to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ラブ&マーシー 終わらないメロディー

2015-08-10 22:39:56 | the cinema (ラ・ワ行)

LOVE & MERCY
上映時間 122分 映倫 PG12
脚本 オーレン・ムーヴァーマン/マイケル・アラン・ラーナー
監督 ビル・ポーラッド
音楽 アッティカス・ロス
出演 ジョン・キューザック/ポール・ダノ/エリザベス・バンクス/ポール・ジアマッティ/ジェイク・アベル/ケニー・ウォーマルド/ブレット・ダヴァーン/グレアム・ロジャース

 1961年に弟のデニス、カールや従兄弟のマイク・ラブらとバンド、ザ・ビーチ・ボーイズを結成したブライアン・ウィルソン。カリフォルニアの明るい日差しを体現した陽気なサーフィン・ミュージックは全米の若者たちの心を捉え、ビーチ・ボーイズは一気にスターへの階段を駆け上っていった。しかし、曲作りのプレッシャーと過酷なツアー活動は、ブライアンの心を想像以上に蝕んでいた。やがて、とうとうツアーに参加できなくなったブライアンは、ひとりスタジオにこもり、革新的な音作りに没頭していく…。
80年代。すっかり表舞台から消えていたブライアンは、依然、精神に深刻な問題を抱え、精神科医のユージン・ランディによる厳しい監視と薬漬けの日々を送っていた。そんなある日、ふと立ち寄った自動車販売店で、セールス担当のメリンダ・レッドベターと出会い、恋に落ちるのだったが…。


夏になると、必ずどこかで流れてる。
ザ・ビーチ・ボーイズを知らなくても、CMやお店などで誰でも一度は聴いたことがある
自然に夏を運んでくる、軽快でちょっと甘い、身体に残るフレーズ

そのビーチ・ボーイズのヒット曲をほとんど一人で創り出していたブライアン・ウィルソンの、
明るく爽やかな曲調からは想像もできない、幼少時からの家庭環境、
とりわけ、父親との確執、というより、
支配的で、暴力的な父を恐れながら、
その才能が生み出す経済力を搾取されながらの人生――。
そして、
それは他の似たような誰かによって繰り返されるのですが…―


天才の閃きの凄さと、
それが生み出される心理的状況の描写に心を持って行かれます。
バンド絶頂期の60年代と、20年後のブライアンが目まぐるしく入れ替わり、
その苦悩の始まりと、
泥沼から救い出してくれる、その白い手を掴むまで…―



60年代のブライアンを演じたポール・ダノ、増量して挑んだ甲斐あって、ご本人に似てます。
歌も素晴らしい!
そのポール・ダノの20年後のジョン・キューザックは、まったく似てはいないのに、
不思議に違和感がないのです.....感情移入してしまいますから・・・
ほぼ境界線のヒトを演じるジョン・キューザックが凄いです

これが実話だなんて、本当に信じられない思いですが、
ラストの心の震えは、、
必要な時に、必要な出会いをくれた、神様に感謝してでした




The Beach Boys Greatest Hits (Full Album)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

るろうに剣心 伝説の最期編

2014-09-15 22:09:57 | the cinema (ラ・ワ行)

未来のために。
製作年度 2014
上映時間 135分
原作 和月伸宏 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(集英社刊)
脚本 藤井清美/大友啓史
監督 大友啓史
アクション監督 谷垣健治
出演 佐藤健/武井咲/伊勢谷友介/青木崇高/蒼井優/神木隆之介/土屋太鳳/田中泯/小澤征悦/滝藤賢一/丸山智己/高橋メアリージュン/江口洋介/福山雅治/藤原竜也

幕末に“人斬り抜刀斎”として恐れられた伝説の男・緋村剣心の後釜として“影の人斬り役”を務めた志々雄真実は、維新後、口封じのために新政府によって焼き殺された。が、なんと生きながらえ、戦闘集団を率いて日本転覆を目論み、政府と剣心に戦いを挑んでいた。
日本征服を狙い強大な武装集団を作りあげた志々雄を討ち取るべく京都へ向かった剣心だったが、志々雄一派の圧倒的な力の前に苦戦を強いられる。やがて志々雄が甲鉄艦・煉獄で東京へと攻め入ろうとする中、このままでは志々雄を倒すことは出来ないと悟った剣心は、再会した師匠・比古清十郎に奥義の伝授を懇願するが…。

1作目より2作目、2作目より更にパワーとスピード感が増した今作だったと思います!
まあ、この辺りはどうしても伝わらないので、是非映画館でご覧になって、
佐藤健クン始め、伊勢谷さん、神木くん、そして、ナンといっても藤原竜也くんの、
素晴らしい殺陣に心を震わせて戴きたいです
以下、ネタバレ気味、簡単感想です。



師匠、比古清十郎からの飛天御剣流奥義伝授までが、やや冗長に感じてしまったのと、
超高速の宗次郎飛天vs縮地ここは、序盤の快復期を削ってでも、もっと描くべきだった!


蒼紫さまの二刀流、斎藤一の牙突、ちゃんとみられてよかったけど、
あの、左之助は異常(笑)2時間ドラマだと即死ぢゃね?
まあ、志々雄もなんか、奴には刀使わずにボコるだけだったけど、
いくら鍛えていてもアレ、アバラ全部折れてて歩けないよね(爆)


悪い奴ほどよく喋る的な(笑)脚本で、剣心側には極端に台詞らしいセリフがなく、
(除く左之助、
1作目から感じていた、アクション以外のドラマ部分では、
もの凄いキャストの存在感に頼っていた印象もそのままありました。が!

