ほんわか村(3)

2017-11-27 21:36:49 | 童話
このほんわか村は赤道近くにあり、寒くはありませんが夏は大変暑いのですが、みんな元気で楽しく暮らしています。

毎日、夕方になると夕立でシャワーのような雨が降りまず。
雨が降るとゾウさんやキリンさんやカバさんのように大きな動物の背中を、チンパンジーさんとミーアキャットさんが洗ってあげます。
小さな動物達はお互いに体を洗ってあげます。しかし、ナマケモノさんは体を洗いません。どうしてでしょうか。

夕立が終るとまた太陽が現われて、動物達を乾かします。
太陽が沈むとそれぞれ自分達の家でグッスリと寝ます。

ほんわか村で困った事がおきた時はみんなで相談して決めます。
暑くて風の強い日に村の森で、山火事が発生するので困っていました。
そして村のみんなで相談して、山火事が発生しそうな時は森の木に水をかける事にしました。その担当はゾウさんに頼みました。

ある日、ミーアキャットさんのお父さんとお母さんが森へ果物を探し行っている時に、ミーアキャットさんの赤ちゃんが居なくなりました。
ミーアキャットさんのお父さんとお母さんが探していると、チンパンジーさんは人間が赤ちゃんを連れて行ってしまったと教えてくれたので、みんなで赤ちゃんを探す事にしました。
キリンさんが長い首で探して歩き、その後をゾウさんがミーアキャットさんのお父さんとお母さんとカピバラさんとチンパンジーさんを背中に乗せて行きました。
やがて、キリンさんが赤ちゃんを連れた人間を見つけて、ゾウさんが人間に向って鼻から水を勢いよく吹き掛けて、赤ちゃんを取り返しました。

ミーアキャットさんのお父さんとお母さんは大変喜びましたが、また人間が来るかも知れないので、村のみんなで相談をしました。  
いろいろな意見が出ましたが、ナマケモノさんの意見をみんなが賛成したので決めました。
それは、村の入口に高い塀を作る事でした。
まず、ゾウさんが森から枯れて倒れた大木を持ってきて順番に立てました。その木をチンパンジーさんが森から持ってきたつる草で結び、最後に入口に大きな看板を取り付けました。その看板には
『ここは動物のほんわか村です。人間は入らないで下さい。』
と書きました。