの世界は、富める“上の世界”と貧しい“下の世界”という関係にあり、双方の交流は厳しく禁じられていた。そんな中、下の世界に暮らす少年アダムは、上の世界の少女エデンと恋に落ち、人目を忍んで密会を重ねる。ある日、その密会現場を警備隊に見つかり、逃げようとしたエデンは上の世界に激しく落下してしまう。10年後、アダムは死んだと思い込んでいたエデンが今も生きていることを知る。エデンとの再会を願うアダムは、2つの世界を繋ぐ唯一の巨大企業“トランスワールド社”の社員となり、危険な上の世界への潜入を試みるが…。

最近のSFでは定番になりつつある、富裕層と貧困層に二分化された世界に、
真逆の重力という設定をプラスしたら――、という、
ちょっとユニークで新しい設定にトキメイテ行ったのですが、
そのアイデアがどう料理されて、どんな結末を迎えるのか楽しみだったのですが、
そのラストにはお口あんぐり(笑)

重力で引き戻されるのを防ぐために、二人のデートには困難がつきもの。
岩を使ってkissしないと安定しないとか、
ロープとか、錘とかは必須アイテムだし、
ナゼか、知っていると得な気分になる(笑)中間地点でのカクテルの飲み方~
ただ恋しい人に逢うために、命がけの冒険を強いられる“下の世界”のアダム
果たして、愛は重力に勝つのか??


まあ、奇想天外な設定ですので、正直ツッコミたくなる部分も多いですが、
これはそのユニークな世界観の映像そのものが素晴らしいです。とっても美しくてロマンティックです。
でも、ラブストーリーとしては何の捻りもないっていうか~(笑)
その真逆の重力に挑戦し続ける可愛いオトコの物語です

惜しむらくはその二重引力が存在する双子惑星が、
まんま地球人が移住したの?な、地球文明ばかりだったことかしら?

ま、アンチエイジングの美容クリームまでは目をつぶるとして、、、、、
あのエデンの告白にはみんなで突っ込みましょう~



「え”----っ!いつぅ?!」 発火人間になるからって、
「そんなヒマなかったじゃぁん~~~!!」 
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オブリビオン

2013-06-01 11:23:52 | the cinema (ア行)

原題 OBLIVION
製作年度 2013年
原作 ジョセフ・コシンスキー
脚本 カール・ガイダシェク 、マイケル・デブライン
上映時間 124分
監督 ジョセフ・コシンスキー
出演 トム・クルーズ/モーガン・フリーマン/オルガ・キュリレンコ/アンドレア・ライズブロー/ニコライ・コスター=ワルドー/メリッサ・レオ
2077年、地球はエイリアンの襲撃によって壊滅的な被害を受ける。やがて生き残った人類は他の惑星へと移住し、人々のいなくなった地球では、ドローンと呼ばれる無人偵察機による監視が続けられていた。そんな地球に残り、ドローンのメンテナンスやパトロールなどの任務に当たるジャック。ある日、未確認の宇宙船の墜落現場へと向かった彼は、そこでカプセルの中で眠る美女を発見する。やがて目を覚ました彼女はジュリアと名乗り、なぜか会ったこともないジャックの名を口にする。しかし肝心な記憶は曖昧で、彼女自身が何者なのかも分からなかった。一方ジュリアとの出会いをきっかけに、自分にも失われた記憶があることに気づくジャックだったが…。

まず、高度1,000メートルのジャックの基地、スカイタワーには
パートナー・ヴィクトリアがいて常に彼をフォロー。たった一人残ったわけではない。
しかし、記憶を消されて5年。繰り返し見る同じ女性の夢…彼女が誰なのか知らない…。

もうこの序盤で、もしかしたら、、、と思ったら、、
アレもコレも、、やっぱりそうだった......


