「北の山・じろう」日記

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ロシア軍が、ポクロウシクの南で西に進撃<ウクライナ紛争2024・12・10

2025-01-12 01:18:55 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

航空万能論
2024・12・10
(1)『ロシア軍がスームイ州に侵入、ポクロウシク方面の裂け目が大きくなる』

前回とあまり大きな変化は、ありません。
ロシア軍の軍事行動の特徴として攻撃する期間と小休止する期間があります。
今回は、特に南ドネツクのヴェリカ・ノボルシカ方面で大きく前進したので今は、やや休止状態です。
これを、ウクライナや西側はロシアの息切れと言います。
しかし、常識的に考えても10km~15km前線が前に進めば補給その他が全部長くなります。
だから一定の距離を進撃したらそこで停止して、補給路の再編、あるいは後方支援体制の前進が必要なことは誰にでも分かります。ロシア軍は、一定のサイクルで部隊のローテーションを行いますから、そこでも時間が必要です。

と言うわけで、現在は小休止に入っているようです。
簡単に戦況を見てみると・・・・・
ヴェリカ・ノボルシカ方面⇒小休止 (3)戦況略図の3枚目
クラホベ南のポケット・エリア⇒ゆっくり前進中、ほぼウクライナ軍は絶望的 (2)戦況略図の2枚目
クラホベ市街⇒ほぼロシア軍が制圧、あとはクラホベ火力発電所が残っているだけ

戦況図は、航空万能論の記事にあります。
2024・12・6
(2)『侵攻1016日目、ロシア軍ドネツク方面で前進して拠点4つを占領』
2024・12・5
(3)『ロシア軍が東部戦線の複数方向で前進、ウクライナ軍も反撃して拠点を奪還』

トレツクの市街戦
2024・12・9
(4)『トレツクをめぐる戦い、ロシア軍が市内中心部の鉱山一帯を占領した可能性』
9月から市街戦が始まりましたが、ここではウクライナ軍が善戦して膠着状態でした。
ここにきてウクライナ軍にも消耗の影響が出てきて、ロシア軍がゆっくりと前進しています。
ウクライナ軍の方は増援部隊も来ませんし、ローテーションもありません。
時間の経過とともに消耗していくのは、やむを得ないところです。

(5)さて今日の本題のポクロウシク南方面です。(1)の記事の略図の2枚目。
この方面のロシア軍の活動は、これまでは南ドネツクとクラフベ方面が中心でした。
ポクロウシク方面は、余り動きがありませんでした。優先順位が後だったのだろうと思います。
南ドネツク方面とクラホベ方面は、ロシア軍の勝勢がはっきりしてきました。⇒時間の問題

そこで、ついにポクロウシク方面でもロシア軍が動き始めました。
ポクロウシクの南の最後の外郭の拠点のシェフチェンコを攻撃中です。ここから東にヴィドロジェニア、ゼレーネ、ダチェンスケと攻略していくと、ポクロウシクの南には防衛拠点がなくなります。まずは、ストリップ作戦で丸裸にします。
しかし、すぐには攻撃しないと思います。
現在の主要進撃ルートは、北西方向に見えます。
略図を見るとその先には、鉄道路線が2本あります。
上の北側には、西のドニプロ州からの幹線道路E-50がポクロウシクに通じています。
この鉄道と道路がポクロウシクの補給路です。ここを遮断されるとポクロウシクは補給を失います。

ロシア軍の常套戦術は、まず補給路を妨害または遮断して、三方向から包囲して弱らせてから、最後に総攻撃をかけます。
おそらく、このまま北西方向に進撃して、まず西の補給路である鉄道2本とルートE-50の妨害又は遮断を目指すと思います。そうしておいてから東の方に突出部を作って三方向包囲を作る心算ではないかと思います。

中部ドネツク最後の大物のポクロウシク攻略作戦が、いよいよ始まったようです。
ここが陥落すればウクライナは、中部ドネツクと南部ドネツクは放棄するしかありません。
と言って、アウデイーイウカ要塞のように堅固な都市では、ないように見えます。
ウクライナ軍が守るのであれば、バカなクルスク侵攻作戦は止めてポクロウシクに防衛部隊を送るべきです。
(多分、そうしないと思います)

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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