失うものは何もない・・・すべては心のままに生きること。
恥ずべきことのない人生。
原題:A DESTINY OF HER OWN
原作 マーガレット・ローゼンタール ■自伝「The Honest Courtesan」
脚本 ジェニーン・ドミニー
監督 マーシャル・ハースコビッツ
音楽 ジョージ・フェントン
出演 キャサリーン・マコーマック/ルーファス・シーウェル/オリバー・ブラット/モイラ・ケリー/ナオミ・ワッツ/ジャクリーン・ビセット/ジェーク・ウェバー/サイモン・ダットン/ピーター・アイアー
「恋におちたシェイクスピア」の製作プロが姉妹編として送り出した実在の詩人・ベロニカ・フランコの華麗な半生を映画化したもの。
女性は男性の所有物だった16世紀ベネチア。青年貴族マルコ(ルーファス・シーウェル)を愛するベロニカ(キャサリーン・マコーマック)は身分の違いから彼との結婚は叶わず、彼を愛する唯一の手段、コーティザン(高級娼婦)の道を選ぶ。国王や最高位の男性の相手を務めるべく、洗練された身のこなしから、教養まで身につけ、魅惑の女性へと変貌を遂げたベロニカ。やがてベネチアは戦争の危機に巻き込まれ、仏国王アンリIII世を招き援助を求めた。そこでベロニカは国王直々に指名を受ける。ベネチアの運命を背負い、国王の下へ向かうベロニカを待ち受けていたのは――。
歴史を変えたのは名もなきひとりの娼婦だった――ベロニカ・フランコ。
ただ一人の愛する男との結婚も持参金がなくては叶わず、
家族を支えるため、何より愛する男と結ばれるため、コーティザンの道を選んだ女性――。
様々な偏見や嫉妬、屈辱に、勇気と知性で立ち向かい、切り抜けたベロニカの生きる姿勢に、
胸が熱くなります。
この時代の作品「エリザベス」「恋におちたシェークスピア」と3作続けて観ましたが、
なかでも一番ドラマチック素敵な作品でした
「恋におちたシェイクスピア」は1593年のロンドンが舞台。
コチラは1583年の水の都ベネチアが舞台で、
同じく中世のべネチアが舞台の「カサノバ」とその緩い雰囲気は酷似している。
街中を流れる運河、ゴンドラから好きな女性に様々にアプローチをかける男性たち。
のどかで淫らなムードが漂ってはいても、そこに歴然と女性蔑視や身分の差は存在していて、
あの恐ろしい宗教裁判(「カサノバ」でもありました)も勿論。
ベロニカにコーティザン(=高級娼婦)への道を薦め、自ら手ほどきをする母パオラ(ジャクリーン・ビセット)のコーチ振りに
生半可でない、コーティザンとしての覚悟と道のりを思い知らされるシーンもあり、
ドキリとさせられますが、容易いことではないリアルさをもって描かれます。
それほどにベネチアのコーティザンは、体を売っても王様や最高位の男性のパートナーも務める為、
対等に渡り合っていけるだけの教養、身のこなしや礼儀正しい言葉使いなどをしっかり仕込まれた最高のレディでなければならなかったわけです。
互いに愛し合いながら、ベロニカは社交界へのお披露目を果たし、ランベルティ国防大臣が初めての客になる。
いっぽう、洗練されたベロニカに強く惹かれながらやがてマルコ(ルーファス・シーウェル)も政治的結婚を―。
商業都市として栄えたベネチアも長く女性は男性の所有物としてしか扱われず、図書館も女人禁制。社会の情報も女たちには伝わらず、
男性と対等に詩を吟じ渡り合うベロニカに、
ランベルティ国防大臣や艦隊総督、司教なども彼女に関心を寄せていき、
コーティザンとしての成功は同時に数々の嫉妬から窮地も訪れる・・・
才色兼備のコーティザンとして勇名をはせていても、願いは唯一つの愛。
マルタ沖にトルコ艦隊が出現する、ベネチア共和国の危機に際して、
ベネチアの上層部は反トルコのフランス艦隊に望みをつなぎ、アンリⅢ世を招き・・・
大運河を14隻のガレー船従えて、華麗な絵巻のようにベネチアにやってきたアンリ王は・・・
ここから先は、、、ご自分の目で、
時代の押し寄せる波に健気に立ち向かう、愛と誇りに支えられた彼女の生き様の目撃者になりましょう
クライマックスは「宮廷画家ゴヤ~」「セント・オブ・ウーマン」がよぎり、感動です!
