to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

ツナグ

2012-10-08 14:00:52 | the cinema (タ行)


製作年度 2012年
上映時間 129分
原作 辻村深月『ツナグ』(新潮社刊)
脚本 監督 平川雄一朗
音楽 佐藤直紀
出演 松坂桃李/樹木希林/佐藤隆太/桐谷美玲/橋本愛/大野いと/八千草薫/遠藤憲一
生きている者が、もう一度だけ会いたいと強く願う、すでに亡くなってしまった者。その再会の機会を設けることができる、“ツナグ”と呼ばれる使者の見習いをする高校生・歩美(松坂桃李)。ガンで逝去した母(八千草薫)と会いたいという高慢な中年男・畠田(遠藤憲一)、けんかをしたまま事故死した親友・御園(大野いと)に尋ねたいことがある女子高生・嵐(橋本愛)など、さまざまな依頼人の願いをかなえる歩美。だが、死んだ者と生きる者が再び出会ってはいけないのではないか、それで両者は救われるのだろうかと考え……。

以前ちらっと記事にしたことのある松坂桃李クンが気になっていたし、
その彼が、“使者(ツナグ)”で、たった一人と一度だけ、死者との再会を叶えてくれる案内人を演じるというので観にいきました。.......が、
もの凄く久々に、ちょっと脱力するぐらい、、、私はだめでした。。。

でも、観ながら思っていたのは、「きっとコレは原作は面白いに違いない」でした。
なんせ、セリフが浮いて感じられるほどめっちゃテンポが悪い
同様に、音楽もフィットしていない。
これは、「JIN」や「ROOKIES -卒業-」の監督ということだったけど、
なるほどこの監督のそれらの作品、脚本はちゃんと別に脚本家が担当していたものでした。

お話としては4つのエピソードから、高校生の歩美が“ツナグ”の祖母の手伝いをしながら、
人の人生に立会い、成長し、その継承者となるかどうか…、といもの。

でしたが、
先ず第一に、歩美が高校生に見えなかった。高校生にしては落ち着き過ぎ(?)。
更に、“ツナグ”に生きている人が、どうやって存在を知りえコンタクトしてくるのか
ここが最後まで曖昧模糊としていて説得力が無く、すんなり入って行けない。
しかも、ナレーションはいいのに、各キャラのセリフが恥ずかしいほど浮いていた。
多分それは不自然なほど間延びしている演出の所為かと。。

それでも、良い所を挙げるとすれば、すれ違ったまま喧嘩別れの状態で片方が死んでしまった親友達のエピソード。
これは双方の、女の子らしい嫉妬心と残酷さがどこかほろ苦く胸に迫るものがあり、
勝気な嵐を演じた橋本愛さんもよかったし、
なんの落ち度も無いのに恨みを買ってしまった御園役の大野いとさん、
彼女の最後の決意の表情は、難しいビミョウさをとても良く表現していたと思います

今まで数多くの作品を観て、どれも味わいのある存在感の八千草さんと樹木希林さんまでもが、
とてもザンネンな撮られかたで、もの凄く居心地が悪かったです

連休中のレイトでしたが、途中退席された方もいました。私もチャンスを逃した格好でしたが、
129分が嘘のよう。3時間くらいに感じてしまいましたが、
驚いたことに世間の評判はいいとか・・
う・・・・ん、、お若い方なら、純粋に感動できるのかも

テイク・ディス・ワルツ

2012-08-18 19:41:31 | the cinema (タ行)

しあわせに
鈍感なんじゃない。
さみしさに
敏感なだけ。

原題 TAKE THIS WALTZ
製作年度 2011年
製作国・地域 カナダ
上映時間 116分 映倫 R15+
脚本:監督 サラ・ポーリー
出演 ミシェル・ウィリアムズ/セス・ローゲン/ルーク・カービー/サラ・シルヴァーマン

『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』で監督デビューを果たした実力派女優のサラ・ポーリーが、監督作第2弾として放つラブストーリー
フリーランスのライターをしているマーゴ(ミシェル・ウィリアムズ)と料理本を執筆するルー(セス・ローゲン)は結婚5年目の仲むつまじい夫婦。子どものいない2人は今でも一見恋人時代と変わらなかったが、マーゴの中では漠然とした不安や物足りなさが募っていく。そんなある日、彼女は取材先で出会った好青年ダニエル(ルーク・カービー)に激しく惹かれてしまう。しかも帰宅してみると、偶然にも彼は向かいの住人だったことが判明し、次第に自分の感情が抑えがたくなっていくマーゴだったが…。


まだ記事にはしていないけど、先行上映で「アベンジャーズ」を観て、「スパイダーマン」以来連続のアクションものだったので「プロメテウス」の予定が・・・
不意にラブストーリーが観たくなり変更してみたのですが、
これはロマンチックなようで実はロマンはなく、
現実的かというと、いろいろと突っ込みたくなる―、
女性であっても好みの分かれる作品であったように思います。


結婚5年目で、子供は居ない。マーゴとルーの結婚生活は、
ルーが仕事に打ち込んでいる時は、マーゴがどんなに気を惹いても簡単にあしらわれて、、
マーゴは時間を持て余し、自分を持て余し―次第に人生の張りを失っていったのだと思うけど・・

その虚しさをいろいろと自分の精神分析をしているマーゴに、話を聞いてたダニエルが、
サラリと、でも意味あり気に「そうじゃない場合もある。」といったシーンが
あのボカシのシーンで鮮やかに蘇っちゃう

平凡で物足りない毎日を受け入れられない平凡な女の、平凡な決断。と、コトは簡単なんですが、
一歩を踏み出すことに罪悪感と好奇心を隠せない、フツウの女の葛藤を
ミシェル・ウィリアムズならではの可愛さとフツウっぽさで、丁寧に演じています

セスは男の身勝手さも内包しつつ、控えめに妻への愛情を表現するルーを好演
「気の長い冗談」は通じず・・・の所では、読めていただけに彼に肩入れしたくなります。。

新しいものもやがて古くなる。―

ラジオスターの悲劇」が流れた時は「東京ラブシネマ」の財前さんと江口さんがオーバーラップしましたが、
あのシチュエーションでこの挿入曲・・・!!その切り取り方!
マーゴの決断はともかく、その行き着く先は......と、
これは観る側の年齢、経験値によっても様々に意見が交わせそうではあります。

この作品は監督自身の主演作「死ぬまでにしたい10のこと」の影響を凄く感じました。
ダニエルのキャラクターもアンの不倫相手に似ていたように感じたし、
タイトルのテイク・ディス・ワルツが流れるシーンのガランとした部屋など、
よく似ていて、思い出しました。
アチラも女性の監督だったけど、ちょっと同じニオイを感じたのは私だけでしょうか。

観終わって唐突に思い出したのは、昨年秋に放送された恭子ちゃんの「専業主婦探偵~」で
妻の浮気を確信した新山(遠藤憲一)が芹菜に云う
不倫は始まる時が一番楽しいんだよ」でした・・・。 

トータル・リコール

2012-08-15 21:50:21 | the cinema (タ行)

なりたい自分になれる記憶、
あなたは買いますか?