何といっても素晴らしかった宗次郎@神木くんと、クライマックスの志々雄@藤原竜也くん
特に、素顔が殆ど包帯で隠れる志々雄の中の人は、「別に誰でもいいんじゃない?」と本人が監督に直訴したらしいけど(笑)
イヤ彼でなければイケなかった、その訳が、ご覧になれば解ります!
悪が強ければ強いほど、ズンズンと伝わってくる悲哀。素晴らしかったでござるよ。
観ていただけで、燃え尽きたでござるよ。

あの総力戦の息を合わせためくるめく殺陣!その完成されたアクションの素晴らしさは、
イン・ザ・ヒーロー」を観た後だから余計に、いい映画をみんなで作り上げる事の地道な努力が解りますよね~。
今、邦画が凄いよ
コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

るろうに剣心 京都大火編

2014-08-15 23:08:10 | the cinema (ラ・ワ行)

制作年度 2014
上映時間 139分
原作 和月伸宏『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(集英社刊)
脚本 藤井清美/大友啓史
監督 大友啓史
アクション監督 谷垣健治
出演 佐藤健/武井咲/伊勢谷友介/青木崇高/蒼井優/神木隆之介/土屋太鳳/三浦涼介/高橋メアリージュン/田中泯/江口洋介/福山雅治/藤原竜也

和月伸宏の人気コミックスを佐藤健主演で実写映画化し大ヒットした「るろうに剣心」(2012)の
続編にして完結編を、前後編2部作で描く時代劇アクション
幕末に“人斬り抜刀斎”として恐れられた伝説の男、緋村剣心。新時代を迎えた今は、仲間たちとともに穏やかな日々を送っていた。そんなある日、新政府の大久保利通に呼び出され、剣心の後釜として“影の人斬り役”を務めた志々雄真実の暗殺を依頼される。
維新後、口封じのために新政府によって焼き殺されたはずの志々雄。しかし奇跡的に甦り、京都で恐るべき戦闘集団を作り上げると、日本転覆を目論み暗躍を始めていた。
送り込まれた政府の討伐隊はあえなく返り討ちに遭い、もはや剣心しかその使命を託せる者はいなかった。


これは公開翌日に観たのに、感想がこんなに遅くなってしまいました。が、
かなり面白かった1本

大久保利通に決心を告げようとした矢先の事件から、剣心が京へ向かう道中の出会い!
――この辺りなんて、本当に原作は覚えていないデス。
が、やはり見所は剣心のみならず、何度も押し寄せる各キャラのアクションシーン萌えますゼ

特に剣心×宗次郎(神木隆之介)、四乃森蒼紫(伊勢谷友介)×翁(田中泯)の戦いがヤバいー!!
蒼紫さま@伊勢谷さんのビジュアルは完璧だけど、ちょっとキャラが違うような、、とか、
十本刀・張との戦いも迫力だけど、この場面なんかセリフはアニメが感動的だったなーとかあるけど
怒涛のアクションは前作以上



観ている時はすっかり忘れて、あらっ!?ヒドイぃ~~幕切れで、ハタと気づくのでした。
コレは前編の京都大火編であって、
美味しい戦いはまだまだ
何一つ決着はついておらず、コレが後編でまた楽しめるのですよ~
「るろうに剣心 伝説の最期編」はもう後少し。1ヶ月後!
竜也くんも、謎のあの方も、これからです楽しみ~~
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

レイルウェイ 運命の旅路

2014-05-11 21:04:05 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 The Railway Man
製作年度 2013年
製作国・地域 オーストラリア/イギリス
上映時間 116分
原作 エリック・ローマクス
監督 ジョナサン・テプリツキー
出演 コリン・ファース/ニコール・キッドマン/ジェレミー・アーヴァイン/ステラン・スカルスガルド/石田淡朗/真田広之

エリック・ローマクスの自叙伝を映画化したドラマ。
第2次世界大戦中に日本軍の捕虜となったエリック(コリン・ファース)は、タイとビルマ間を走る泰緬鉄道建設のための強制労働に就かされる。彼は過酷な戦争体験に苦しみながらも、妻パトリシア(ニコール・キッドマン)と一緒に穏やかな日々を送ろうとしていた。そんなある日、エリックは当時施設にいた日本人通訳の永瀬(真田広之)が生存していると知る。

人は、憎しみを
断ち切れる。

このキャッチコピーが、鑑賞後そんなに響いてこなかった。むしろ復讐の執念が残った―…
ただ、戦争終結後何十年も痛ましい記憶に苦しんだ主人公が、
自分を拷問したかつての日本兵と対峙してから、自分を乗り越える様子に
一方側の主観で語られる物語の、「事実」がどうだったかよりも
PTSDを乗り越える為の終戦後の個人的対処に、驚きの方が個人的には強く残った物語。

ローマクスが作ったラジオの受信機が日本の憲兵にスパイ行為と誤解される辺りや、
そこからの流れは戦争時、当然の流れであったように思う。
その辺りは事実であったと思う。やるかやられるかの「戦争」なのだ。
しかし、
こういう(恐らく事実の)過去の記憶に混ぜられる現在の人物たちの演出に、やはり
意図的な制作側の底にある憎悪というか、悪意を感じてしまう。

特にフィンレイの顛末と、
直後に再会するローマクスと永瀬の下り......


この舞台となったシンガポール陥落後の泰麺鉄道に駆り出された20万人のうち、
戦争捕虜となった英国軍とオーストラリア軍は4万人以上。
なのでオーストラリアとイギリスのスタッフで制作されたのだろうが
実際にはそれ以上に多くのアジア人の捕虜が過酷な労働の犠牲になっている。

ローマクス個人の視点で描かれ、
ローマクスが(上から)赦しを与えるという描写に、
戦争捕虜の残酷な実態があったとしても、その心理描写が一方的であり、
作品全体に反日感情が満ちていると感じたのは私だけだろうか?
そもそも世界のいろんな国を植民地化してきたイギリスが!
と、この語り口(赦しを与える)にもの凄く違和感を覚えた。

日本兵の日本語が聞き取れないほどの違和感がここでも。なんちゃって日本人が登用。
なので、長瀬役の2人には心底安堵するとともに、
この役を意義をもって演じた真田さんと石田さんにはそういう意味でも感謝したい。
特に、セリフでその心情を封じられている流れでの真田さんの演技はやはり素晴らしい。
まるで日本軍の罪を一身に負っているというか、、、。

