きたネット★環境情報Blog

北海道の環境を守り育てる活動を支援する、「北海道市民環境ネットワーク」事務局から、北海道の環境活動情報を発信しています。

5/22 2004年台風18号の倒木被害についての講演会

2005-05-29 | きた★ネット事務局から
5/22、北大の自然観察会に続き、きたネット2005年春の講演会を開催しました。
テーマは「明日につづく森づくり」、森林保全に携わる活動を行っている正会員団体の方、お二人にお話を伺いました。会場は札幌市エルプラザの環境研修室です。



1.「札幌市市有林 台風18号の倒木処理と再生」
北海道森林ボランティア協会の高野豊さん

北海道森林ボランティア協会は「引退後、何をしようか」「何か、人の役にたてることをしよう」「林業に携わってきた専門家仲間がいるから、森林保全のボランティアは?」という学生時代からの友人たちの会話から生まれた団体。昨年の台風の後、どこもかしこも倒木の山になり、人もチェンソーも不足の状況で、「そんなことまでボランティアで???」というような、たいへんな倒木処理作業を行ってきています。その経過と処理方法、実際の活動内容を振り返りながら、より健康な森づくりのための処理を考えるお話はとても親しみやすく、また興味深いものでした。
・北海道森林ボランティア協会のホームページは こちら



2.「苫小牧国有林と野幌自然公園の台風被害と再生プラン」
北海道林業技士会の西川瀞二さん

苫小牧周辺の台風18号の被害は、昭和29年(1954年)9/24-27の洞爺丸台風の被害区域・規模・状況等とたいへん似通っており、また、洞爺丸台風の被害の後に植林された人工林が、今回も大きな被害をこうむったということです。台風前・後の写真を見ながら、倒木被害のひどかった森と、被害の少なかった森を比較しての考察。また、日本の森林利用のニーズの変化による植林される樹種の変化や、今「北海道の森づくり」はどういうどういう森をめざして行われているか、また今後、考えるべき課題についてなど、さまざまな角度から今回の倒木被害を考えたお話でした。



講演後の質疑応答では、お二人並んで。

「下川自然を守る会」の宮田さんから下川町の河畔林の被害や倒木処理の状況、「緑の探検隊」の斉藤さんの旭川の情報など、参加した方々からそれぞれの地域の話題もいただきました。