原題 TOTAL RECALL
製作年度 2012年
上映時間 118分
原作 フィリップ・K・ディック
脚本 カート・ウィマー /マーク・ボンバック
監督 レン・ワイズマン
音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
出演 コリン・ファレル/ケイト・ベッキンセイル/ジェシカ・ビール/ブライアン・クランストン/ジョン・チョー/ビル・ナイ

ご存知、アーノルド・シュワルツェネッガー主演で1990年に公開された同名作品のリメイク。監督は「ダイ・ハード4.0」のレン・ワイズマン。
容易に記憶を金で手に入れることができるようになった近未来、人類は世界規模の戦争後にブリテン連邦とコロニーの二つの地域で生活していた。ある日、工場で働くダグラス(コリン・ファレル)は、記憶を買うために人工記憶センター「リコール」社に出向く。ところが彼はいきなり連邦警察官から攻撃されてしまう。そして自分の知り得なかった戦闘能力に気付き……。

シュワちゃん主演の作品が公開された1990年前後は、私の人生の中でも一番映画館から遠のいていた時期で、
シュワちゃん作品の中でも珍しくお家鑑賞でした。
しかし、その後も何度かTV放送もあり、やっぱり強烈な印象の作品で
これをリメイクというのもダイジョウブか?でしたが、
ストーリー展開のワクワクは期待できないけど(ほぼ忠実)映像的にはかなり楽しめました



世界大戦で地球の居住地域が激減し・・というところは同じでも、
舞台設定はシンプルに変えられていて、ダグラスの行動半径が地球のみというのは解りやすい。

その未来都市の造詣、混沌とした無国籍なコロニーはちょっとブレードランナーっぽいけど、
鬼嫁ローリー(ケイト・ベッキンセール)とのエア高速道路でのカーアクションとか
彼女が引き連れるシンセティックが「スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃」っぽかったりとか
SF好きのツボは押さえていて楽しめます

オリジナル版へのオマージュも忘れてないし、
夢か現実か?のキーとなるのも、チョコット変えられているけど
全体にシンプルに、解りやすくて若返ってる印象♪

キャストではナンといってもこの作品、ケイト・ベッキンセールのオニ嫁が強いっ
謎の美女のジェシカ・ビールが、時々スカちゃんに見えたのは私だけ?
あと、フラッシュフォワードのジョン・チョーの出番が少なかったのはちょっとザンネン

オリジナルのファンにとっても嬉しい、クスッとなるシーンもありますが、
シュワちゃん版を知らない若い世代だと、もっと純粋に楽しめるのは間違いないですね
とはいえ、私は結構愉しめました!

ダークナイト ライジング

2012-08-12 11:26:38 | the cinema (タ行)

伝説が、壮絶に、終わる。
原題 THE DARK KNIGHT RISES
上映時間 164分
脚本 ジョナサン・ノーラン/クリストファー・ノーラン
監督 クリストファー・ノーラン
音楽 ハンス・ジマー
出演 クリスチャン・ベイル/マイケル・ケイン/ゲイリー・オールドマン/アン・ハサウェイ/トム・ハーディ/マリオン・コティヤール/ジョセフ・ゴードン=レヴィット/モーガン・フリーマン

鬼才クリストファー・ノーラン監督が、『ダークナイト』に続いて放つアクション大作。
忙しさにかまけ、先行上映で観ながら感想が今になってしまいましたが、
164分という長さを微塵も感じさせること無く、架空の街ゴッサムシティで巻き起こる
イヤ、ノーラン監督の提示する善悪の攻防に惹き付けられてしまいます!
人々の尊敬を集めた地方検事ハービー・デントの罪を一身に被り、ゴッサム・シティから姿を消したダークナイト(=バットマン)。それから8年、ゴードン市警本部長は真実を心におさめ、街の平和のために尽力していた。そんな束の間の平和を享受していたゴッサム・シティだったが、鋼のような肉体をまとった巨漢のテロリスト“ベイン”の登場で一変してしまう。街は次々と破壊され、無法地帯と化していく。人々の心が恐怖と絶望に支配される中、ついにブルース・ウェインは自らの封印を解き、再びケープとマスクを身にまとうのだったが…。

シリーズ最終章にふさわしいストーリー展開でしたが、
まだご覧になっていらっしゃらない方は、劇場に行かれる前に、是非1作目『バットマン ビギンズ』と前作『ダークナイト』をご覧になって行かれることをおススメ。
この最終章にコレまでの事件の真相、人間関係が大きく関わった内容です。
(しかし、過去映像も少し出てきますし、まるで理解できないという訳ではありません)


舞台はジョーカーによって心理面から操られたトゥーフェイスことデント検事の殺害の罪を被り、
バットマンが人々に嫌われたまま姿を消した、それから8年後のゴッサムシティ。

愛を失い、心身ともにボロボロの億万長者のブルース・ウェインは闇に潜んでいたが、
キャットウーマンという裏の顔を持つセリ―ナ(アン・ハサウェイ)の登場で
経済的にも打撃を受け、窮地に追い込まれることとなり、
ゴッサムシティに、自分に忍び寄る破壊的な悪の存在を知る―

これまでの、善と悪、強さと弱さ、光と闇、希望と絶望、愛と裏切り
そしてその中で苦しみ悶えながら、ブルースが導き出す答えとは・・?


