なぜ、こんなことを書くかと言うと、ここ数年時事日記を書くために外国メデイアの記事を毎日見ています。AFPBB(フランス通信社)には中国関係の記事が多いです。やはり目に留まるのは、自然エネルギー発電設備の完成に関する記事がやたら多いです。毎年、中国全土で大規模な自然エネルギーの発電所が沢山完成しています。それでも中国政府の目標には到達していないようです。これが出来るのは中国が共産主義の国だからです。資本主義の国なら、まず用地取得の段階で行き詰まるでしょうね。
自然エネルギー財団 2023年11月6日
『中国における電力部門の低炭素化の動向』
『遂に自然エネルギー発電が火力発電を超えた』
以下抜粋(詳しい内容は記事を見てください)
2012年 2022年
石炭火力758GW66% 1120GW44%
その他火力58GW5% 168GW7%
原子力13GW1% 56GW2%
水力249GW22% 414GW16%
風力61GW5% 365GW14%
太陽光3GW0・3% 393GW15%
約10年で劇的に変化しています。10年前は発電の主力だった石炭火力が66%⇒44%と劇的に低下しました。
代わりに自然エネルギーが、全体の47・3%にまで増えました。
当然、これは大気汚染の改善や自然環境保護に大きく貢献しています。
中国もかなり原発を増設していますが、それでも2%でしかありません。
このような自然エネルギー開発が出来るのは、中国が広大な国土を持ち未利用の砂漠や山間僻地が多いからです。日本が、これを真似しようとしても無理だと思います。
「出来ないから無理です」ではダメですね。中国と国土環境の違う日本で、「どの電源を増やせるか」と考えるなら普通に原子力に行き着きます。そして原子力発電の比率を引き上げれば、化石燃料の購入代金も減らせますし、安定した電源です。
このようなエネルギー-政策を考えるのが国の仕事です。しかし、政府に任せておいてばかりでは先には進まないと思います。
官民挙げて安全性の高い建設コストの安い新型の原発の開発に取り組むべきだと思います。新しい原発では100年燃料交換不要の原発まで考えられています。1970年代の旧式の原発でも60年程度の利用をしています。当初の耐用年数の2倍です。
仮に少々建設コストが高かろうと100年~150年の耐用年数の原発を開発すれば、十分トータルコストの安い電源として利用できると思います。そして、それは輸出できます。
中国と同じようには出来ない。
じゃあ、日本は何が出来るのか❓
ここを考えるべき時でしょうね。
ここを失敗したからドイツ経済は低迷期に入りました。
「ドイツの脱原発の大失敗」をよく学ぶべきだと思います。
「脱原発」=「亡国」
大体、この程度に認識しておけば、大きな間違いはありません。
それにしても国土が広いと言うことは、うらやましくもあります。
AFPBB 2024年12月23日
『貴州省の火力発電ユニット容量、44%以下に減少』
2024年12月21日
『世界最大の「砂漠・ゴビ・荒地」太陽光発電プロジェクトが送電開始』
タクラマカン砂漠
2024年12月20日
『太陽エネルギーで海水から水素製造』
山東省青島市
※関連記事目次
項目「中国と東アジア」の目次①
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/f1f533ed01e2ff185e6b598bf5010540