しかしそれでも、
「英国史上最悪の災難」と位置づけられるこの戦争の失敗が、今なお多くのイギリス人に根深く残っていると感じさせて
戦争による軍人としての傷を抱えて生きる長瀬を、一方的に「赦して」終わるこの編集が
日本人の知る美談としては終わらせない、執念のようなものを感じさせるといったら言い過ぎか。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラビット・ホール

2014-05-05 20:48:48 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 RABBIT HOLE
製作年度 2010年
上映時間 92分
監督 ジョン・キャメロン・ミッチェル
出演 ニコール・キッドマン/アーロン・エッカート/ダイアン・ウィースト/タミー・ブランチャード/マイルズ・テラー/サンドラ・オーパトリシア・カレンバー
郊外に暮らすベッカ(ニコール・キッドマン)とハウィー(アーロン・エッカート)夫妻は、愛する息子を交通事故で失った悲しみから立ち直れず、夫婦の関係もぎこちなくなっていた。そんなある日、ベッカは息子の命を奪ったティーンエイジャーの少年と遭遇し、たびたび会うようになる。

なんとなく私たちは思っている。子供は親より先に死なないものだと。
しかし、その順狂わせが自分の家庭に起きてしまったら、、、想像できない。したくない。
それはきっと、感情が死んでしまうような恐怖かも知れない。

物語は、4歳の息子を喪くした夫婦が立ち直れずにいたある日、隣人がディナーを誘いに来るところから
既にボディブローが始まっていて、、隣人に踏みつぶされた花の苗…。何気ない、悪気のない過失さえも
取り返せない事故へと及ぶ危険を暗示させて幕を開け、
妻が妹の妊娠を知るところから加速をつけて動き出す、絶望的な日常。。。

子供を突然失うという喪失感も、立ち直ろうと向かう方法も、妻と夫では違う。
夫には仕事という避難所があり、仕事から解放されて息子を偲びたい。忘れたくない。
だけど、一日中家にいる妻は、毎日帰る事のない息子の想い出に囲まれてもがいていた。

当然友人、隣人、実家との関係も上手くいかず、とりわけキツイのが、
妻が妹の妊娠を知って実家に4歳の息子の服を持って行った時の上からな態度に、
私も息子を同じように失ったと言う母親に対して放った「同列にしないで!」
だらしない妹や、薬中の兄の死と、自分の息子は違う!
夫の勧める会のメンバーたちも「違う」!息子を奪った神なんか持ち出さないで!

しかし、彼女はバスで通学している加害少年を見かけた時から目が離せなくなり――


バスの車窓の少年の横顔に、ベッカは自分と同じ喪失感と諦めに似た何かを感じたのだろうか。
普通に考えれば顔をみたくない筈の少年に引き寄せられるベッカ。。
言葉を交わすきっかけになったのは彼が図書館に返却した「並行宇宙」の本。
その理論を基に彼の本はまだ制作中なのだけれど、ベッカの心を掴んだ。
今、この現実は「悲劇バージョン」かも知れないけどどこかで「幸せバージョン」が展開されているのかも?

私的に心にキタのは、ベッカの母の言う、悲しみは「忘れることなどできない」けれど
時間が経つにつれ次第に重さが軽くなる。やがてポケットの中の小石ほどになり、
ソレがある事を忘れそうになるけど、ポケットに手を入れるとそこにある―というセリフ。
悲しみは軽くなって欲しいけど、、すっかり忘れてしまいたいわけじゃない・・。

余りに深い衝撃を受けて自分を見失いそうな時、孤独なベッカは慰めや励ましよりも
思いがけない相手と接したことで知ったパラレルワールドに光を感じたのだろうか.....。
ある夫婦の悲劇からの再生を描いた、脚本も素晴らしいけれど、
ニコールの演技に引き寄せられた作品でした

TOKYO MXTV、シアター092、時々凄くいい作品を放送してくれる
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロボコップ

2014-03-15 21:03:43 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 ROBOCOP
製作年度 2014年
上映時間 117分
脚本 ジョシュア・ゼトゥマー
監督 ジョゼ・パヂーリャ
出演 ジョエル・キナマン/ゲイリー・オールドマン/マイケル・キートン/アビー・コーニッシュ/サミュエル・L・ジャクソン

1987年製作のポール・ヴァーホーヴェン監督作『ロボコップ』をリメイクした近未来SFアクション
2028年、アメリカのデトロイト。巨大企業オムニコープ社がロボットテクノロジーを牛耳っていた。警官のアレックス(ジョエル・キナマン)は愛する家族と幸せな日々を過ごしていたが、ある日、車の爆破に巻き込まれる。かろうじて命を取り留めたアレックスは、オムニコープ社の最先端のテクノロジーによってロボコップとして生まれ変わり……。

最初の『ロボコップ』から、実に25年以上も経っていたんですね~。
その第1作目を当時誰と観に行ったのかは、ハッキリ覚えているのです。
鑑賞後(たぶん呑みながら)興奮気味で交わした感想も(笑)。
それだから、公開初日に若者と私世代~もっとお兄様世代(笑)がひしめき
シアターはほぼ95%の入りでした。

リメイクなので、モチロン知っている設定なので、オリジナルを最初に観た時の
新鮮な驚きはなかったのですが、、まずまず、普通に楽しめました。

ただね、舞台の2028年って、もう直ぐじゃん
もうこんな風に、ロボットが世界各地で軍事利用される世の中に・・・って、
地球のあちこちで、未だ紛争の絶えない現在。それを考えると
サミュエル・ジャクソン扮するパットのセリフが無理からぬト、思えてくるから怖ろしい。


主人公アレックスの相棒との信頼関係がドラマ部分にかなり貢献していたオリジナルから、
今作はなぜか男性に変更。しかもその後はほぼ終盤まで絡みがなく、、
暴力描写も少な目で、友情部分も薄い。
家族愛に絞りたかったのは解るけど、、それが成功していたとは思えないキャラの描き方だったかな。

ロボコップとしてのセリフも、細かいことは忘れたけど、ブラックでももっとニヤリとできた気がして、
ちょっと演出過剰で怖すぎなサミュエル爺以外は薄い味付けだったかな。
あと、、
その中で、良心と科学者としての欲望に揺れ動くゲイリー・オールドマンがヨカッタ