設定も美術も、SF好きの方には、それぞれ過ぎる作品が幾つかあると思うのですが、
やっぱり私的には「月に囚われた男」に贅肉をつけ、ハリウッドらしく派手な戦闘シーンを盛り込んだ作品、という気がした。
そんでやっぱりラストもハリウッド好み。
あの作品のラストの尾を引くような"ヒト"の底知れない哀しみ、余韻は、コチラには感じられない。

ただ、無人偵察機というより攻撃型ロボ・ドローンの怒ったような造詣が可愛い!
バブルシップも、「スターウォーズ」の進化系っぽくて、
空中戦はかなりスリリング

年代モノの宇宙船が墜落してからは登場人物も増え、かなり動きはあるものの、
ストーリーは見えてきて、やや長く感じてしまったけど、ほぼ2時間だったのね
(それにしてはトイレに立つ人が多くて、イラッとしたわ)

ジャックの環境というか、予測がつく内容なので新鮮な驚きはないですが、
見所は追いつ、追われつのトムちんのバブルシップでの空中銃撃戦でしょうか。
過剰に期待しないで行けば、全体には普通に楽しめると思います。
コメント (14)
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愛さえあれば

2013-05-29 21:41:04 | the cinema (ア行)

原題 DEN SKALDEDE FRISOR/LOVE IS ALL YOU NEED
製作年度 2012年
製作国・地域 デンマーク
上映時間 116分
監督 スサンネ・ビア
出演 ピアース・ブロスナン/トリーヌ・ディルホム/キム・ボドゥニア/セバスチャン・イェセン/モリー・ブリキスト・エゲリンドパプリカ・スティーン

結婚式の準備を通じて本当に自分が求めているものを見つける男女を描く、大人のためのラブロマンス
家族の幸せを第一に生きてきた中年女性イーダ。乳がんの治療もひと区切りつき、娘の結婚式を目前に控え、明るい未来が見え始めたそのとき、夫の浮気が発覚。一方、イギリス人の会社経営者フィリップは、愛する妻を事故で失った悲しみから何年たっても立ち直れず、仕事ひと筋に打ち込んできた。そのせいでひとり息子とも疎遠、心通わせる相手がひとりもいなくなっていた。イーダとフィリップは、それぞれの娘と息子が結婚式を挙げるイタリアへ向かう空港で、偶然にして最悪の出会い方をする。

南イタリアの果樹園付き別荘で開かれる娘の結婚式に、一人で行く事になったイーダ。
自身の乳がんのことを除けば、なんら不安のなかったイーダのショックが伝わってくるも、
その動揺っぷりがかなり可笑しく描かれて、
ちょっと老けた王子さまとの出会いでかなり強気に転じる辺りも微笑ましい序盤

舞台となる別荘ではイーダとフィリップの子供が、廃墟同然の屋敷を
彼らの為に集まってくるゲストを迎える準備に余念がない。
知り合ってまだ3ヶ月そこそこの、キラキラ幸せそうな、2人・・。

そこにデンマークから、イーダの夫が浮気相手を同伴して、
フィリップを慕う亡妻の妹親子が、イーダのマザコン気味な息子も赴任先から、
それぞれにトラブルの種を抱えた人たちがやってくる。


自分自身の病気や、愛妻の事故死、夫の浮気―
子供たちの結婚問題、親戚との付き合い方…―
ここで繰り広げられる問題も、人物も、今は何一つ驚きはない。
誰にも約束された安定はないこの日常に起る問題が、明るい日差しの中で晒されるだけ。
それでも、ドジだけど穏やかで平凡なイーダに寄り添い、応援しながら愉しめました♪

ぃや、、私なら、あそこは"NO"でしょ~!!とか、
思い込みの激しいベネディクテのネットリ誘うシーンにホラー展開ー?!とか(笑)
まったりしてそうで、ざわざわもあり(笑)
ピアース以外お初のキャストだし、期待がなかった分愉しめたかな~♪
南イタリア・ソレントのロケーションが素敵で、そこはちょっと得した気分になれます
その果樹園でイーダにオレンジとレモンの関係、レモンの木を蝕むカイガラムシの話を
フィリップがレクチャーするのが興味深かったです。
それにしてもベネディクテ役の方は、どうしてもLiLiCoに見えたわ
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おとなのけんか

