もうひと月

あっという間にひと月が経った。
未だに信じられないけれど、おとうとはもうここ、この世にはいない。

今日、おとうとの家には会社の人たちがたくさん集まったはず。
お酒を飲みながらまたおとうとを皆で語ったのでしょう。

私も語りたい。
けど、語る相手はいない。
哀しいけど、母とは語れない。

そう思っていた夕方、友達から電話があった。
小学校からずっと一緒でおとうとをよく知っている友達。
「その後、元気にしてる？」と言って、心配してくれていた。
今日は命日でおとうとをいっぱい語りたかったのと私は言って、あれこれ話した。

優しい友達はちゃんと聞いてくれた。
ありがとう、T ちゃん。


母のところの帰り、おとうとの古い写真等を焼き増ししたり大きくしたりしたいと思い、
近所のショッピング街へ行ったけど、あったはずの所に写真屋さんはない。
案内で聞くと、リ二ューアル後は全く無くなったという。
そんな…
これだけの広いところに１軒もないなんてね。
どういうことでしょう。

母のところへの途中の乗り換え駅側のお店にはあったはず。
そこへ行くしかないかな。
なんだか不便な世の中だと思う。


おとうとを考えると、哀しいより先に胸が痛くなる。