連休の最終日です。
お天気下り坂とは言え、今は気持ちよく晴れています。
正倉院展は終わりましたが、
毎年この時期に紙面に登場する「白瑠璃碗」は、
白(透明)い瑠璃(この場合は硝子の意味)の器と言う意味ですね。
硝子は、今から3000年ほど前にメソポタミアで作られたといわれています。
その後中東各地、エジプト、中国で
も作られて
ガラス製作の技術は進みました。
正倉院の白瑠璃碗は2000年ほど前のササン朝(今のイラクあたり)で
作られたものだということです。
人々が
無色透明なガラスを手に入れるのに約1000年かかったのです。
白瑠璃碗に施されている切子は、江戸切子にもあります。
工房によっても言い方が違うかもしれませんが、
当方では「石垣」と言っています。六角形の連続模様です。
以前から特殊なご注文を下さる御客様が、今回は白瑠璃碗と同じ切子を
して欲しいとの事で制作いたしました。
この器を切子する時、古代の職人はどのようにして、どんな気持ちで
制作していたのだろうかと想像しながら制作したのだそうです。
2000年前の職人も、まさか2000年後の職人がなんて
考えてはいなかったでしょうが、
時を超え、空間を超えて受け継がれるなんて凄いなと思いませんか?