時事通信
2024年12月7日 15:48
『シリア大統領に出国勧告 中東諸国、支援に消極的』
<米ウオールストリート・ジャーナル電子版>
エジプトとヨルダンの当局者がアサド大統領に出国と亡命政権樹立を勧告
トルコ大統領に(停戦の)働きかけを要請するも拒否される
エジプト、ヨルダン、UAE、イラクに情報提供と武器供与を求めたが拒否される
時事通信 2024年12月7日 14:50
『イラン軍幹部らがシリアから出国 反体制派の攻勢受けー米報道』
NYタイムス電子版
イラン革命防衛隊の幹部や外交官が出国
退避勧告(命令か?)がイラン本国から出た模様
2024年12月7日 18:36
『反体制派、南部要衝も制圧か アサド政府軍各地で劣勢-シリア』
添付の略図を見ると分かりますが、南部ダルアー県の県境からダマスカスまで目測40km位しかありません。
ダルアー県の政府軍は、撤退の安全と引き換えにダルアー県のほぼ全域から撤退しています。
トルコのエルアドン大統領は、これに先立ち何回かシリアのアサド大統領に話し合いのための訪問を求めてきた・との事です。
要は、事前に最後通牒が届けられていたようです。これにアサド大統領が応じなかったために、反体制派の総攻撃が開始されたようです。
事前に各反体制派の間で作戦について調整され準備されていたようです。
と言うことは、トルコから周辺のアラブ諸国に事前に根回しも行われているでしょう。
アサド政権は、トルコからも他の周辺のアラブ諸国からも見放され、頼みのロシアとイランも事実上支援を停止していたようです。アサド大統領は、トルコと話し合い暫定政権の樹立に向けて動くしかなかったようです。
おそらく北と南から挟撃されることになりアサド政府軍はダマスカス周辺を防衛できるかできないかの瀬戸際に立たされると思います。
90%のスンニ派(反体制側)と10%のシーア派(政府軍)の戦いになれば、政府軍に勝ち目は薄いように思います。
もっとも、反政府側も一枚岩ではありませんから、その後の政権構想ではもめると思います。
どちらかと言うと政府軍と話し合いの余地のあった、クルド人勢力まで政府軍の敵に回っているので、全反政府組織対政府軍の戦いになりました。
停戦に関しては、一番力のありそうなトルコが放置していますから、今更停戦交渉は無理だと思います。
こうなれば、中立の勢力は中立か反政府勢力に味方するかどちらかだと思います。中立を宣言した都市もあります。
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関連記事
産経新聞 2024・12・7 17:50
『シリア政府側が劣勢 反体制派が首都挟撃も 米紙後ろ盾のイラン関係者が脱出との報道』
ロイター
政府軍は油田地帯のある東部デリゾールなども明け渡した。
(占領したのは、クルド人(シリア民主軍・SDF)です。)
更には❓
IS(イスラム国・スンニ派)が一部地域を支配下に置いた・との観測もある。
反体制派のメンツが全員参加でISまで、しっかり参加しています。
「敵の敵は味方」
「勝馬に乗れ!」
大体、今シリアがどういう状況か分かると思います。
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詳しい記事
BBC
2024年12月7日 11:24
『シリア反政府勢力、主要都市ホムスに迫る 南部でも現地勢力が拠点制圧か』
https://www.bbc.com/japanese/articles/cly44ne3jpeo
現代ビジネス
2024・12・03
『シリア・アサド政権は崩壊間近・・・ウクライナの泥沼にハマったプーチンが迫られる「究極の選択」とその後に訪れる「深刻な打撃」』
(リンクしないので記事は検索して読んでください)