2013-05-11 22:21:42 | the cinema (ア行)

顔で笑って、心に殺意。
原題 CARNAGE
製作年度 2011年
製作国・地域 フランス/ドイツ/ポーランド
上映時間 79分
脚本 ヤスミナ・レザ/ロマン・ポランスキー
監督 ロマン・ポランスキー
出演 ジョディ・フォスター/ケイト・ウィンスレット/クリストフ・ヴァルツ/ジョン・C・ライリー

世界各地の公演で好評を博し、演劇界でも権威のあるオリヴィエ賞とトニー賞に輝いたヤスミナ・レザの舞台劇を、名匠ロマン・ポランスキー監督が映画化したコメディー。
ニューヨーク・ブルックリン、子ども同士のケンカを解決するため2組の夫婦、ロングストリート夫妻(ジョン・C・ライリー、ジョディ・フォスター)とカウアン夫妻(クリストフ・ヴァルツ、ケイト・ウィンスレット)が集まる。双方は冷静かつ理性的に話し合いを進めるが、いつしか会話は激化しホンネ合戦に。それぞれが抱える不満や問題をぶちまけ合い、収拾のつかない事態に陥っていく。

昨年公開時、結構評判が良くて観たかった1本。DVD鑑賞、溜まってますので簡単に♪

よく「子供のけんかに親が出る」とバカにしますが、
出た方が好い、出るべきケンカの度合いもあるのは確かで、
これは正にそんな、ケンカ具合だったと思うのだけれど、、、
先ずコレ、双方が子供を無視、オトナだけで幕を引こうという所がもうダメ

子育ての過程で、こういうトラブルに巻き添えになったり(←うち
学校や、放課後、ケンカでなくてもケガをしたりさせられたりといった事は、
特に男児をお持ちの方は経験があると思うのですが、
まあ、絶対にこの2家族のような大人のケンカには発展しないのではないかな~

元々が舞台劇の、ワンシチュエーションものだけに、内容というより
キャストの演技力とか、それを援ける小物類のアツカイがものを言うんだけれど、
サッサと帰りたい、加害者側のカウアン夫妻は何度かドアの外に退避するものの、
大抵は言い足りない被害者側のロングストリート妻か、社交的に振舞いたい夫によって引き戻される。

その都度妻・ケイトはコートを脱ぎ着し、イラッとさせられ(笑)
傍若無人な弁護士の夫・ヴァルツの携帯はここぞという時に限って鳴り続け、イラッとさせられ(笑)
友好的なんて土台ムリなメンドクサイ性格のジョディ・フォスターがぶち切れるのを、
コレ幸いと優しい夫の仮面をかなぐり捨て、妻に攻撃に出るジョン・C・ライリー

1時間ちょっとの短さの中で、きっちりそれぞれのキャラが浮き彫りにされ、
次第に本筋そっちのけの1対1、或いは1対3、2対2のけんかが繰り広げられ、
問題になるハムスター携帯ドライヤーのアツカイがナイス
あり得ない展開なんだけど、それまで一番平和的で人畜無害的なキャラだったジョンの
俺は短気な野蛮人なんだ」はツボで、夜中にひとり爆笑しちゃいました~

自分とは価値観も好みも違う他人と、コトを構えないで付き合って行く事に慣れているハズの大人たちが、
そろいも揃って取り繕うのを止めたのはナゼ?(笑)
青筋がみえそうなジョディ・フォスターの熱演よりも、
あんなに気持ち悪がっていたのに、スコッチをグイグイのケイトから目が離せませんでした(爆)

エンディングのその後の公園まで愉しませてくれます~
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アイアンマン3

2013-05-01 12:39:32 | the cinema (ア行)