帰りにエスタレーターの後ろの母子の、恐らく息子の方が「ダークナイトのぱくりだよ」って言ってて、
その方がびっくりでしたが、確かにボディを黒にすると、似てはいますがスーツぢゃないし(笑)
バイクも黒だからって、ソレはないです。しかもなかなかカッコよかったから~♪

全体にはオリジナルをほぼ忠実にリメイクした作品になっていると思いますが、
今作で披露されるカレの捜査能力は今や映画的にはフツウで、
ロボコップの魅力である、離れ技も少な目で、、そこも含めて、前作を知らない方のほうが、
この肉体がメタルに取って代わったヒーローを純粋に楽しめるかも知れません。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラッシュ/プライドと友情

2014-02-08 20:30:22 | the cinema (ラ・ワ行)

お前がいたから、強くなれた。
原題 RUSH
製作年度 2013年
上映時間 124分
脚本 ピーター・モーガン
監督 ロン・ハワード
出演 クリス・ヘムズワース/ダニエル・ブリュール/オリヴィア・ワイルド/アレクサンドラ・マリア・ララ/ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ/クリスチャン・マッケイ

F1レーサー、ニキ・ラウダとジェームス・ハントが壮絶なタイトル争いを繰り広げたドラマを映画化
性格もレーススタイルも相反するF1レーサー、ニキ・ラウダ(ダニエル・ブリュール)とジェームス・ハント(クリス・ヘムズワース)が激しい首位争いを繰り広げていた1976年。ランキング1位だったラウダはドイツ大会で大事故に遭遇し、深いけがを負う。復活は無理だと思われたがわずか6週間でレースに復帰し、日本の富士スピードウェイでのシリーズ最後のレースに臨む。

先週の先行上映で観てきました。
F1好き、主演の2人目当てでなければ、評価は随分違ってくるかも。
「人生を塗り変える1本」とは思えなかったけど(笑)普通に楽しめました。

ニキとジェームスのF3での出会いから、その対照的な性格を強調するエピソードの多くはホントかも知れない。
でも、そのコトをフューチャーし過ぎてそれに終始した感があるのね・・・。

「どのレースも、それが最後のレースになるかも知れなかった」
ドライバーの安全性は、現在とは比較にならない厳しいものであったことも語られるが、
物語は二人がお互いを意識しつつ表舞台のシートを獲りに行き、
ニキは名門フェラーリのシートを得て快進撃。
ハントはマクラーレンで苦しい戦いを強いられた1975年辺りからを中心に描かれて―

1976年のワールドチャンピオンをほぼ目前にしていたニキが、好調で迎えたドイツGP。
「守るもの」が出来、悪天候を理由にレースの中止を訴えるも、多数決で強行されたレース序盤でクラッシュ、炎に包まれるニキ・・・
その間ハントは、ポイントを重ねていく―のだけれど、
このクラッシュで重症を負ったニキがリハビリを頑張りぬき、奇跡の復活をするまでの演出が、
ハントの快進撃を伝えるテレビだけ、というのが、何とも急ぎ足で肩すかしだったなぁ。。。
ただ、「幸せは敵」というニキの言葉が彼のドライバーとしての危機感を感じさせてはいたけど。


そして迎えた最終決戦は、豪雨のジャパンGP!
雨にけぶる富士スピードウェイでの勝負の時!!ここは凄いですよ
ややアップシーンが多いのが残念な気もしますが、迫力のある映像でした。
なので、、レースシーンに興味がなく、ドラマ自体を期待した方にはどうでしょう。。
この二人の対立とか対比が、ややステレオに感じて単調に思われるかも知れないと感じました。

実際には、一時期一緒に生活をしていた事もアルというぐらいの2人なので、
どうせなら対比させるだけでなく、もっとドラマの部分で感動するシーンが欲しかった。


余談ですが、、、
クラッシュ炎上豪雨の富士スピードウェイ、というワードで
“日本一のフェラーリ遣い”と呼ばれたレーサー、太田哲也氏の事故を思い出しました......。
あの時も、マーシャルの到着が遅く、
ドライバー仲間が消火していたので、本作とリンクして、、息苦しくなりました。
火傷、その時の恐怖心を克服して、その場所に戻ってくる――、
想像もできないですよね、死と隣り合わせでレーサーとして生きる事。
イモラのセナの事故から4年後の1998年5月のことでした....。
コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ルームメイト

2013-11-14 23:27:43 | the cinema (ラ・ワ行)

女の素顔は
恐ろしい。

製作年度 2013年
上映時間 110分映倫 PG12
脚本:監督 古澤健
出演 北川景子/深田恭子/高良健吾/尾上寛之/大塚千弘/筒井真理子/螢雪次朗/田口トモロヲ

北川景子と深田恭子が初めて共演を果たし、今邑彩の小説を原案に描くサスペンスドラマ
派遣社員として勤務する春海(北川景子)は、ある日交通事故に遭い、しばらくの間入院生活を送ることになる。そんな彼女をいたわり、親切に接してくれた看護師の麗子(深田恭子)と春海はすっかり仲良くなり、二人は退院後にルームシェアを開始する。彼女たちの共同生活はスムーズに見えたが、春海が偶然、麗子の不可解な行動を目にしたことで……。

主要キャストもほぼ前半に登場し、
物語は春海と工藤(高良健吾)の搬送シーンから3か月遡って、徐々に現在へと誘います。
この見せ方もなかなかいいと思いました。


その、3か月前。――
事故に遭い、一人暮らしの派遣社員の身である春海はすぐに収入の道を絶たれ、経済的な不安もある中、
麗子がルームシェアを提案し、保険の窓口にもなってくれるという序盤のサクサクとした中に、
どことなく孤独で頼り無げな春海のキャラがちゃんと描かれ、
優しく頼れる存在の麗子の謎めいた雰囲気もあって、序盤から引き込まれます。