ラブストーリー、お好きな方に
共演者はマルコのいとこマフィオにオリバー・プラット。「カサノバ」にも出てましたね!
マルコの妻ジュリア・デ・レッゼにナオミ・ワッツ。
ベロニカがコーティザンへのトレーニングを積むなかで、モデルのように身のこなしやウォーキングの練習をするシーンで履いていた上げ底の靴は、
日本の花魁の高下駄を連想させます。
やはり不安定な高い靴は、優美な身のこなしに繋がるのでしょうか、面白かったです
現在放送の大河ドラマ「天地人」第1回放送で、
直江兼続が主君の景勝とともに大坂城の秀吉に謁見していたのが天正14年、
1586年とあるので、この時代は日本で言えば戦国時代。
文豪シェークスピアと、娼婦ベロニカ、直江兼続がほぼ同年代なわけで、
日本史を彩った戦国武将の妻たちが同じ時代を生きていたのだと思うと、また面白いです。
恥ずべきことのない人生。
原題:A DESTINY OF HER OWN
原作 マーガレット・ローゼンタール ■自伝「The Honest Courtesan」
脚本 ジェニーン・ドミニー
監督 マーシャル・ハースコビッツ
音楽 ジョージ・フェントン
出演 キャサリーン・マコーマック/ルーファス・シーウェル/オリバー・ブラット/モイラ・ケリー/ナオミ・ワッツ/ジャクリーン・ビセット/ジェーク・ウェバー/サイモン・ダットン/ピーター・アイアー
「恋におちたシェイクスピア」の製作プロが姉妹編として送り出した実在の詩人・ベロニカ・フランコの華麗な半生を映画化したもの。
女性は男性の所有物だった16世紀ベネチア。青年貴族マルコ(ルーファス・シーウェル)を愛するベロニカ(キャサリーン・マコーマック)は身分の違いから彼との結婚は叶わず、彼を愛する唯一の手段、コーティザン(高級娼婦)の道を選ぶ。国王や最高位の男性の相手を務めるべく、洗練された身のこなしから、教養まで身につけ、魅惑の女性へと変貌を遂げたベロニカ。やがてベネチアは戦争の危機に巻き込まれ、仏国王アンリIII世を招き援助を求めた。そこでベロニカは国王直々に指名を受ける。ベネチアの運命を背負い、国王の下へ向かうベロニカを待ち受けていたのは――。
歴史を変えたのは名もなきひとりの娼婦だった――ベロニカ・フランコ。
ただ一人の愛する男との結婚も持参金がなくては叶わず、
家族を支えるため、何より愛する男と結ばれるため、コーティザンの道を選んだ女性――。
様々な偏見や嫉妬、屈辱に、勇気と知性で立ち向かい、切り抜けたベロニカの生きる姿勢に、
胸が熱くなります。
この時代の作品「エリザベス」「恋におちたシェークスピア」と3作続けて観ましたが、
なかでも一番ドラマチック素敵な作品でした
「恋におちたシェイクスピア」は1593年のロンドンが舞台。
コチラは1583年の水の都ベネチアが舞台で、
同じく中世のべネチアが舞台の「カサノバ」とその緩い雰囲気は酷似している。
街中を流れる運河、ゴンドラから好きな女性に様々にアプローチをかける男性たち。
のどかで淫らなムードが漂ってはいても、そこに歴然と女性蔑視や身分の差は存在していて、
あの恐ろしい宗教裁判(「カサノバ」でもありました)も勿論。
