北村尚志のブログ

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通用しない言葉、変わりゆく言葉

2006年11月08日 | 尚志の音楽話

業界言葉というものがあります。テレビでよく芸能人が使っているあれです。

ぼくもその昔出入りしていた店でバンドマンたちが話すのをよく聞いたものです。

そのカタチはは大きく3つに分けられ・・・「ピアノ」のことを「ヤノピ」という逆さ言葉。「アコーステックギター」を「アコギ」という短縮形。「Cマン、Gセン(ツェーマン、ゲーセン)」という専門語。 

例を挙げると「チャンカーにも言ったけど、明日の仕事はベーアン持参、ギャラはC万G千でよろしく!」 訳すと「お前の女房にも伝えたけど明日の仕事はベースアンプ持参、ギャラは1万5千円でよろしく!」みたいな感じ。

短縮形は今のギャル言葉にも変化した感があるけれど。かつては「カラオケ」という言葉も「空のオーケストラ」という意味のカッコイイ音楽業界語だったのです。僕が始めて大きなスタジオでレコーディングをした80年代の初め頃、カッコいいエンジニアのお兄さんから「今からカラオケにキミの歌かぶせるから。」といわれたときは胸がときめきました。業界用語が一般的になると業界人はまた一般に通用しにくい違う言葉を使いたがります。 つまり不真面目で我がままで目立ちたがり屋な人種なんですね。

 

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