ふたりの生活にもう一人の影がちらつき出す時、
違和感があれば、ソレが伏線
でも、結末はそんなにも単純ではない
観る前の予想はどうだったのか、皆さんに聞いてみたいキモチでいっぱいです(笑)


マリがいつも同じドレスだったのはそういうわけだったのね~
最初は過剰な気味の演技だと思った北川景子さんの春海。終わってみれば納得です
恭子ちゃんの血しぶきを浴びた狂気のシーン!!!美しさに凄みがあります
ちょっと口下手な高良クンの工藤は、某局のドラマ「書店員ミチルの身の上話」の竹井がダブりました

伏線はキレイに回収されるのですが、工藤の最後のセリフは私的には要らなかったかな。
アレがあることで「世にも奇妙な」路線にいきそうだったもん。

2度ほど 「ヒッッ となりましたが、
ホラーが苦手な方でも、サスペンスドラマをご覧になれれば大丈夫だと思います。
日常味わうことのないドキドキと、恭子ちゃんの新しい貌をご覧になり、
惑わされちゃってください~

ついに新次元に突入! ジャパニーズ・ホラーの傑作とは?

完全ネタバレの記事のTBはお受けできません。ご理解下さい
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ランナウェイ/逃亡者

2013-10-08 13:14:17 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 THE COMPANY YOU KEEP
製作年度 2012年
上映時間 122分
脚本 レム・ドブス
監督 ロバート・レッドフォード
出演 ロバート・レッドフォード/シャイア・ラブーフ/ジュリー・クリスティ/サム・エリオット/ブレンダン・グリーソン/テレンス・ハワード/リチャード・ジェンキンス/ブリット・マーリング/スタンリー・トゥッチ/ニック・ノルティ/クリス・クーパー/スーザン・サランドン

反体制活動を展開した実在の過激派組織を題材に、素性を隠して30年間暮らしてきた元幹部が、当時の仲間の逮捕によりFBIと記者から追われるさまを描く
1969年、ベトナム戦争反対を世に訴えるために連続爆破事件を起こした過激派組織ウェザーマンはFBIの最重要指名手配リストに記載された後、突如消息を絶つ。30年後、元メンバーの一人(スーザン・サランドン)が警察に捕まる。再び話題を呼んでいる事件を調査する新聞記者のベン(シャイア・ラブーフ)は、一見真面目そうな雰囲気のシングルファーザーの弁護士ジム・グラント(ロバート・レッドフォード)にたどり着く。

FBIと新聞記者に追われる元過激派組織の逃亡を、レッドフォードが描く、というもので
社会派サスペンスということでしたが、、、
やはりこの邦題は戴けない。

ナゼ、愛娘を預けた状態でジムは逃亡を図ったのか。という謎を
新聞記者のベンが観客を抱き込むように解き明かしていくのだけれど、
そこだけに囚われると、真相が解った時には少なからずガッカリすると思う。
鑑賞後、直ぐの私はそうでした「はぁ~?」って。
でも、、、

1960年代後半に実際に活動していた爆破テロ組織が、現実にはベトナム戦争終結後、
殆どの主要メンバーは自首もしくは逮捕されていて、一部行方不明であるという。その事実を基に
レッドフォード監督がこの作品で言いたかったのは、
事件の真相とは関係のない、
山中でミミに対して放った言葉に込められているのだろう。―


30年を経て、学び、新しい人生を生きる者と、
何も変わらない者
。の姿を通して、
レッドフォード監督が真に言いたかったこととは!?


1969年の事件から30年後―という設定で、
その時代を知っている私世代からすれば、あの時代の雰囲気やキャストの持つイメージは解るものの、
どうしても過激派学生+実質5年ほどの活動+潜伏期間30年で、
舞台上はどうしても2000年前後だと思われるのに、
現在77歳のロバート・レッドフォードが演じ、12歳の少女の父親で、、、
ジムを演じるのがレッドフォードなので、メンバーもかつて彼と共演した名優揃いなのだけど
随分と年齢的に無理のあるキャスティングに、正直ずっと違和感が拭えなかった

時代と経過年数がハッキリしているのだから、やはりお爺ちゃんと孫、
お祖母ちゃんと孫にしかみえないのはつらい。

そのキャスティングと、邦題がなければ、
人間ドラマに隠されたレッドフォード監督の、アメリカという国に向けたメッセージも感じるドラマでした。

余談ですが・・・
少し無精ひげのシャイア・ラブーフは、驚くほどラッセル・クロウ化
メガネをかけると殆ど見分けがつかないレベルだと思ったわ
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワールド・ウォー Z

2013-08-11 14:28:31 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 WORLD WAR Z
製作年度 2013年
上映時間 116分
原作 マックス・ブルックス『WORLD WAR Z』(文藝春秋刊)
監督 マーク・フォースター
出演 ブラッド・ピット/ミレイユ・イーノス/ジェームズ・バッジ・デール/ダニエラ・ケルテス/デヴィッド・モース/ルディ・ボーケン/

ベストセラーを記録した、マックス・ブルックスの小説を実写化したパニック大作
元国連捜査官のジェリー(ブラッド・ピット)と家族の乗った車が、渋滞にはまっていた。すると、前方で爆発音が聞こえ、トレーラーが無数の車をはじき飛ばしてクラッシュし、パニック状態の群衆が通りになだれ込んでくる。そのただならぬ状態から家族を守ろうと、妻子を連れて逃げるジェリー。やがて、彼は人間を凶暴化させる未知のウイルスが猛スピードかつ世界的規模で感染拡大しているのを知る。そんな中、元国連職員の技能と知識を買われたジェリーは、各国を回ってウイルスの感染原因を突き止めるよう依頼される。
これは2D字幕を予定していた為3Dメガネをもっていかなかったのですが、、失敗。
3D字幕上映の時間と勘違い。仕方なくコレで何個目かの3Dメガネを購入、観て来ました。
がっ
結論から言うと、3Dの見せ場は殆ど無かったと言っても過言じゃないです


