to Heart

~その時がくるまでのひとりごと

レスラー

2009-07-23 21:46:22 | the cinema (ラ・ワ行)
人生は過酷である、ゆえに美しい。
原題 THE WRESTLER
製作年度 2008年
上映時間 109分 映倫 R-15
監督 ダーレン・アロノフスキー
主題歌 ブルース・スプリングスティーン
出演 ミッキー・ローク/マリサ・トメイ/エヴァン・レイチェル・ウッド/マーク・マーゴリス

ミッキー・ロークが、かつて栄光のスポットライトを浴びた人気プロレスラーの孤独な後半生を、自らの波瀾万丈の俳優人生と重ね合わせて哀愁いっぱいに熱演し賞賛された感動の人生ドラマ。
かつては人気を極めたものの今では落ち目のレスラー、ランディ(ミッキー・ローク)。ある日、ステロイドの副作用のために心臓発作を起こし、レスラー生命を絶たれてしまう。家族とはうまくいかずストリッパーのキャシディ(マリサ・トメイ)にも振られ、孤独に打ちひしがれる中で、ランディは再びリングに上がる決意をする。(シネマトゥデイ)

6月に公開されていたのに劇場に行けないまま、気付けば地元ではもうやってなくて
やっと銀座まで行けました。滑り込みセーフです。

全世界の映画賞54冠に輝いたというミッキー・ロークのレスラーを観て来ました!

嘗ては栄光を味わい、
老いて今全てを失い、孤独を味わっている男―ミッキー・ロークはまり役!

80年代にプロレス界のヒーローとして人気を博したランディ・ロビンソン。
20年後の今でも老体に鞭打ち、ステロイドを常用し、現役に拘ってやってきたが
リングを降りれば満身創痍の身体を休めるトレーラーハウスの家賃にも事欠く生活。
スーパーのアルバイトをし食いつないでいるが、
絶頂期のヘアにこだわり髪を染めパーマをかけ、日焼けサロンに通う(笑)
老いたりといえど、大真面目にイメージを大事にしている。

日本ではどうなのか、プロレス興行の舞台裏もテンポよく描かれて、
控え室のヒーロー役とヒールの会話がいかにもプロらしい。

カメラはずっと独りのランディの背中を追っていく。

娘に接する時、恋するキャシディに会う時、
そして家族のような仲間と会う時以外・・・。

恋をして娘が出来たはず―。
そして今また恋をし、心を通わせたはず・・・。
だけど、サイン会や試合のスケジュールは忘れることはないけど、
肝心な時に家族の期待を裏切る男。父親になれない男。こういう男って確かにいる。

そんな不器用な愛すべきダメ男を、
夢を見続ける彼の迷いや後悔や、孤独。そして愛情を、
ミッキー・ロークが魅力的に演じています。
そんなミッキーに主題歌を提供したブルース・スプリングスティーンの曲がまた良い!

Bruce Springsteen - The Wrestler

これは(私も泣けましたが)男の泣ける映画ではないでしょうか。
心に滲みる作品でした