おしゃべり畑(1)

2017-11-10 21:10:43 | 童話
僕が学校へ行く途中には畑が有り、いろいろな種類の野菜が植えられています。
夏の暑い日の朝、学校へ行く時にその畑から話し声が聞こえてきました。

『昨日は晴れていて暑かったので、お水を飲みたいね。』
『そうだね、畑の土がカラカラになってしまったからね。』
『畑の持ち主さんに頼んでみよう。』
『ねぇ、持ち主さ~ん、お水をちょうだい。』
すると畑の近くの家の中から
『ちょっと待っててね、すぐお水をあげるから。』
と聞こえてきました。

そして、また畑から
『ナスビやキュウリがたくさん実ったよ、みんなで食べていいよ。』
と聞こえてきました。
すると、畑の近くの家の中から
『いつもありがとうね。』
と声が聞こえてきました。

秋のすがすがしい日の朝、学校へ行く時に畑から話し声が聞こえてきました。
『今年もおいしい柿の実がたくさん実ったから、たくさん食べていいよ。』
『栗もたくさん実ったから、栗ご飯にするとおいしいよ。』
すると、畑の近くの家の中から
『そうね、では今晩は栗ご飯にするわね。そして、デザートは柿にしようかしら。』
と声が聞こえてきました。
秋はたくさんの実が実るんだね。