僕はどっちかな?(1)

2018-07-07 10:20:27 | 童話
僕の家には大きな犬がいます。色は白で名前はタロウです。
僕とタロウは仲良しで、いつも僕がお昼寝する時は、寝そべっているタロウに寄り掛かって寝ます。
時々、体が重たくて目がさめるとタロウが僕に寄り掛かって寝ています。
その時僕はタロウに『ワン』と言います。するとタロウは目がさめて立ち上がります。

今日もタロウが僕に寄り掛かっていたので、僕は『ワン』と言いました。するとタロウが『なぁに?』と言いました。
僕は『僕に寄り掛かっていると重たいから起きなよ。』と言いたかったのですが、『ワンワンワン。』と言ってしまいました。
『わかった、わかった、起きるよ。』とタロウが言いました。

僕は、お母さんが作ってくれたクッキーを、タロウと一緒におやつの時間に食べようと思って『ワンワン』とタロウに言いました。するとタロウが『おやつを食べるの?』と言ったので、僕はなんだか変だなぁと思いました。
おやつを食べ終った時に、お母さんが『お買い物に行くけれど、一緒に行く?』と言ったので、僕は『ワン』と応えました。するとタロウが『僕も一緒に行く。』と言いました。お母さんは『はいはい、では3人で行こうね。』と言いました。

スーパーマーケットの入口でお母さんが『タロウはお店に入れないので、ここで待っていてね。』と言うと、タロウは『うん、わかった、ここで待っているね。』と言いました。
僕は『ワン』と言ってお母さんと一緒にお店の中に入って行きました。
お母さんと僕がお店から出てくるとタロウが『早かったね。』と言ったので、僕も『ワンワンワン。』と言いました。

そして、お店から出てきた時に僕はお昼寝から目がさめました。
僕がタロウに『ワン』と言うと、タロウも『ワン』と言ったので、僕は夢の中と違うなぁと思いました。