クリストファー・ノーラン監督のこのシリーズが、大人をも掴んで離さないのは
登場人物の心の旅路にあるのかも知れません。
前作でも感じましたが、なぜ、ノーラン監督のバットマンがクリスチャン・ベイルなのか?
今回、それが納得できる、どこまでも善人で、気弱な眼差しのクリスチャン・ベイル
この人には哀愁の、オトナの男のダークナイトが嵌っています

ヒーローとは、愛する人を守ること・・・
マスクを被れば誰でもヒーロー。誰でもバットマン・・。

裏を返せばマスクの下は生身の人間。
今回は、傷つき、信じ、騙され・・・それでも帰ってくるブルースの
人間臭さ全開で描かれます。ヒーローモノに究極、避けて通れない自己犠牲の精神も含めて。

ラストのアルフレッド(マイケル・ケイン)のくだりは、ノーラン監督の愛でしょうか、
インセプション」を思い出させますね。
そして、ジョン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)の後姿にも期待させてくれて、もう大満足でした

トリコロールに燃えて

2012-05-09 22:43:21 | the cinema (タ行)

製作年度 2004年
原題 HEAD IN THE CLOUDS
製作国 イギリス/カナダ
上映時間 121分 映倫R15+
脚本:監督 ジョン・ダイガン
出演 シャーリーズ・セロン/ペネロペ・クルス/スチュアート・タウンゼント/トーマス・クレッチマン/スティーヴン・バーコフ
1933年のある日、イギリスの貧しい学生ガイ(スチュアート・タウンゼント)は上流階級の美しい娘ギルダ(シャーリーズ・セロン)と出会い、一夜を共にする。だが、彼女はガイの求愛を受け止めることなく、新たな人生を求めて単身パリへ旅立って行った。そして3年後、ギルダからの手紙に導かれてパリに降り立ったガイは彼女と再会。しかしカメラマンとして華やかな生活を送るギルダは、パトロンとの関係を止めようとはしなかった。それでも彼女の本当の願いは、スペインの内戦を逃れてきた友人ミア(ペネロペ・クルス)、そしてガイの3人で暮らすこと。はたして、3人は同居を始め、戦争の現実に背を向け享楽的な日々を送る…。

1930年代、不穏な風が吹いてきたヨーロッパを舞台に、貧しい真面目な青年と、
14歳の時に占い師から「34歳以降の人生が見えない」と告げられてしまった女性が出会う物語。

先が見えないと言われたギルダは、その言葉によって生き急いでいるかに見える。数年後、
パリで女優やカメラマン、芸術家、と次々に活動の場を変えパトロンを持ち華やかで享楽的生活に、
社会人となっていたガイを巻き込む―。


そんなギルダと生活を共にしていたのは、スペインの内戦を逃れてきた友人のミアだったが、
ナチスの足音は次第に彼らの生活の直ぐそこまで聞こえる頃、
ガイとミアは良心に逆らえず、内戦の激化するスペインへと発って行き、
戦争が迫りくる現実から目を背け続けるギルダはパリに一人取り残される・・・

さらに数年後、世界は長い戦争へと突入して行き、
レジスタンス活動をしていたガイが、ナチス占領下のパリで目にしたギルダは―…

ほとんどの人は皆、自分の未来を知ることなく、それでも将来の不安を胸に今日を生きる。
しかも戦争のさ中であれば、いつも死への恐怖と隣り合わせであったはず。
このドラマのヒロインは、はからずも自分の寿命を予言され、以降の人生を行き急ぐ。
やりたい事には飛びつき、好きな人は自分の傍に置く。
しかし、そうしながらも自分の運命を決めたのは、結局、彼女自身だったように思う.....。
たった一度のガイとの出会い、そして、たった一人で挑んだ彼女の孤独な戦いも。

物語はガイ目線の一途な愛のドラマであるが、この作品の主人公はあくまでギルダ。
美貌でお金も才能もあるギルダの、
大切なものを捨て、人生を懸けた決断が胸を打ちます。。。
ただのメロドラマになっていないのは、見逃しがちな14歳のシーンを巧く時代に繋げていったからでしょうが、
これが結構ラストで効いていたと思います。中盤からが面白い

蛇足ながらこの作品に関しては「邦題」の方が良い様に感じましたね~。
やっぱりこの原題ではしっくりこないし、終わってみれば納得のタイトルでした。

テルマエ・ロマエ

2012-05-05 23:48:43 | the cinema (タ行)

製作年度 2012年
上映時間 108分
原作 ヤマザキマリ
脚本 武藤将吾
監督 武内英樹
音楽 住友紀人
テーマ曲:ラッセル・ワトソン『誰も寝てはならぬ』
出演 阿部寛/上戸彩/北村一輝/竹内力/宍戸開/勝矢/笹野高史/市村正親

古代ローマ帝国の浴場設計技師が現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう、ヤマザキマリの人気コミックを実写映画化
古代ローマ、アイデアに煮詰まり失業した浴場設計技師のルシウス(阿部寛)は、友人に誘われた公衆浴場でタイムスリップしてしまう。たどり着いた場所は、何と日本の銭湯。そこには「平たい顔族=日本人」がいて、彼は漫画家志望の真実(上戸彩)と出会う。ルシウスは日本の風呂の文化に感銘を受け、そこで浮かんだアイデアを古代ローマに持ち帰り一躍有名になっていくが……。

タイトルの「テルマエ・ロマエ」とは、ラテン語でローマの風呂の意味だそう。
で、主人公ルシウスはそのテルマエ(公衆浴場)の生真面目すぎる設計技師。と書くと、
阿部ちゃんのテレビドラマのヒット作、「結婚できない男」を思い出します(笑)
アチラは可愛くない建築家でしたが、あの阿部ちゃんの笑いのスタイルがお好きな方は、
コチラもドンぴしゃなんじゃないでしょうか?

我が家の男子は日頃ドラマなんぞ観ないのに、「結婚~」の阿部ちゃんには凄く嵌って、
毎週のように笑ってみていましたし、この作品は映画化の前に原作も見ていたらしく
原作は超~おもしれえよ」って言ってましたが、彼らはまだ本作を観ていません。

結論から言うと、軽い笑いが散りばめられたコメディで、
大爆笑はないけど(でも、高らかに笑い声上げてる人数名いたけど)普通に楽しい作品でした
あ、因みに私は「結婚できない~」はちっとも笑えなかったクチです(苦笑)


阿部ちゃん演じるルシウスが、古代のテルマエから、現代の日本にタイムスリップして
イチイチ日本の風呂周りにカルチャーショックを受け感動する図は確かに可笑しい(笑)し、
古代ローマの町並みは、イタリアのチネチッタまで行って撮影したんですね~。
結構ちゃんとお金かかってました。てか市村さんが出てきたらもう、舞台っぽかった。
そこにローマ人な濃い顔俳優が出てくるんですよ~。まあ、違和感なかったです(爆)
銭湯シーンは平たい顔限定なんですけどね~(笑)

で、来る時の状況は似たようなものでしたが、さて、
ルシウスが古代に帰るときは・・・?なあるほどぉ~

私はキャストと予告で、ちょっと覚悟をキメて行った感じなので(謎
普通に楽しめたところですが、前半に比べると後半は笑いどころは少ないです。明らかに。
でも、こういう作品に出会うといつも私は思うのです。
やっぱり・・・日本の漫画家は凄~~いっ☆ってね♪
もうひとつ、
日本のお風呂文化も、改めて好きだわ~~

