上映時間 119分
原作 筒井哲也『予告犯』(集英社YJCジャンプ改)
脚本 林民夫
監督 中村義洋
出演 生田斗真/戸田恵梨香/鈴木亮平/濱田岳/荒川良々/宅間孝行/窪田正孝/福山康平/田中圭/滝藤賢一/本田博太郎/小日向文世
ある日、新聞紙を被った男がネット上で、集団食中毒を起こした食品加工会社に対する制裁を予告する。翌日、確かにそれは実行された。その後も、法律では裁かれない不正義に対する制裁の予告とその実行が繰り返され、マスコミも巻き込んで社会現象化していく。ネット犯罪を取り締まる警視庁サイバー犯罪対策課の吉野絵里香は、通称“シンブンシ”と呼ばれるこの予告犯を追い詰めるべく懸命の捜査を続ける。そしてシンブンシが単独犯ではなく、複数犯であることを突き止める絵里香だったが…。
法では裁けぬ悪や罪をネット上で暴露し、その対象への制裁を予告しては実行する
謎の予告犯シンブンシとエリート捜査官の攻防―
原作を全く知らない友人と観てきましたが、
予告の不気味さとは裏腹な、中村監督らしい眼差しを感じる作品でした。
IT企業で陰湿ないじめに遭い体調を壊した奥田宏明は、その時の入院という空白の期間を理由に
なかなか再就職が出来ずに所持金も無くなったそんな時、カンサイに声を掛けられて
痛みを知る仲間と出会う―…
食い物の扱いを知らないやつらに火を通す!
度を越したイタズラ動画をアップした飲食店店員にはどんな制裁を加えるのか、
強姦事件の被害者に対して自業自得とつぶやいた男子大学生には?
入社希望の男性の面接の公開生放送で揶揄した面接官には?!
何れもこの数年、ケイタイの普及によって身近になったSNSの引き起こした
現実にも繰り返された社会問題だけど、
その動画サイトを利用して″シンブンシ″たちは予告し、
制裁を加え、足跡を残す。。。
誰でも簡単に動画が投稿でき、それを安易に拡散できる現状。
悪意のある記事や動画を面白がり嘲笑うひとは、自身に悪の根が張っている人。
同じ理由から、
虐げられた人に共感し、味方になりたいと動く人は、、痛みを知る、、そんな人――
派遣斬り、産業廃棄物、SNS、模倣犯、、、最近の社会現象を反映しています…が、
「勘違いするなよ、これは・・・」という、予告のシンブンシの台詞が気になってました。
果たして彼らはネットで神様キブンに浸りたかったのか?
本当に拾いたかった"声″とは?
「アヒルと鴨~」「ゴールデンスランバー」「フィッシュストーリー」とともに、
原作者、舞台背景などは違っても、同じ中村監督の社会に対する目線と、
弱者の中にある小さな消せない善意、優しい正義を感じる作品でした
いまどき、IT関連会社でこんな酷いとこあるのかな。
職安の人ってあんなに冷たいのかな。とか、目を疑うことばかりで~
極端に描いてるだけ?とも思ったけど
実際臓器売ってお金作る貧しい人もいるし・・・
弱者にきちんと寄り添える監督の温かさがあったから最後まで観れたかな・・・
予告とかではもっともっと大きなことをしでかすのかと思ってたので、全く違う方向性には戸惑ってしまった。
子供の社会のイジメも、子供らしくない陰湿さがあるけど、
このIT企業のイジメって、精神年齢いくつよ?って感じだったね~。
確かに極端に解り易く描いてるんだろうけど、現実のイジメはもっと陰湿で分かりにくいかもね。
>予告とかではもっともっと大きなことをしでかすのかと思ってたので
・・・そうなんですよねぇ、、、
最後にきて、「あ、コレ中村監督だった~」と
合点がいったような有様でした
…それがどうした、という話ですけども。
なんかねー、もっと、みんな幸せになれる社会にならないものかと。
あ、ほんとだあ~
恭子ちゃんのドラマ「S.O.S」で彼女の演じるヒロインが言うの
「幸せな気持ちって伝染するよ」で、不幸なキモチのチンピラに絡まれるの、、
幸せなキモチの感染力が、不幸な感染力に負けないで欲しいと思いました。。。
弱者の中にある小さな消せない善意、優しい正義を感じる作品でした
まさにこれですよ!
中村監督の弱いものに優しい視線がいつも大好き!
どんな作品でも優しさが溢れる感じが好きです。
この映画も大好き^^
中村監督作品でまず外れたことがないです。
監督のメッセージが滲みてくるラストに
いつも温かいキモチでちょっと切ないものを背負って家路に就く感じですよね~