平和ボケは何も日本だけではない。
テレビのニュースで、様々に変わり往く世界の異変を報じているのに、
あのブラピでさえ(笑)家族の為に朝食のパンケーキを焼く毎日に幸せを満喫
そんな日々の平和があっという間に崩壊するのだが、
元国連調査員のブラピ一家は、プラピが国連の仕事を請ける事によって庇護される。―

かくしてブラピの妻と子供と、途中で知り合った少年は安全な軍の指令艦の中。
そこでは家族と離れ世界の為に働く大勢の軍人がいるのだが…―

こと、そこに至ってもブラピさまは冷静沈着
彼の任務の中枢の若き生物学者が不在となっても微動だにしない
彼の残した言葉をヒントに次に行ってみる。。。という具合に、
序盤こそスピーディーでスリリングな展開に引き込まれますが、
主人公が国連復帰してからは冷静なお仕事スタイルになったので、
何があっても怖くない、不思議と
だって、ブラピが落ち着いてるし(笑)家族は安全だし。

そんな訳で、プロローグが一番迫力があったかな~。
まあ、観る側も最近のゾンビモノの傾向からいって流れは予測がつくっていうのもあるけど
知的でクールなブラピだったから妙な安心感があったのよね(笑)
キャストはチョット地味目ですが、イスラエル軍のセガン役の女優さんが良かった
ブラピ妻は、松島尚美サンに似てるなあ~ってずっと思ってた

何度も脚本を書き変え、追加撮影もあったという割に(だからなのか?)
原作とは違った設定に、人類を終末期に追い込むテーマの緊迫感も案外薄め。
ちょっと終盤はツッコミどころもあるのですが、
グロさは寸止めだし、普通に楽しめました。
コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ワン・デイ 23年のラブストーリー

2013-05-13 20:29:35 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 ONE DAY
製作年度 2011年
上映時間 107分
原作 脚本 デヴィッド・ニコルズ
監督 ロネ・シェルフィグ
音楽 レイチェル・ポートマン
出演 アン・ハサウェイ/ジム・スタージェス/パトリシア・クラークソン
男女の23年にわたる恋と友情を毎年7月15日にスポットを当て、ロンドンとパリを舞台に描くロマンチックなラブ・ロマンス
エマ(アン・ハサウェイ)とデクスター(ジム・スタージェス)は親友として、23年間一緒に過ごしてきた。愛する気持ちを心に秘めていたエマだったが、ある年の7月15日にデクスターからほかの女性と結婚することを打ち明けられる。そして、何年にもわたる2人の恋の行方を左右する7月15日が訪れる。
パラパラ漫画のように、その年の“7月15日”が、慌しく、或いはそっけなく、
時には絶望的なまでにぶつ切りに流れて行き・・・悲喜こもごものその日が積み重なっていき
ふたりは青春のほろ苦い洗礼のもと、「親友」という名の鎖で繋がれる・・・。
公開当時、あまり話題にもならずに終わってしまった作品でしたが、
予想に反して、コレは私の好きなテイストの、ラブストーリーでした

利口でしっかりしている女の子に有り勝ちな"物分りのいい女"になってしまったエマの、
度々の"踏み出す"ことが出来なかったシチュエーションが、
女の子なら誰にも解るのではないかと思える、男の側の毎度際どいタイミング。

大学を出たばかりで挫折も知らず、遊びたい盛りの恋多き男デクスターに、
真面目でしっかりしたエマは、重い女と思われたくなかったのね・・・、好きなのに、、

エマが他の誰かに温かさを求めた日、、デクスターは、エマだけに救いを求めていた
言葉を交わす前から愛していた、、、でももう好きじゃないと言ったアノ7月15日―
いくつも積み重なっていく2人の7月15日。聖スウィジンの日、祝日―。
挫折も孤独も味わって、打ち明けようとする時に意地悪なすれ違い。
いつもいつも待ってた訳じゃない。親友として関わりながら、ずっと想いは秘めていた…。

「トモダチ」という言葉の持つ残酷さ。
彼でなくてはいけなかった、、、エマ
本当はそれ以上に、エマでなくてはいけなかったデクスター

短く畳み掛けられる7月15日は、あっという間で、それがかえって想像力をかきたて
十分に、すがり付くワケではないエマの、
長いまわり道のご褒美に、幸せな結末をと願う気持ちへと繋がっていきます.............

切ないラブストーリーですが、、終わってみれば、
胸の疼きを伴う、長い、ながい2人の青春ドラマともいえる内容でした

余談.....
これは、途中何度もユーミン作・石川ひとみのまちぶせが脳裏を過ぎりました
好きだったのよあなた 胸の奥でずっと
  もう直ぐ私きっと あなたを振り向かせる

でもね、、ユーミンの片恋の歌はどれも好きで、情景がリアルなんだけど、
多くの女の子同様、相手を好き過ぎると臆病になってしまう、
そんなエマに、脳内ではこんなふうにエールを送りたかったのでした~
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藁の楯 わらのたて

2013-04-28 14:48:02 | the cinema (ラ・ワ行)

製作年度 2013年
上映時間 125分
原作 木内一裕
脚本 林民夫
監督 三池崇史
音楽 遠藤浩二
出演 大沢たかお/松嶋菜々子/永山絢斗/岸谷五朗/伊武雅刀/余貴美子/山崎努/藤原竜也
少女が惨殺される事件が起き、殺人事件の懲役を終えたばかりの清丸(藤原竜也)が指名手配される。清丸を殺せば10億円の謝礼を支払うという新聞広告が出され、身の危険を感じた清丸は福岡県警に自ら出頭。清丸の命が狙われるという状況下、警視庁警備部のSP銘苅(大沢たかお)と白岩(松嶋菜々子)は凶悪犯を移送することになる。

クズ〈凶悪犯〉の清丸国秀は、幼女を惨殺し福岡に潜伏していたが、
被害者の祖父が大富豪であり、10億円という賞金をかけてサイトまで立ち上げたから、
身の危険を感じ福岡県警に出頭。
そこで福岡===>東京まで、警備部きっての優秀なSPである二人が護送することになる。
タイムリミットは送検までの48時間。

この男を殺してください。御礼に10億円差し上げます」という前代未聞の新聞全面広告により
清丸はたちまち全日本国民から命を狙われることとなる。
一般人だけではない。一番恐いのは訓練を受けて、武器を持つ者―
彼ら警官・自衛隊員、誰がどこから清丸を狙ってくるのか?
イヤ、人を殺して大金を受け取ろうという、わらわらと湧いてくる殺人者達とSPとの戦いは始まっていた。


面白いです三池監督らしいエンターテイメント!

