一年だけの友達(6)

2015-04-08 21:16:20 | 童話
そして、秋となり、冬が終ってまた春になりました。

女の子が学校へ行く朝に、次の私は玄関の横から
『おはよう。』
と言いました。

女の子は玄関の横で、去年生えていたのと同じ小さな草が生えている私を見つけました。

女の子は
『あなたは私を知っているの?』
と言ったので、
『ええ、小さなお花を咲かせていたお母さんから、あなたに大切にしてもらったことを聞いていたわ。』
と答えました。
『そう、うれしいわ。あなたも大切にしてあげるからね。』
『ありがとう。』

そして、去年と同じように、
『行ってらっしゃい。』、
『おかえりなさい。』
とお話しをして、毎日同じ夢をみました。