ベロニカにコーティザン(=高級娼婦)への道を薦め、自ら手ほどきをする母パオラ(ジャクリーン・ビセット)のコーチ振りに
生半可でない、コーティザンとしての覚悟と道のりを思い知らされるシーンもあり、
ドキリとさせられますが、容易いことではないリアルさをもって描かれます。
それほどにベネチアのコーティザンは、体を売っても王様や最高位の男性のパートナーも務める為、
対等に渡り合っていけるだけの教養、身のこなしや礼儀正しい言葉使いなどをしっかり仕込まれた最高のレディでなければならなかったわけです。
互いに愛し合いながら、ベロニカは社交界へのお披露目を果たし、ランベルティ国防大臣が初めての客になる。
いっぽう、洗練されたベロニカに強く惹かれながらやがてマルコ(ルーファス・シーウェル)も政治的結婚を―。
商業都市として栄えたベネチアも長く女性は男性の所有物としてしか扱われず、図書館も女人禁制。社会の情報も女たちには伝わらず、
男性と対等に詩を吟じ渡り合うベロニカに、
ランベルティ国防大臣や艦隊総督、司教なども彼女に関心を寄せていき、
コーティザンとしての成功は同時に数々の嫉妬から窮地も訪れる・・・
才色兼備のコーティザンとして勇名をはせていても、願いは唯一つの愛。
マルタ沖にトルコ艦隊が出現する、ベネチア共和国の危機に際して、
ベネチアの上層部は反トルコのフランス艦隊に望みをつなぎ、アンリⅢ世を招き・・・
大運河を14隻のガレー船従えて、華麗な絵巻のようにベネチアにやってきたアンリ王は・・・
ここから先は、、、ご自分の目で、
時代の押し寄せる波に健気に立ち向かう、愛と誇りに支えられた彼女の生き様の目撃者になりましょう
クライマックスは「宮廷画家ゴヤ~」「セント・オブ・ウーマン」がよぎり、感動です!
ラブストーリー、お好きな方に
共演者はマルコのいとこマフィオにオリバー・プラット。「カサノバ」にも出てましたね!
マルコの妻ジュリア・デ・レッゼにナオミ・ワッツ。
ベロニカがコーティザンへのトレーニングを積むなかで、モデルのように身のこなしやウォーキングの練習をするシーンで履いていた上げ底の靴は、
日本の花魁の高下駄を連想させます。
やはり不安定な高い靴は、優美な身のこなしに繋がるのでしょうか、面白かったです
現在放送の大河ドラマ「天地人」第1回放送で、
直江兼続が主君の景勝とともに大坂城の秀吉に謁見していたのが天正14年、
1586年とあるので、この時代は日本で言えば戦国時代。
文豪シェークスピアと、娼婦ベロニカ、直江兼続がほぼ同年代なわけで、
日本史を彩った戦国武将の妻たちが同じ時代を生きていたのだと思うと、また面白いです。
ベッドシーンは「恋に落ちた~」の方が長かったですよね(笑)
ベネチアの陽気で緩い気質が、ゴンドラと町並みにたむろする人たちにもよく出ていて
素敵なラブロマンスを盛り上げていましたね~。
人生のここ一番で引かなかった彼女の勇気も凄いですが、
それまでの「お客」であった高官たちにも誠実だったお仕事振りが
「その後」に繋がった結果なのでしょうね。
知性と美貌だけではなく、こころも磨いていたと言うことでしょう
素敵な作品でした~
知りませんでした~。
そういや「カサノバ」と同じ時代なんだよね。
どれも好きな映画ですが、ベロニカの生き方は
素敵でしたね!