このステキ設定に演出、キャストと、笑いのツボが合えば、相当楽しめるかもですね

タイタニック 3D

2012-04-14 01:00:41 | the cinema (タ行)

原題 TITANIC
製作年度 2012年
上映時間 194分
脚本:監督 ジェームズ・キャメロン
音楽 ジェームズ・ホーナー
出演 レオナルド・ディカプリオ/ケイト・ウィンスレット/ビリー・ゼイン/キャシー・ベイツ/フランシス・フィッシャー/バーナード・ヒル/ヴィクター・ガーバー/ビル・パクストン/グロリア・スチュアート

『アバター』のジェームズ・キャメロンが1997年に発表し、アカデミー賞作品賞ほか全11部門に輝いたパニック・ラブロマンスの新バージョン
1912年、イギリスのサウザンプトン港から豪華客船タイタニックが処女航海に出発した。上流階級の娘ローズは、母親が決めた婚約者で大資産家キャルとの船旅に気持ちが塞いでいた。一方、賭けに勝って三等の切符を手に入れた画家志望の青年ジャックは、新天地アメリカへの希望で胸を膨らませる。そんな2人は船上で運命的に出会い、お互いに強く惹かれていくのだが…。

先ず、私はディカプリオが大好きです。
なので、映画館の大スクリーンで、またこの作品が観られるというだけで嬉しかったのですが、
3Dカメラで撮ったものでなく、過去の作品を手作業で最先端のデジタル・テクノロジーで
オリジナル映像の全フレームを改めてチェックしてクリーンにするという、気の遠くなる作業で出来上がった本作品は、
実際に3D化の作業だけで製作スタッフ数300人、製作期間60週間以上といい、
人間の目、ハート、脳がなければ2Dから3Dにはできない」と監督に言わしめるその美しさと迫力で、感動を新たにしてくれるものでした

学生時代にスキューバ・ダイビングに凝り海洋学者を志望していたというジェームズ・キャメロンだからこそとも云えるプロローグ…、
海底探査の深海の雪のような浮遊物、人ごみを掻き分け進むジャックたち、
資産家たちが集うゴージャスなVIPルーム、巨大なタイタニックの心臓部ボイラー室の様子、
そして二人が出会った甲板も。その迫力と臨場感
今まで観た実写版3Dのものとは一線を画すものでした―!



港の酒場でタイタニックの3等乗船券をポーカーで手に入れたジャック・ドーソンと友人のファブリッツィオは、喜び勇んで「夢の船」タイタニックに乗船する。。「オレたちはツイてる!」
1912年4月10日、イギリス・サウザンプトン港から6日間の航海。ジャックたちは故郷アメリカに帰ることで希望に満ちていた。

一方のローズは、家名にしがみついて娘を大資産家に嫁がせることで贅沢な暮らしを続けることしか頭にない母親と、策略家で嫉妬深い婚約者との退屈な未来に絶望していた。
船尾から身を投げようとしたところを偶然甲板にいたジャックに助けられる。
一度は引き離されるも、ローズの抑圧された生活から解放するジャックは逞しい♪
ローズとともに3等船室で賑やかに繰り広げられているアイルランド人のパーティーで、
陽気に飲み、踊り、惹かれあっていきます。

お礼の意味で一等のダイニングルームのディナーに招待されるジャックを、笑いものしようという婚約者キャルの企みから救ったのは、コロラドの成金億万長者のモリー。
ここで一介の貧乏画家志望の青年ジャックは、老獪な上流階級の紳士淑女との会話を切り抜けて、
キャルのボディガードの執拗な追跡を振り切って、ジャックに導かれ、明るい自由な自分を取り戻すローズ。
そしてかねて絵を見る確かな目を持つローズは、ジャックに自分の絵を描いて欲しいと豪華船室に招き、
この時、後に問題となるダイヤモンド“ハート・オブ・ジ・オーシャン”を身に着ける…

そして誰もが絶対に沈まないと信じて疑わなかったタイタニック沈没の当日。
嫉妬に駆り立てられ、なんとかジャックを貶めたいキャルに宝石泥棒に仕立て上げられるジャックは
船底部分にある部屋で手錠に繋がれてしまう――。

乗船から4日後の14日深夜。
タイタニック号が氷山に激突。パニックに陥っていく乗客や、乗務員たち。
その救いようのない人間の残酷さの裏で、全身でお互いの為に必死の戦いを繰り広げていく2人が美しい!
お互いの持てる全ての知恵と勇気と愛で、生き抜く戦いを始めます

豪華客船の船尾で出会い、船首で愛を育み、彼らが生きるために辿り着き運命を懸けたのも船尾でした。

その時を迎えて様々に繰り広げられる100年前の乗客たちの姿を映し出していくのですが―
2200人の乗客中、1500人が海中に投げ出され
そのうち、たった一艘、救助に帰ってきたボートに助けられたのは6名だけだったという
その地獄絵図。。最後まで演奏を止めなかった楽団員。
そして静寂は訪れ…―

15年前のこの作品の公開時、まだ子供が小さく、3時間を超す映画に出かけるのも一苦労で、
リピート鑑賞は出来ませんでした。それから何度もビデオやDVDで観ましたが、
あれから15年も経って、深みと迫力を持って新たな感動を味わうことが出来て幸せでした。
当時映画館で号泣された方でも、間違いなく心震える究極の愛の物語に出会えます!
そして、恋愛モノは苦手と仰る若い男性にも、是非お一人ででもご覧になって戴きたい、
最初から最後まで、ディカプリオ演じるジャックがカッコイイのです。であります
見た目の可愛らしさよりずっと男らしいジャックの、常にローズを元気付け的を射たセリフ、
どんな窮地にも諦めない生への疾走。

今の若い方たちにも是非映画館で観て欲しいと思いました。
        私的満足度、満点 オススメ度☆☆☆☆☆

因みにIMAXでの鑑賞を予定していましたが、地元のシネコンのmasterImage3D字幕にて鑑賞~。
メガネもかけていることを忘れるほど軽く、以前のように画面が暗くなるのも軽減されて、
3時間を超える上映も苦にならず+400円。良いタイミングでの公開だったと思います。
エンドロールが完全に終わるまで、誰も席を立ちませんでした

ドライヴ

2012-04-05 22:16:53 | the cinema (タ行)

原題 DRIVE
製作年度 2011年
上映時間 100分 映倫 R15+
原作 ジェイムズ・サリス
監督 ニコラス・ウィンディング・レフン
出演 ライアン・ゴズリング/キャリー・マリガン/ブライアン・クランストン/クリスティナ・ヘンドリックス/ロン・パールマン/オスカー・アイザック/アルバート・ブルックス

