女装子愛好クラブ

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ろうあ者のナナさんの手記~1992年の『くいーん』から②

2024年08月22日 | ★女装体験記
小学生のナナさんはろう学校に通学するために1時間30分もかけていたのですね。
東京都豊島区大塚に都立ろう学校がありますので、私もそこに通学する聴覚障害の生徒さんを時々見かけます。

手記の続きです。
 高校生になった頃は、大人の体になってきたけど、ランジエリーをつけ、婦人服をを着、化粧までしたことがあります。
 当時は洋服を買う勇気がなく、しばらくはおふくろのものを使ったのです。洋服を買う方法を色々考え、工夫しました。
 お店の婦人服セールで商品を見ている時に、女店員が「いらっしゃいませ。何でございますか?」と尋ねたら、私は「買いません。ただ見ていていいですか?」
と言って、その店員はあっちへ行ってしまいました。欲しい服はあるけど、迷っていて買わずに帰ってしまったことがあります。一着だけ買ってみようと覚悟しました。が、買おうか買うまいかと迷いながら、止めてしまったことが何回もあります。買う決心がついた時は、エリマキトカゲのようなブラウスを一着、買いました。その時はドキドキが激しかったので、抑え切れずに買ったのです。

 それは初めての体験でした。スカートの件は自分で作ったことがあります。学生ズボンとジーンズを用い、スカートを作りました。変な作品でしたけど、いい体験でした。バストが大きくなる為には、新聞紙半面か一面を丸めてブラジャーの下に入れておきました。

 私の母校ろう学校を卒業し、立派な杜会人になり、会社に勤めてお金をもらいました。それは、女装する為に使うことは全く、考えておりませんでした。卒業した同時に協会の支部会員に入り、そのお金を使って活動しました。おかげで、女装する機会が今までより少なくなってしまいました。協会活動の人生と女装人生とも両方として歩んでおります。

 何の為に協会に入会しなければならないというと、耳の聞こえない人間は普通の人間より辛い人生が2、3倍あります。
 例えば、交道法88条や民法11条などの法律で障害者に関わる差別であり、不満な点がたくさんあります。社会差別をなくすようにする為に運動を進めるという訳です。今でも、残念ながらマンネリ状態であります。でも、耳の聞こえない人達も頑張って活動運動をしているようです。支部の中には聞こえない地域の人と集まって専門部活動しています。例えば、青年部、体育部、文化部、交通対策部などのイベントとして参加し、活動しています。他には、手話サークルも手話のろうあ者先生が健聴者(サークル会員)に教えてやっています。手話を教えるだけでなく、イベント企画にもあります。耳の聞こえる人と手話で交わりながら交流をやっています。本当に女装よりも支部活動の方が最も楽しいです。(続く)

ナナさんのお写真です

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