空のイルカ、夢のイルカ(3)

2019-10-17 06:40:24 | 童話
僕が目開けると、僕はジェット旅客機の操縦席にいた。
『乗客のみなさん、これから離陸しますので、シートベルトをシッカリ締めてください。管制塔、管制塔、これから離陸します。』
僕の操縦するジェット旅客機がゴーと音をたてて空高く上がって行きました。
『こちらは機長です、上空に来ましたのでシートベルトを外しても構いません。』
僕の操縦するジェット旅客機はしばらく飛行して着陸の準備を始めました。
『乗客のみなさん、これから着陸しますので、シートベルトをシッカリ締めてください。』
『管制塔、管制塔、これから着陸します。』
『乗客のみなさん、空港に着きました。お疲れ様でした。』

そして、目の前が急に明るくなった。
『すごいね。僕は夢の中でジェット旅客機を操縦していたよ。』
『まだ夢の中だよ。今度はどこへ行きたい?』
『写真で見たんだけれどオーロラがきれいだったので、オーロラが見える所へ行きたいなぁ。』
『いいよ。目を閉じていて。』
『もういいよ。』

僕が目を開けると、僕は北極にいた。
『少し寒いね。』
『今は夢の中だから、あまり寒くないけれど、本当はもっともっと寒いんだよ。』
『ふぅ~ん、そうなんだ。』
『空をみてごらん、オーロラがきれいだよ。』
『わぁ~、きれいだね。オーロラはじっとしていなくて、次から、次から形が変わるんだね。』
『寒いから、もう帰ろうか?』
『うん、いいよ。』

そして、目の前が急に明るくなった。
『もう夢の中から外に出たよ。』
僕とイルカは、さっきの海にいた。
『本当に夢の中に行けるんだね。』
『あっ、お家でお母さんが呼んでいる。もう帰るからね。またここで遊ぼうね。』
『いいよ、バイバイ。』
『バイバ~イ。』

僕は、宿題が終ると、今もイルカと仲良く遊んでいる。

    おしまい