「さらば――アイアンマン。」

「アベンジャーズ」の戦いから1年。
――すべてが変わってしまった。

製作年度 2013年
上映時間 133分
脚本 ドリュー・ピアース 、シェーン・ブラック
監督 シェーン・ブラック
音楽 ブライアン・タイラー
出演 ロバート・ダウニー・Jr/グウィネス・パルトロー/ドン・チードル/ガイ・ピアース/レベッカ・ホール/ジェームズ・バッジ・デール/ジョン・ファヴロー/ベン・キングズレー
“アベンジャーズ”としてソー、キャプテン・アメリカ、ハルクらヒーローたちと手を組み、人類滅亡の危機を回避することには成功したものの、この戦いはトニー・スタークの心に大きな影を落としてしまう。彼は何かに取り憑かれたように新型アイアンマン・スーツの開発に没頭していく。一方、合衆国政府も圧倒的な力を持つ個人に頼ることに危機感を強めていく。次第に心身共に追い詰められていくトニーだったが、そんな時、最愛のパートナー、ペッパーと暮らす自宅が凶悪テロリスト“マンダリン”によって襲撃されてしまう。もはやヒーローとしての意味を見失っていたトニーだったが、大切な人たちを守りたいという気持ちは、彼をアイアンマンの最後の戦いへと突き動かすのだった。

楽しかったけど、アベンジャーズでもういいかなぁ~、、という気になっていたのですが、
シリーズ3本目なのにコレが一番好きかも知れないアイアンマンの戦い!
超~面白かったです

オレ様なトニーが、壮絶な戦いの後不眠に悩まされ、パニック障害を発症?!
しかもやっぱり引きこもりっぽく(笑)次から次にアイアンマンスーツに
改良を重ねて、、、その数も凄い事に

そんな時にアメリカ国家を揺るがすテロリスト"マンダリン"が現れ、
ほぼ同時に恋人・ペッパーとトニーの周辺にキリアンが姿を現し――


超人的なパワーを持つヒーローではないだけに、
未知の敵への恐怖心が生み出す、アイアンマンスーツの新作たち。
トニーがパワードスーツの開発にのめり込むのがカワイイんですよね~
で、「ゴ主人様、少シ休マセテクダサイ。。」なんて言われちゃってからは、
発明小僧天才発明家の面目躍如
孤独な少年との名コンビで窮地をしのぎ、オタク的男の友情もアリ

やんちゃで、オチャメで、オレ様なんだけど、
諦めないヒーロー♪なんたって金持ち(←ここ、重要~笑)やっぱり天才♪

今回の敵は、ちょっとターミネーター2を彷彿とさせるキャラクターの造詣。
強いし、ブキミで超~張り詰めてると、やらかしてくれるトニーとか、アイツとか
でもって、パチッパチッと軽快に豪快にパーツが嵌っていくキモチよさ
繊細で、ユーモラスで、豪快♪

「強い男は、自分で身を護る」でも、、、時には「護られる」(笑)
だけど、今回のアイアンマンスーツは、実に使い勝手がよく(笑)
その防護服的使用法が何度も発揮されてて面白かった~

ずらりと並んだアイアンマン兄弟(?)は、子供が集めていたウルトラマン一家を思い出させます
女のワタシでもこうなんだから、男性にとっては、
逆境にもめげずに頭脳と闘志で立ち向かい、愛するものを護るヒーロー
それはきっと、誰もが幼い日に夢に見たヒーロー
ちょっと中年になって、何時の日か眠っていた夢を叶えてくれるかも知れません
コメント (17)
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アンナ・カレーニナ

2013-03-31 12:34:36 | the cinema (ア行)

原題 ANNA KARENINA
製作年度 2012年
製作国・地域 イギリス
上映時間 130分
原作 レフ・トルストイ
監督 ジョー・ライト
出演 キーラ・ナイトレイ/ジュード・ロウ/アーロン・テイラー=ジョンソン/ケリー・マクドナルド/マシュー・マクファディン/アリシア・ヴィキャンデル/ドーナル・グリーソン
19世紀末のロシア。満ちあふれる美貌を持ち、政府高官のカレーニン(ジュード・ロウ)の妻であるアンナ・カレーニナ(キーラ・ナイトレイ)はサンクト・ペテルブルクの社交界の華。ある日彼女はモスクワへと旅立つ途中で、騎兵将校のヴロンスキー(アーロン・テイラー=ジョンソン)と出会う。一目で惹かれあう2人。必死で平常心を保とうとするアンナだが、舞踏会で再会した2人は、もう情熱を止めることができなかった。アンナは欺瞞に満ちた社交界と家庭を捨て、ヴロンスキーとの破滅的な愛に溺れていく――。