幼稚なクズの清丸が、観客の憎悪を一手に引き受けて、
その楯となる5人の警官たちの疑心暗鬼の、日本を縦断する危険な移送を展開していくのですが、
三池監督って、キャスティングが凄いと思う。
ヘラヘラとして幼稚な異常性愛者の清丸を演じた藤原の竜ちゃん
その竜ちゃんにまさかの「おばちゃん」呼びされる松嶋菜々子も、
刑事であってもどこかJINの南方センセっぽい(笑)大沢たかおも、
捜査一課チームの岸谷五朗と永山絢斗も、持ち味を生かせた役回り

 矛盾 と 不条理 と 正義 と 愛 と 欲望 ―・・・
クズ一人の命と引き換えに、命懸けで10億を取りに行くのはどんな人なのか?
賞金首を狙う護るという単純なストーリーも、
近未来でも、開拓時代のアメリカでもなく、現代の日本が舞台の刑事アクションなのですが、
だからこそ説得力を持って問いかけてくる部分もあり、思わず目頭が熱くなるシーンも

完成したばかりでまだ未使用の高速道路を使って撮影されたという護送シーンは圧巻です!
私がどうやって撮影したんだろう?と思ったシーンは、
実は日本の新幹線を改良している海外の本物の車両、本物の駅で撮ったものだったんですね~。
いろいろと本物に拘ったというだけあって迫力のある映像が盛り上げてくれます。

敢えてセリフも無く、正面から捉える事もしない、ラストの映像、、、
三池監督作品のラストはどこかいつも洒落てる

「悪の教典」がダメだった方でも、「十三人の刺客」が楽しめた方ならおススメです
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラブ・アクチュアリー

2013-04-23 21:36:04 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 LOVE ACTUALLY
製作年度 2003年
製作国・地域 イギリス/アメリカ
上映時間 135分
脚本:監督 リチャード・カーティス
音楽 クレイグ・アームストロング
出演 ヒュー・グラント/リーアム・ニーソン/エマ・トンプソン/アラン・リックマン/コリン・ファース/ローラ・リニー/キーラ・ナイトレイ/ビル・ナイ/ロドリゴ・サントロ
弟に恋人を取られたミステリー作家ジェイミー(コリン・ファース)は南仏へ傷心旅行に。一方その頃、若くてハンサムな英国新首相デヴィッド(ヒュー・グラント)は秘書に一目惚れしてしまい、悶々と悩んでいた。
総勢19人の主要キャストが繰り広げるアンサンブル・ラブストーリー


ヒースロー空港での様々な人々の幸せの待ち合わせ映像で幕を開ける。
さまざまな、再会やつかの間の別れも、愛あればこそ。そして、
クリスマスを目前に、ロンドンのあちこちで、幸せをカタチにしたいと、心が急ぐ人々・・・。
なんで今頃放送?と思いつつも、録画して久々鑑賞~

通常、2時間で1組か2組の恋物語を、コチラはほぼ主役級のイギリスの俳優がドッサリ出てきて、
どこかで接点のあるストーリーになって進行し、
クライマックスのクリスマスイヴに向かって行くのです。はい。ご都合主義丸出しです。
それでも、切り替えの速さで翻弄されて(爆)観ている時はそれ程気にならない。

国民の熱い期待のうちに英国の首相となったデヴィッドは、ひと目惚れの所為で仕事に身が入らない。
愛妻を亡くした男が気に病む、義理の息子との関係。
恋人に裏切られ、傷ついた作家が恋したのは、、言葉の通じない家政婦・・・。
内気なOLの長い片想いにも、ようやく新たな展開が待っていたが、、、と、
心が浮かれるクリスマスまでの、
愛を手にしたい男女の織り成す物語は、総てがハッピーエンドかと思いきや・・・


親友の結婚相手に、測らずも秘めた恋心を知られてしまった若い画家のある決別…
アンドリュー・リンカーンがキュートに演じています
イケメンデザイナーへの長い片想いにもようやく終わりが?!
歓喜の「1秒」の後、こんな時にも捨てられない枷に泣く女…ローラ・リニー
そのローラの会社の社長は、美人秘書の誘惑に負け浮気中。
しかも、その相手に買ったプレゼントを見つけて秘かに喜ぶ妻に、実際選んだものは、、、
傷つき打ちのめされ、それでも涙を拭って笑顔を作る主婦エマ・トンプソン――

幸せなエピソードもあったのに、期待して、打ちひしがれ、涙を拭いて立ち上がる。
やっぱりそんな人がとても愛らしく、印象に残りましたね。

最初に観た時は、登場人物が多過ぎて、いまいち入り込めなかったけど、
人を見送り、出迎える。。空港や駅って、いろんなドラマがあるよね~と今更思った作品。
今度は冬に観たいかも
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラヴェンダーの咲く庭で

2013-04-16 23:32:55 | the cinema (ラ・ワ行)

原題 LADIES IN LAVENDER
製作年度 2004年
製作国・地域 イギリス
上映時間 105分
原作 ウィリアム・J・ロック
脚本:監督 チャールズ・ダンス
出演 ジュディ・デンチ/マギー・スミス/ダニエル・ブリュール/ナターシャ・マケルホーン/デヴィッド・ワーナー
1936年、イギリスのコーンウォール地方。初老の姉妹ジャネットとアーシュラは、美しい自然に囲まれながら穏やかな日々を送っていた。そんなある日、嵐の去った浜辺に一人の青年が打ち上げられているのを発見した姉妹は、彼を自宅へ連れ帰り看病する。彼の名前はアンドレア。ポーランド人でヴァイオリニストの彼は渡米途中に船が難破し、ここへ流れ着いたらしい。やがて回復したアンドレアは、得意のヴァイオリンで姉妹の心を和ませていく。とりわけアーシュラは忘れていた淡い感情が芽生えてくるのを抑えきれなくなっていく。

