11月に入ると「タマネギの植栽」と「エンドウの種蒔き」という大仕事が待っている。無論、それぞれに下準備が必要で、最初に行うのが「土作り」だ。種苗にとって適した環境というものがあり、出来るだけ近づけてやるのが必定。一言で表現するなら、フワフワベッド、といったら良いだろうか。吸水性が良くてしかも水はけが良い、サラサラしている、栄養豊富、土壌の粒子が細かい、酸性度が低い・・・・といった状態を目指している。早速エンドウの土作りを行うことにした。まずは予定地の整備、前作の残滓を取り除き耕耘作業を始める。稲作でいうところの「荒起こし」だ。
荒起こしで予定地を概略柔らかくしていく。程よく耕耘されると、次は「元肥の散布」だ。主に①有機石灰、②鶏糞、③米ぬか、④焼却灰、それに肥料では無いが⑤籾殻、といった面々だ。特に石灰はカルシウムの補填と土壌の中和とで重視している。子狸が使用してるのはカキ殻を使った有機石灰。苦土石灰や消石灰が散布後に2週間ほど待機期間が必要なのに、散布と種蒔きが同時でも可能なのが特徴だろうか。コスパがいいので20キロ入りの袋で購入している。
「元肥」や「籾殻」を散布した後は、土壌に馴染むように再度の耕耘作業を行う。元肥等を良く攪拌するのだ。二度の耕耘作業で土壌は非常に柔らかくなり、土塊も細かく砕かれて粒子も細分化されてくる。こうなってくると手作業にはいっても、抵抗感は少ない。最後に行うのが「畝立て」だ。
耕地を断面で見ると台形状に仕上げるのが最後の仕事、柔らかくなった予定地をレーキやスコップを使って台形状に仕上げて行く、少なくとも20センチ以上位の畝高を確保するのが目標だ。斯くして子狸流の土作りは完了する。エンドウの種蒔きもまもなくだ。我が国は大寒の頃が一番寒い。この時期を小さめの姿で過ごすべく、逆算して種蒔きを行う。発芽して10センチ程度の大きさを目指している。大きければ霜で凍死する可能性が高いのだ。
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