久し振りの出勤、今年の初仕事。
「ありがとう。ん?裏に何か書いてある」
するとレナ、
「だいじょうぶ?って書いた」。
ただ今日は、怪我からの、まだ肩慣らし的な勤務だったので、午後3時半から3時間だけという短時間勤務だった。
3時頃職場に着き、ドアをそっと開けると、目の前にコウタさんが居た。
「うわっ、びっくりした!!」
と、コウタさん。
「こっちもびっくりしたよー!」
と、私。
コウタさんはちょうど送迎で外に出ようとした瞬間だったらしい。
すると私の声に気がついた子ども達が集まって来た。
「たかぽんさん!」「たかぽんさん!」
後ろから抱きついてる子もいる。
やだ…嬉しいじゃないのよ…涙出るわ。
上司は居なかったが、他の職員の皆さんにお菓子を渡しながら挨拶をしてまわった。
新しく入った22歳の若い女性職員も居て、「初めまして」と挨拶してきた。サッパリした感じの元気そうな人だ。
子ども達は「ずっと来てなかったね」「久し振りだね」と言ってきた。
私は「怪我して休んでたんだよー」と説明。
そして鬼滅の刃っぽいコマを作った折り紙を披露したが、大して興味を示してくれなかった
ふとレナに目をやると、何か折り紙で折っていた。
私は他の子達と話をしていたら、レナがその折り紙を持って来て、「ハイ」と私に差し出した。
「あげる」
「ありがとう。ん?裏に何か書いてある」
するとレナ、
「だいじょうぶ?って書いた」。
・・・
「ありがとう~レナちゃん」
私は思わずレナを抱きしめた。
レナはこういう子なのだ。
優しいところがあるが、素直になれない。
こりゃあね、レナのせいだったんだよなんて、言えないね。