こちらの作品は、鑑賞後の評判がとっても良かった事を覚えていました。
ジュディ・デンチとマギー・スミスの老姉妹の、忘れがたい恋物語かと思いきや、
ちょっとオープニングから、メルヘンな雰囲気たっぷりの、
大人の為の御伽噺のような(笑)可愛い作品でした。

嵐は去り、静かな老女ふたりに、
まるで神からの贈り物のように流れ着いた、異国の青年。
村の住人にはない、端正で色白のアンドレアに、アーシュラはほぼ一目惚れ。
それは初めから、明らかにジャネットの弾むキモチとは違っていたのだけれど…

幼女が傷ついた小鳥に夢中になるように、
老いた二人は、競ってアンドレアの面倒をみようとする様も微笑ましい。が、
アンドレアが快復し、バイオリンを上手に弾くころ、
一人の若い画家との出会いによって、姉妹の夢見心地の、若い王子との生活に変化が訪れる――


これは、その舞台が牧歌的な佇まいの島(本作はグレート・ブリテン島)である事、
仲良くても寂しい生活が、若者を授かることで潤いを取り戻す、序盤で、
「赤毛のアン」的なストーリーになっていくのかと思いながら観ていたら、
どうみても70代のアーシュラが、ホントに孫ほどのアンドレアに切なく恋をする…
ここがどうしても違和感が拭えず、感情移入も共感も出来ないままでした
正直、
アーシュラがアンドレアに惹かれて凝視するシーンも、嘗ての想い人に酷似か?とか思ったし、
まさかねぇ~?でしたもん
原作では45歳と48歳の姉妹を、ナゼにこのような老女にしたのか??
女は幾つになっても恋をすれば少女。という風に持っていきたかったのかしら

でも、ストーリー展開は出来過ぎ感がありまくりだったけど、医師の嫉妬も要らないEPだったけど、
乙女というよりは、少女のように恋するジュディ・デンチは流石だったし、
張り合いながらも妹の暴走にクギをさすマギー・スミスは、やっぱりどこか浮き世離れした
魔法使いの雰囲気~(笑)カワイイ♪

謎多き漂流者・アンドレアが、あまり誠実な王子にみえなかったけど(爆)
これは彼の吹き替えヴァイオリン、ジョシア・ベルの演奏が何といっても一番
何度も何度もリピしてしまう、甘くロマンチックな旋律が良かったですね~~

ヴァイオリンと管弦楽のためのファンタジア
Mao Asada - 2008 Worlds SP (ESPN)
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

るろうに剣心

2013-01-30 21:20:50 | the cinema (ラ・ワ行)

かならず、帰る。
製作年度 2012年
上映時間 134分
原作 和月伸宏『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』(集英社刊)
脚本 藤井清美 、大友啓史
監督 大友啓史
音楽 佐藤直紀
出演 佐藤健/武井咲/吉川晃司/蒼井優/綾野剛/田中偉登/平田薫/奥田瑛二/江口洋介/香川照之/斎藤洋介

和月伸宏のコミック「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」を実写化した時代劇アクション。「人斬り抜刀斎」こと若き剣客・緋村剣心が訪れた街で、彼の名を名乗る人物が起こした事件に遭遇する騒動を描いていく。
幕末から明治になり、かつて「人斬り抜刀斎」として恐れられた剣客・緋村剣心は「不殺(ころさず)」の誓いのもと流浪人となっていた。流浪の旅の途中、剣心は神谷道場の師範代・薫を助けたことから、薫のところで居候することに。一方、街では「抜刀斎」を名乗る人物による人斬り事件が発生しており……。

これは昔、子供が小さい頃アニメのファンでしたので、一緒に観ていました。
が、映画の方はキャスティングを知った段階で特には惹かれず、劇場公開は見逃しました。
でも、子供が観たいというので超新作、レンタルして観ました。

凄かったです
GOEMON」で霧隠才蔵、大沢たかおさんの少年時代を観た時から、佐藤健クンは時代劇が似合うと思っていたし、アクションも出来るんだと確信していましたが、
冒頭からのアスリート張りの運動能力はハンパ無い!


「るろうに剣心」の映画版としては、ちょっともろ手を挙げてとは言い切れない部分もあるけど、
やっぱりアクロバティックなアクションに終始、というか頼り過ぎで、
本来のキャラとは程遠い描き方だったのが、斎藤一や恵どの。
覚えているシーンもあったので、恵殿は最初からの不安要素だったのが的中した感じで残念。
弥彦も全くいいとこなしで、これは続編の為にわざとなのかしら

まあ、ストーリーはアレでしたが、他キャラは結構記憶にあるイメージに近かったかも。

中途半端にちょこちょこ出てくる斎藤一に、一瞬の牙突もう笑うしかなかったけど、
番神vs左之助のバトルは楽しかったし、
子供が楽しみにしていた綾野クンの外印vs剣心♪
香川さん演じる観柳邸では、やっぱりガトリングに盛り上がりました
そして、
コレが一番合っていた吉川晃司演じるカラコン刃衛と健クンの飛天御剣流双龍閃

なんやかんや言っても、キレッキレのアクションシーンは見応えありです



コレは原作のキャラのイメージとかがない分、原作を知らない人の方が素直にアクションメインの作品として楽しめるのではないかと思いました。
剣心の、不殺の誓いの葛藤も綺麗には描かれているシーンもあるにはあるのですが、
その心情が、初めて見る人には伝わったのかどうか・・・
少年の日にコミックに嵌っていた子供は、
刃衛とのシーンでいろいろ蘇ったものか、健クンの剣心に結構ぐっと来たみたいでした。

逆刃刀を携える剣心の苦悩が、この作品1本で伝わるかどうかはさておき、
映像を含め雰囲気、アクロバティックな殺陣は本当に素晴しかったです
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする