来週もプロペラの石の飛行機に乗ろう。
学校から帰って、宿題をしてから自転車で川原へ行くと僕の石の飛行機は無事だった。
しかし、もう遅いので飛行機には乗らないで見ただけで、すぐに自転車で帰った。
次の日も、その次の日も、僕は川原へ見に行った。
そして、土曜日に宿題を終わらせてから、僕の飛行機に会いに川原へ行ったら飛行機が無事なので操縦席に座った。
『エンジン始動、ブルブル、ブルブル。管制塔、管制塔、こちらはJA123、離陸の許可を下さい。』
『こちら管制塔、離陸を許可します。』
『ブ~ン、離陸します。』
『今日もエンジンは快調だ。よし、今日は川の上流へ行き、山の上を飛ぼう。』
川幅が段々と狭くなってきたので向うに見える山の上を飛ぶことにして操縦かんをいっぱい引いて上昇しだ。
ブイ~ン、山を越えたら湖が見える。あの湖まで行ったら帰ろう。
『管制塔、管制塔、今からかえります。』
『こちらは管制塔、帰るのですね、了解しました。』
飛行機は無事川原に着陸したので、僕は操縦席から降りて自転車で家に帰った。
夕飯の時にお母さんに、僕の飛行機で湖まで行ったよと言うと、お母さんは
『すごいじゃない。』
と言ったが、お父さんは、
『もっと大きな飛行機で外国へ行ってごらん。』
と言った。僕は、明日はもっと大きいジェット旅客機を作ろうと考えて、ワクワクしながら寝た。
僕は朝ご飯を食べたらすぐに川原へ行った。宿題は昨日終わらせたので、朝から行けたのだ。川原の石をたくさん集めて、僕の飛行機の隣りにジェット旅客機を作り始めた。小型のプロペラ飛行機より、ずっとずっと多くの石が必要だった。
どうして大きなジェット旅客機でないと外国へ行けないのかぁ、帰ったらお父さんに聞いてみよう。
やっと大きなジェット旅客機ができた。
僕は早く飛ばないと遠い外国へ行けないと考え、すぐに操縦席に乗り込んだ。
『エンジン始動、管制塔、こちらはJA123です、離陸の許可を下さい。』
『こちら管制塔です、離陸を許可します。』
『出発。』
ゴーとエンジン音がして僕はスラストレバーを引いた。キーンというジェットエンジンの音がして走り始めた。続いて操縦かんを引いて上昇した。グングン上空に飛んで行き、富士山が段々小さくなっていった。
『やあ、雲の上に出たから天気がいいや。』そして、水平飛行となったので、エンジンはゴーという音になった。『下はずっと海だね。大きな船が走っている、自動車運搬船かな。ここから自動操縦にしておやつを食べよう。』
おやつを食べている間にハワイが見えてきた。『よし、ハワイをぐる~と回ったら家に帰ろう。』
そして、ハワイを回った後、しばらく飛んでいると日本が見えてきた。
『管制塔、管制塔、こちらはJA123です。着陸の許可を下さい。』
『こちらは管制塔です、着陸を許可します。』着陸してから僕は自転車で帰った。お母さんが、『とっくにお昼ご飯の時間が過ぎているでしょ、早く帰ってこないとダメじゃないの。』と言ったので、『ごめんなさい、ハワイまで行ったら遅くなっちゃった。』と謝った。