天才的なドライブテクを武器に、昼は映画のカースタント、夜は強盗逃し専門の運転手をしているドライバー(ライアン・ゴズリング)。ドライバーはアイリーン(キャリー・マリガン)にひそかに思いを寄せていたが、彼女には服役中の夫スタンダード(オスカー・アイザック)がいた。ある日、服役から戻ってきたスタンダードがガレージで血まみれで倒れている姿をドライバーが目撃し……。

先ず始まって直ぐに目に飛び込んできた映倫 R15+にひえぇぇぇ~聞いてないよ~でした
うそ~ん、、そうなの~ぉぉぉ・・でしたが、まあ、心の準備ができたのでよしと思う事にして
覚悟して観ましたが、ちょっと目をつぶったのは2回だけ、後は大丈夫でした

主人公が"天才的なドライブテクを武器に―”というところで、「トランスポーター」っぽい雰囲気なんだろうと勝手に思ってた私、、
なのでアクションシーンもあんなにグロいとは思わず、ちょっとビビリましたが、
主人公に名前もなく、同じアパートに住む母子に心の安らぎを覚え、事件に巻き込まれていく展開&
裏社会絡みの流れは、どちらかというと「アジョシ」の方が雰囲気は近いかも知れません。

ドライバーの男に関しては、名前もないし、
自動車修理工場で働く孤独で寡黙な男だが、一匹狼でやっていけるだけあって実はケンカも強い。
地味に、目立たないように暮らしていた彼が、同じアパートに住む、
同じようにちょっと寂しげな人妻に惹かれていき・・・―で、
物語は至ってシンプル。

ドライバーが惹かれた女の夫は、スタンダードだなんて(笑)中途半端な男だけれど根っからの悪党ではないが、
その中途半端さがアクに付け入られ、妻子を危険に曝す。
男はそれを守りたい…―
ここまでもが急展開過ぎて、ちょっと命知らずにも程があるわって感じなんだけど、
謎めいた雰囲気のドライバー・ライアンは、
静かに決心、淡々と粛々とコトの収束に向けて仕事をこなして行くんです。
その、要らないところはバッサリ切り捨てているぐらいの単純さがカッコイイ

昔から、この手の男は、男性の憧れるヒーロー像なのか。男のロマン?たとえば昔の高倉健サンとかみたいな?(笑)
なので、コレは男性にオススメの作品ですが、ライアン・ゴズリングいい雰囲気なので
バイオレンスシーン大丈夫であれば、女性も楽しめると思います。

TIME/タイム

2012-02-19 12:17:19 | the cinema (タ行)

全ての人類は25歳で
成長が止まる

原題 IN TIME
製作年度 2011年
上映時間 109分
監督/脚本/制作 アンドリュー・ニコル
音楽 クレイグ・アームストロング
出演 ジャスティン・ティンバーレイク/アマンダ・セイフライド/アレックス・ペティファー/キリアン・マーフィ/ヴィンセント・カーシーザー/マット・ボマー/オリヴィア・ワイルド

斬新な発想で時間に支配された究極の格差社会を描き出す近未来を舞台にしたアクション・サスペンス
科学技術が進歩したことにより老化現象を解決した近未来、25歳で生体の成長が止まると余命はあと1年という社会が構築されていた。富裕層は寿命を気にしなくていい一方、貧しい人々は寿命を延ばすためにあくせく働き続けなければならなかった。貧しい青年のウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、時間と引き換えに裕福な男性を殺した容疑を掛けられ、追われる身となってしまい……。

私的に今月の目玉だった作品,観てきました♪
いつものように、劇場予告を数回観ただけで殆ど情報を持たずに行ってきました。
期待したほどではなかったけど、普通に楽しめました。

全ての人の成長は25歳で止まるから、この世界には一見老人はいない。
紙幣は存在せず、唯一の通貨が“時間”。なので、彼らは全ての支払いを余命でしなければならないから、
余命を延ばすために働き、働いている間もボディ・クロックは減り続け、、
だからスラム・ゾーンの人々は全員が早歩きしている。
まさに時は金なりという、その設定は面白かった!


ある日、スラム・ゾーンに住む青年ウィルがギャングから富裕ゾーンからやってきた男を助け、
116年という時間を譲り受けることから物語は動き始める―のだけれど、
後半に行くに従ってなんだかとっても雑な展開に・・・

ガタカ」のアンドリュー・ニコル監督だし、斬新なアイディアの上に
今度はどんな人間模様を映し出すのか、とっても期待したんですが、
主人公のキャラの所為か、「ガタカ」のような緊張感も臨場感も伝わってはこず・・・
これはキャストの演技の所為ではなく、ひたすら肝心なところの設定が雑な為、という感じです。

この世界ではスラム・ゾーンの人たちは時間に追われ悪さをするヒマもないという事なのか、
金融機関のセキュリティの甘さが作品の印象を一瞬で平凡にしてしまってました。

アレックスくんも出ていたのは知らず、そこは嬉しい誤算だったけど、
彼の役も、キリアン・マーフィの役もちょっと悪が物足りないと思ったのは私だけ?
アクションシーンも余り無く、唯一のバトルが・・アレですから拍子抜けです。。

途中から、「イキガミ」が過ぎりましたが、あちらの方がよっぽどスリリングで、
ドラマとしても感情に訴えてくるものがあってよほどよかったと思いました。

珍しく子供がデートで観にいくというのですが、デートムービーとしてはいいのかも
物足りなさは爽やかさに変換できるかも~

デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-

2012-01-18 21:27:06 | the cinema (タ行)

この真実に、ついてこれるか。
原題 THE DEVIL'S DOUBLE
製作年度 2011年
製作国・地域 ベルギー
上映時間 109分 映倫 R18+
原作 ラティフ・ヤヒア
脚本 マイケル・トーマス
監督 リー・タマホリ
出演 ドミニク・クーパー/リュディヴィーヌ・サニエ/ラード・ラウィ/フィリップ・クァスト

イラクの独裁者サダム・フセインの息子、ウダイの影武者だったラティフ・ヤヒアの自伝を映画化した衝撃作
家族を愛し、明るい未来が約束されていたはずの青年ラティフ・ヤヒア。しかしある日、狂気のプリンスと恐れられたウダイから自分の影武者になることを命じられる。家族を人質に取られたラティフに選択の余地はなかった。こうして彼は、ウダイの想像を絶する狂気の日常を目の当たりにしていくことになるのだが…。

コチラは予告を数回観ていたんですが、その時から私の中のセコムが作動し(笑)
観る予定はなかったんですが、「ヒミズ」に間に合わず、エイッとばかりに観てきました。
予想通り痛いシーンはありましたが、すっかり引き込まれて観ていました。面白かったです。

イラクの独裁者サダム・フセインの長男ウダイ・フセインは鬼畜でした。

長い間イラクを支配してきた父親の権力を笠に、殺人、強姦などあらゆる犯罪を犯し、父親のサダム・フセインでさえ、「生まれた時に殺しておけばよかった」と言ったほどの狂気のウダイに、
超進学校で同級生だったというラティフ。その当時から似ているといわれていたらしい。。。
その出会いがなければ、或いはラティフは青年になってからウダイに呼び出されることもなく、
家族とともに幸せな人生を送っていたのかもしれない。

ダブル(影武者)になるという事は、自分の人生を消し、その悪魔の人生を歩くこと。
それを受け入れられるほどラティフは諦めのいい柔な男じゃなかったから、
見ているコチラの心臓はいつもバクバク!

この、全く性格の違う二人の男を演じたドミニク・クーパーは「マンマ・ミーア! 」で新郎、
ある公爵夫人の生涯」でキーラの恋のお相手でしたが、今回180度イメージの違う濃いお顔
痛くなりそうなほど目を剥いてウダイに反抗するラティフは、「スターリングラード」の頃の
ジュードを思い起こさせます。目元が!

原作者であり実際に4年間もウダイのダブルをし、その後亡命したラティフ・ヤヒアさんの
来日時のインタビュー記事をみて、この映画の60~70%は原作に沿ったものだと知り、
更に劇中のバイオレンスシーンは当初の予定の10~20%程度になっていると知って、
現実はいかに狂気の世界だったのか、想像もしたくないです・・・。

惨かったり腹が立つシーンの連続でしたが、
なんといっても、危険を察知して逃げる高校生と、晴れの日の惨劇が許せない......

どこからどこまでが事実だったか、
事実は映画に出来ないって事のようですが、ラストはちょっとハリウッド的!
でも――、そうでなくっちゃ

監督は『007/ダイ・アナザー・デイ』のリー・タマホリですので、惨忍、イタイだけではない
スリルとサスペンスもあり、面白かったです。覚悟してどうぞ

探偵はBARにいる

2011-09-11 16:54:55 | the cinema (タ行)
何かあったら
電話してくれ。

製作年度 2011年
上映時間 125分
原作 東直己『バーにかかってきた電話』(ハヤカワ文庫刊)
脚本 古沢良太/須藤泰司
監督 橋本一
出演 大泉洋/松田龍平/小雪/田口トモロヲ/波岡一喜/有薗芳記/松重豊/高嶋政伸/榊英雄/片桐竜次/本宮泰風/野村周平/竹下景子/石橋蓮司/西田敏行

札幌在住の作家・東直己の“ススキノ探偵シリーズ”第2作『バーにかかってきた電話』を基に大泉洋と松田龍平主演で映画化したハードボイルド・エンタテインメント・ミステリー。
札幌のススキノでグータラな男・高田を相棒に探偵稼業を営む“俺”。携帯電話を持たない彼との連絡手段は、もっぱら彼が入り浸るBAR“ケラーオオハタ”の黒電話。ある夜、その黒電話に“コンドウキョウコ”と名乗る女からの奇妙な依頼が舞い込む。いぶかしく思いながらも、簡単な依頼と引き受けてしまった探偵。案の定、その筋の男に拉致されて危うく死にかける。腹の虫が収まらない探偵は、キョウコの依頼とは関係なく、報復へと動き出す。調べを進めていく探偵は、その過程で謎の美女・沙織を巡る不可解な人間関係と陰謀の匂い渦巻く複数の事件に行き当たるのだが…。

昨日の初日はせっかくの地元シネコンのサービスデイなので、
友人も観たいといっていた本作、監督と脚本家だけチェックして行って来ました。
原作は知らないけれど、脚本が『キサラギ』の原作者だし、大ハズレはないと思ったのですが、
予想通り、愉しめました♪

雑居ビルの地下BAR、探偵“俺”の語り、、無口なマスター、、、いいねぇ~
昔夢中で読んだH.チェイスやR.チャンドラーの世界に近いわっ
ハードボイルドったらマティーニよバーボンよと思っていたけど、
ここで絶対あれが出てくるわよね?だって小雪が出てるんだもん~♪
ウィスキー~はお好きでしょう~~ぅと、アノメロディーが!!!......流れません
しかも!途中でトリスなコまで顔出し(笑)
なんかもう、展開も結末も解ったから一杯作ってくれと言う感じなります

ススキノの歓楽街を舞台に、
孤独とは縁遠い大泉・探偵(笑)が、謎の依頼人コンドウキョウコの電話によって
事件の真相に迫っていくストーリーは、どことなく昭和テイスト。
序盤の大物を祝うパーティで、久々歌声を披露したマキちゃんが余計にそういうイメージを植えつけたのかも(笑)時計を止めて
(・・・にしても、この方の名前を知ってるひとがどのくらい観客にいたの?(爆)

キサラギ』に負けない登場人物のキャラ!
トモロヲさん、いい味出してます!もっと観ていたかった~♪
現在放送中の「陽はまた昇る」では東野を支える副教官の浪岡くんステキな壊れ方~
思わず「鬼太郎か?!」「韓タレか?・・」と突っ込みたくなる高嶋サンのヘアーに、怖さより可笑しさの方がこみ上げてきて(爆)スミマセン!あんなに怖いのに笑っちゃって
だってよくK-POPや韓ドラの男の子に多いんですもん黒髪でアノヘア。。最新ウォンビンもあんな髪してたっけ

こち亀』はレギュラー陣がコメディ担当でゲストキャストはシリアス担当でしたが、
コチラはほぼ逆??
アクションシーンとか、かなりヤバイシーン(R-12指定)があっても、どこかコミカルなんですね~。
“俺”の朝食がゆで卵じゃなく、ナポリタンだったせいなのかなー?



上の画像のぽんこつビュート高田くんの愛車の中でのお約束とか
“俺”の朝の日課に登場するきもいお嬢さんとか、
ピンチの時の切り抜け方とか、
決して起こって欲しくないけど(笑)なんとなく仕方ないよね~みたいなとこも
安心して観ていらるのがいいです♪
この“俺”&“相棒”コンビ、もしかしたらシリーズ化?あるかも知れないですね、期待します♪


最後に、小雪さんもはまり役でした
彼女にはこういう愛に対して男前な生き様をみせる役が似合いますよね~

ドラゴン・キングダム

2011-06-11 00:37:23 | the cinema (タ行)
製作年2008年
製作国アメリカ/中国
内容時間105分
脚本 ジョン・フスコ
監督 ロブ・ミンコフ
製作総指揮 リンウッド・スピンクス / ラファエラ・デ・ラウレンティス
アクション監督 ユエン・ウーピン
音楽 デヴィッド・バックリー
出演 ジャッキー・チェン/ジェット・リー/マイケル・アンガラノ/リー・ビンビン/リウ・イーフェイ/コリン・チョウ/モーガン・ベンワー

現代に暮らすカンフーオタク少年が、古代の帝国で巨悪に立ち向かうアドベンチャー大作。監督は『スチュアート・リトル』シリーズのロブ・ミンコフ
カンフーマニアで、孫悟空を夢見る17歳のジェイソン(マイケル・アンガラノ)。ある日チャイナタウンでギャングに追われた彼は、次の瞬間古代中国のとある村で目を覚ます。大酒飲みの男ルー・ヤン(ジャッキー・チェン)に危機を救われたジェイソンは、やがて白馬に乗ったサイレント・モンク(ジェット・リー)に出会い……。

疲れていた深夜、
同じくバイト帰りで疲れていた子供と、何気なく見ていたのですが・・・
これがけっこう面白かったのです~~!!
こういうアジアのアクション映画は付き合ってくれる人もいないので見逃していましたが
残忍さもグロも無く、家族でも楽しめる楽しい作品になっていました

へタレなカンフーオタクのアメリカ少年が、伝説の如意棒に導かれ、
古代中国にタイムスリップ、無敵の帝国キングダムを目指すことになる。

いきなり見知らぬ地で襲われるが、運良くメチャ強いカンフーの使い手のルーヤンに救われ、
悪の将軍ジェイド(コリン・チョウ)によってその時代の人々は苦しめられていること、
平和をもたらす"導かれし者"が、将軍の呪いによって500年前に石にされた孫悟空の如意棒によって
解かれるという話をして聞かせる。

が、将軍の指し向けた刺客から狙われる二人を女戦士ゴールデン・スパロウが助けるも、
ヘタレな"導かれし者"は、やすやすとサイレント・モンクに如意棒を盗られ――

となるからには、このままではイカンとばかりにカンフーを学ぶ。

いや~~!ここで、酔拳vs少林拳ですよ♪
この作品のアクション監督が「ドランク・モンキー/酔拳」の監督なんですよね~。
もう、ここは本当に凄い!魅入るばかりです。
リズミカルでキレのいいジャッキーとジェット・リーのアクションは、もうただ美しい!楽しい!

他にも     
白髪魔女(リー・ビンビン)vs女戦士ゴールデン・スパロウ(リウ・イーフェイ)のバトルも迫力があり、
不老不死の薬とか、翡翠の矢とか、
ハリウッド映画でありながらいかにも東洋的なアイテムも,
ベタだけど懐かしい香港映画の雰囲気にマッチ

古代中国ではすっかり主役の座を4人に持っていかれたジェイソンでしたが、
ラストも香港映画テイストだと思え、爽やかでした~♪

翡翠の矢を髪に挿し、ジェイソンを助けるスパロウ役の女優さんリウ・イーフェイちゃんは、
チェン・ボーリンくんの「五月之恋」の相手役の子だったんですね
ウチの子供は他にもアクション映画に出てるのなら観たいと、結構お気に入りでした

太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-

2011-02-25 21:45:41 | the cinema (タ行)
生きて、
日本に帰ろう──

製作年度 2011年
上映時間 128分
原作 ドン・ジョーンズ 『タッポーチョ「敵ながら天晴」大場隊の勇戦512日』
脚本 西岡琢也/グレゴリー・マルケット/チェリン・グラック
監督 平山秀幸
音楽 加古隆
出演 竹野内豊/ショーン・マッゴーワン/井上真央/山田孝之/中嶋朋子/岡田義徳/板尾創路/光石研.柄本時生/近藤芳正/阿部サダヲ/唐沢寿明

日本の歴史の教科書には載ることのなかった、太平洋戦争の激戦地サイパン島で、たった47人の兵力で4万5,000人ものアメリカ軍を翻弄(ほんろう)し続け、アメリカ軍から恐れられた実在の日本人・大場栄大尉の実話を映画化した戦争ドラマ。
1944年。日本軍にとっての重要拠点であるサイパン島は、圧倒的な物量に勝るアメリカ軍の前に、陥落寸前まで追い込まれていた。そしてついに、サイパン守備隊幹部は日本軍玉砕命令を発令する。そんな中、玉砕を覚悟しながらも生き延びた大場栄大尉は、無駄死にすることなくアメリカ軍への抵抗を続けることを決意する。そんな彼のもとには、その人望を慕って、上官を失った兵士や民間人たちが集まってくる。やがて彼らは、サイパン島最高峰タッポーチョ山に潜み、ゲリラ戦を展開していく。その統率された部隊に翻弄されるアメリカ軍は、大場大尉を“フォックス”と呼び、警戒を強めていくが…。

記事アップが遅くなりましたが、公開初日に行ってきました。
キャストはもちろん、制作スタッフも全員が戦争を知らない世代だったといいますが、戦後が遠くなっていく今、
歴史の1ページを語り継いでいく作品になっていたと思います。

当事実際にこのサイパン戦で、アメリカ軍海兵隊員として戦っていた原作者は、
戦後20年経って、突如大庭大尉の家に電話をかけ、この戦いを本にして後世に語り継ぎたいと働きかけ、
口を閉ざす大庭さんに賛同を得るまで毎年来日されたのだと言います。

この映画公開の直前に、密着300日 実録太平洋の奇跡という番組の中で、
撮影に入る前、竹野内さんがサイパンの現地に入っていかれたレポと、大場さんのお宅にいかれた様子などが流され、
その時に、原作者と共にサイパンを訪ねられた大場さんの実際の写真が映りました。

この映画をご覧になれば分かると思いますが、
終戦間近の、圧倒的チカラの差を感じながら、飲まず食わずに近い日本側を束ねていくことが、
どんなに重いことだったか。
それができたのは何故、何の為だったのか――
主演の竹野内さんが、架空のヒーローではない、実在の人物を演じるという強い意志が感じられる作品になっていたと思います。

ロケは体感温度50度にもなる中で、重い装備を身に着けて、実際の爆薬を浴びながらという過酷さで、
その時のインタビューに、「水を飲めたから。」そうでなければ立てなかったと言葉少なに答えていました。
実際、バンザイ突撃があったのは真夏の7月7日。
その後の512日、一日として日本人は心行くまで水を飲むことはなかったのですから。
そういう過酷な状況にあって、一日毎に役に入っていかれるスタッフやキャスト、なのですが、
これは2時間の中に、アメリカ側からの目線も入っているので、
実質、2時間弱の中に、彼らの戦いを描いたのはわずかなエピソードになっていたのが少し残念です。

生キテ虜囚ノ辱メヲ受ケズ

戦争を知らない子供たちのために、当事の日本人がどのような精神教育を受けていたのか?先ず、ここから映していかねば伝わらないこと。
そいういうことも含めて、日本の敗戦を信じられない者、生き恥を晒せない軍人の教えなどを描きつつ、
実際の戦争とはどういうものなのかを教えてくれています。

戦争における自分達軍人の使命は、一人でも多くの敵を倒すこと
としていた大庭大尉が、
一人でも多くの命を護ることに切り替えたあたりから、第二の彼の闘いが始まったのがよく解ります。

何処かでもうダメなんじゃないかと思いながら、兵士達は日本が負けることなんか考えられなかった時。
降伏して、捕虜になるぐらいだったら死んだ方がいいのか?
そういう彼らを支えていた日本人としての誇りを持ったままの帰還の蔭に、嘗て教師として生徒を指導していた彼が、上官として導き出した決断は、
その場面を整えたところも、この大庭大尉がただ真面目なだけの人物ではないということを証明するような、素晴しいシーンですが、
原作によるともっと詳しくこの投降前日のことが語られているようです。コチラで、、。


親が戦争に行った世代でいながら、その親はあまり語りたがらなかったという私のような者でさえ、
もう日ごろは戦争についてもどこか遠くの国で起きていることとしてしまっています。

先のドキュメント番組で竹野内さんも仰っていましたが、これは(戦争の現実)文字や言葉では伝わらないものだと。
汗や泥にまみれ、不衛生な環境の中でも誰かのために生き抜いていく、本当は普通の人たちの姿・・・。
日本のために命を捨てないで、これからの日本のためにその命を使おう。と決めた47名は、普通の人たちだったのです。
やっぱり山田君は上手い♪
元ヤクザ「サイパンタイガー」と呼ばれていた堀内今朝松

土曜でしたのでお孫さんと来ていらっしゃるご夫婦の姿もありました。
知られざる戦争の悲惨な実態を、飾ることのない誠実さで描いた作品であると思います。
ぜひ、いろんな世代の多くの方に観ていただきたいと思いました。

そして、私が最も感動した『歩兵の本領』を唄いながら身奇麗にした47名の大庭隊が堂々の行進をしてアメリカ兵の前に進んでいくシーンをみて、
こんな時代の日本に生きる若い方達にも、何事かを感じて欲しいとも思ったのでした。



ディープエンド・オブ・オーシャン

2011-02-08 01:38:16 | the cinema (タ行)
原題 THE DEEP END OF THE OCEAN
製作年度 1999年
製作国・地域 アメリカ
上映時間 108分
原作 ジャクリン・ミチャード
脚本 スティーヴン・シフ
監督 ウール・グロスバード
出演 ミシェル・ファイファー/トリート・ウィリアムズ/ウーピー・ゴールドバーグ/ジョナサン・ジャクソン/コリー・バック/ライアン・メリマン

先日TV放送されたものをなんとなく録画しておいて大正解。
108分という時間の中に、女性としても、母としても、かつて兄弟のいた子供としても、、
胸に迫るドラマになっていました。とても良かったです♪
1988年、ウィスコシンシン州マディソン。写真家のベス(ミシェル・ファイファー)はレストランの支配人の夫パット(トリート・ウィリアムス)に見送られ、7歳のヴィンセントと3歳のベン、赤ん坊のケリーを連れて高校の同窓会に出席。ところが、少し目を離したすきにベンが姿を消し、警察の捜査もむなしく、ベンは発見されなかった
9年後。シカゴで暮らすようになった一家の前に芝刈りのバイトの少年サム(ライアン・メリマン)が訪れる。なんと彼は12歳になったベンのモンタージュ写真とそっくりだった。


オープニングの、ハイテンションなべスと、気遣いを見せる優しい夫に対して、
子供たちは親の付き合いでの旅行に乗り気ではない。
7歳のヴィンセントは父親とともに残りたがっていた・・・
が、それでも急かされるままかくれんぼ中の弟を探し出し、無邪気な弟を抱き上げる―。

ベスの異常なまでのテンションの高さに、仕事を持ちながら育児をこなす主婦の現実逃避みたいなものを感じたのは
私だけだろうか。
とにかく、心ココに在らずという浮かれた気分のベスのテンションは現地に着いても下がることはなく、
正直、子供は見えていなかった勢い。

混雑する同窓会の受付をベスが一人で済ませる、そのわずかな間に、3歳のベンはいなくなり、
7歳のヴィンセントはひとりでいた。。。。

そして捜査が始まり、ベスは――

ここまでで十分過ぎるほどミシェル・ファイファーのベスは、
やっぱり気持ちエキセントリックな女性というキャラで、コメカミに青筋たてての熱演。
落ち着きのない主婦の姿を印象付けています。

ベスは深い喪失感を胸に、もう、、テンションの上がることはない生活に、家族もどこか寒々しい。
それでもなんとか生きて、9年後―。この一家は引越し、
そこでサムに遭い、
やがて新たな試練を突きつけられることになります。
そしてここからが本題なのですが、ここまでもミステリアスだったし、あまり余計な情報は持たずに、
このどこにでもいる欠点もある、普通の夫婦の苦悩する姿に、いろんな想いを馳せながら、
見守るのがいいと思います。

完璧な女なんていない。完璧な夫もいない。だけど――
親になったら、子供の目をみるのが自分の都合だけであってはいけない。
短い導入部に、ちゃんとこの家族の今が描けているから、特に感情移入しなくても、
その後に続く展開に興味を持って見守っていけるのではないかと思います。

ウォーク・ザ・ライン~君につづく道」は残されたのは弟でした。
あの空をおぼえてる」では兄が残ってしまいました。
つぐない」でウソをついたのは思春期の妹。と、
いろんな作品の家族が脳裏を過ぎる作品でした

幼少期の子役2人も可愛かったですが、
少年期を演じたヴィンセント役ジョナサン・ジャクソンが印象に残りました。
繊細で陰のある表情は、ジェームズ・ディーンやジェーム・ズフランコを若くしたようでもあり、
「ライディング・ザ・ブレット」(未見)で主役を演じて以降スクリーンから遠ざかっているのは残念です。

個人的には突っ込みどころもいくつかありましたが、
べスとプリス刑事の絡みはちょっとわざとらしい感じで、そこよりもっと、ぎこちない家族の数週間を描いて欲しかったところですが、
普通の暮らしの中にある"魔の時間"その一瞬の重みを感じると共に、
それを意味のあるものにしていく、兄弟のラストが良かったです