女性が自由に生きられなかったこの時代、恋愛を知らないで18歳で政府高官の夫と結婚し
一人息子にも恵まれ、貴族階級の社交界は退屈であっても、
何ひとつ不自由のない暮らしをしていたアンナは、列車の中でヴロンスキーと出会い
お互いに一目惚れ。アンナは初めての恋に心が波立つ。

アンナは旅の目的である兄夫婦の仲を取り持ち、兄嫁の妹、キティから舞踏会に誘われる。
17歳のキティは、その舞踏会でヴロンスキー伯爵のプロポーズがあると信じており、だから
兄の友人であるリョーヴィンからの求婚を断っていたのに…―
現れたヴロンスキーはアンナと、周りが引くくらい踊り続けるのだった――。

その日からのヴロンスキーは、アンナの行く先々に現れ、たちまち
サンクトペテルブルクの社交界の噂になり、夫カレーニンの知るところとなるが、
ヴロンスキーに夢中のアンナは、もはや自分の気持ちを偽れず…

この愛に平穏などない。悲痛か至福か、どちらか
不倫も、思いを遂げれば"純愛"か。それでも、、男と女では失うものはあまりに違うが.......

貴族でありながら農民と一緒になって領地を耕す好青年リョーヴィンが、
親友であるアンナの兄が、家庭教師と浮気をするのを咎めて言う「パンの盗み食い」に
満腹であっても別腹だという兄は、結局この浮気によって何も失わないのですが

初めての焦がれるような恋に、総てを捧げる勢いのアンナの情熱的な恋の顛末と、
キティを一途に想い続ける誠実なリョーヴィンの、理性的な恋の行方が並行して描かれ、
妻が不倫した事でいきなり嫌われる夫となりながら、妻が破綻するのを見過せないカレーニンの、
「服を奪う者に、コートも差し出す」姿
が泣かせます。。。

それぞれに一途とも言える3人の、愛の苦悩の人生が描かれているのだけど、
あまりに美し過ぎて重くない



冒頭から凝った舞台仕様の演出に、まずびっくりですが、
帝政ロシアの貴族階級の物語に、これがピタッと嵌っています

堅苦しい兄の職場である役所のシーンとか、舞踏会のダンスシーンなど、
全員がバレエをやっている役者ではないかと思うくらいに、動きがユニーク且つ美しい演出で、
殊に、ヴロンスキーを待ちながら次々に違う相手と踊り続けるキティと、
まるで鳥の求婚のポーズのような独特の手の動きをみせるアンナとヴロンスキーのダンスは印象的♪

それに何といってもオスカーを獲得した衣装が素晴しい!
総額1億8000万円相当のCHANELのダイヤモンドジュエリーを纏うキーラにただただため息です

コメント (8)
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偽りなき者

2013-03-20 18:33:49 | the cinema (ア行)

決して、譲れないものがある――
原題 JAGTEN/THE HUNT
製作年度 2012年
製作国・地域 デンマーク
上映時間 115分
脚本 トマス・ヴィンターベア 、トビアス・リンホルム
監督 トマス・ヴィンターベア
出演 マッツ・ミケルセン/トマス・ボー・ラーセン/アニカ・ヴィタコプ/ラセ・フォーゲルストラム/スーセ・ウォルド
親友の娘クララの作り話が原因で、変質者のレッテルを貼られてしまったルーカス(マッツ・ミケルセン)。クララの証言以外に無実を証明できる手段がない彼は、身の潔白を説明しようとするが誰にも話を聞いてもらえず、仕事も信用も失うことになる。周囲から向けられる憎悪と敵意が日ごとに増していく中、ルーカスは自らの無実を訴え続けるが……。

予告の冒頭、
子供と酔っ払いは嘘をつかない―デンマークの諺 と。
そんな諺があるんですねぇ・・・私の経験では、酔っ払いは他愛もなく嘘をつくものだとばかり
呑んでても呑んでナイ、酔っていても酔ってないだし......子供は嘘をつく......

舞台はデンマークの小さな田舎町。
主人公は離婚して息子にも会えないでいる、幼稚園に勤務する元教師の分別あるルーカス。
そんな彼を取り巻く友人達とその家庭、彼を取り巻く環境が
序盤にテンポよく語られ、
親友の娘クララとのある日の出来事のあと、少女は口にする―
「私、ルーカス嫌い・・だって、、、、」

幼い少女がたったひとつの嘘をつく。
その嘘を真に受けた「子供を知らない大人」によって、
少女は弁明の機会を奪われ、大好きなルーカスは酷い目にあっていく…―

園長先生にもチラッと言ったのに、
ママにも、直ぐにホントの事言ったのに…―

思い込んだ大人たちは耳を貸さず、いきなり皆全身鉄の鎧で覆われた騎士にでもなったように、
ルーカスを迫害する事が善人の証のようになってしまった。
両親もケンカしなくなったし、あのお兄ちゃんでさえ凄くやさしくなったけど、、
いくら幼稚園児でも、ルーカスが酷い目に遭っているのは解る。。。


ここからはかなりネタバレしてます

変質者の烙印を押され、友人を失い、職場を追われ、早速街ぐるみの迫害を受ける。
四面楚歌の中で、精神的、経済的、身体的ダメージを受けながら、それでも
彼を無条件に信じる息子・マルクスとともに折れそうな気持ちを振り絞り、踏ん張っていた。

ただ一人、彼を信じ続けるマルクスの名付け親を除いては、誰も彼の言葉に耳を貸さず、
スーパーでは食品を売って貰えず暴力で阻止しようとさえする嘗ての友人に、
理不尽な仕打ちに観客は怒りで腸が煮えくり返りつつ、この親子の味方になる。が、
投石で家を壊され、善良な親子は脅かされ、、、ついにソレは愛犬にも及ぶ…―
それでもルーカスは、最大限の大人の良識を持って「何もしてない」としか言わない。
彼は最後までクララを守る。
それはきっと、彼はクララの幼い自尊心を傷つけた事を知っていたから。

線が怖くて下ばっかり見て歩き、ファニーが好きで、いつも優しかったルーカスはもっと好きなクララ。
しかし、教育に携わる大人として当然と信じた行為であったと思う、あの日のルーカス。

所謂、証拠不十分というのか、立件見送りなのだと思うが、
流石、地下室の件で園児の作り話が証拠となり、ルーカスの嫌疑は晴れ釈放されたのに、
クララの嘘は町の人を信じ込ませていて、、、、やがてクリスマスイブの日がやってくる…

ところで、邦題の、恐ろしく古めかしいタイトルでは興味を惹かれなかったのですが、
コレ、原題はJAGTEN=THE HUNT 狩りという意味なんですね~。
この邦題では、無実に屈服しないルーカスの戦いに焦点を当てて観るようになるけど、
原題のTHE HUNT の意味を知るラスト―。
一度烙印を押され、標的となってしまった者の言い知れない恐怖を味わう作品となりました。

キルスティン・ダンスト似のクララ役の子が巧過ぎです!
斜め45度の切ない眼差しが女心を掴むマッツ・ミケルセンは、キリアン似の憂い顔
一番教育の現場に合わない対処のまずさで、ルーカスに取り返せない損害を与えた
園長のグレテが腹立たしいという思いでしたが、皆さんはどうお感じになるでしょうか。
とても見応えのある作品でした。

キーラの「つぐない」、少年の贖罪の「君のためなら千回でも」など、
子供の嘘を描いた作品にはなぜか良作が多い。
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